このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

ローカル駅セクション

私のDD13その1



「加工に失敗して手元に残るジャンクと化したパーツ群。。。」
「中古屋の片隅に商品としてまともな価格の付かず、安く転がるジャンクパーツや動力。。。」

数ヶ月前に、我が鉄道に転がるジャンクパーツの整理をしました。
現在では、中古屋でも、今まではあまり気にしなかったジャンクパーツの山を漁ります。
そして自分の勘に任せ、ギアから車体の一部や動力のジャンクを仕入れ、
我が鉄道のジャンク箱を補充しています。

そんなジャンクの残骸から、1輌のKATO製DD51が産まれましたので、ここに紹介します。

1.これってお得?
今年4月、中古屋でジャンク部品がまとまっている箱を見つけました。
KATO製DD51のほぼ1両分の上回り部品がメインでした。
・ボンネット。
・キャブ。
・キャブ下のランボード側面パーツ。
・ライトレンズやナンバープレート。。。
・そして車輪の間に挟まる車軸に造形されたギア。


右端の黒い部品が車軸に造形されたギア

車軸に造形されたギアこそが、保有車輌のメンテナンスに重要なお目当てのパーツだったのですが・・・
ナンバー装着の跡も無い綺麗なボンネットは・・・一昔前に「前帯なし」として発売されていた、
正面にオレンジ色地のナンバープレートがはまる物でありました。
(残念ながら前帯なし専用キャブ屋根、専用ナンバープレートは付属していませんでしたが)

ランボードパーツも無く、床板も無く、1000番代と前帯なしの2種パーツの混在・・・・
商品の価値としては値をつけにくいのか、これだけの製品が500円以下。
ギアだけがお目当てでしたが、「今後ジャンクの動力でも見つかれば・・・」と、購入です。

2.ジャンク品との出会い
・・・それから3ヶ月経ったある日、中古屋でとても汚いKATOケースを見つけます。

「製品番号7002 DD51」

前オーナーの闘魂のこもったウェザリング・色入れがされておりましたが、
その途中で落下でもされたのか床板・床下パーツは割れており、
走りもわずかに・・・何かしら引っかかりを感じる物でした。

床板床下パーツは我が鉄道のジャンク箱にストックがあることだし、
前述のパーツと合わせればもしや!・・・ということで、これも何かの縁かと購入です。

3.KATO製DD51の分解

*キャブが全てを止めている構造。

KATO製のDD51はとてもがっちりと組み合わさっており、下手に分解すると確実にどこかを破損します。。。
DLウェザリングの記事では、昔の記憶を辿りながら書いてみましたが、今回は実行してみました。
この分解方法が一番!とは考えませんが・・・「車体破損の少ないやり方」として、書き留めておきます。


左写真:黄○内の爪さえ現れれば簡単に分解できるのに・・・
右写真:奇しくもこの記事を書いている途中に、ウェザリングを施された前面帯なしの製品をゲット。
  前オーナーが分解をされようとしたか・・・キャブの一部がへし曲がっています。。。

要は・・・
 キャブを外せば、
 ボンネット
 軟質パーツの床板が上に抜け、
 黒い床下パーツが下に抜けます。

しかし、このキャブがなかなか外せません。
キャブはボンネットに隙間無く覆い被さり、
動力ダイカストの爪に、窓の透明パーツの下に伸びる部分がガッチリとはまっています。
この透明パーツをダイカストの爪から浮き上がらせれば簡単にキャブは外せますが、
床板ランボードにはまるボディ色の側面パーツが窓の透明パーツとキャブの間にはまり
ダイカストの爪に透明パーツに押さえ付け浮かせてくれません。
もし力任せに行うと、乗務員窓ガラス上の屋根との間の細いキャブの箇所を曲げてしまいます。。。

結果・・・床板ランボードにはまるボディ色の側面パーツを外せば、
爪にはまる窓の透明パーツがむき出しになり、簡単にキャブが外せるのです。


公式側・非公式側と爪のはまる位置を変えることで床下パーツとの向きが一致する構造に・・・

*床板ランボードにはまるボディ色の側面パーツを取り外す

側面パーツの軟質床板パーツへの装着構造箇所
・両端にボンネットにはまる薄い爪(写真青○)
・裏側に軟質パーツの床板にはまる爪が、下記の様に端寄りに一箇所づつ付いています。
 ①公式側エアタンクの表現のある方・・・・車体中心に爪が向く。(写真下黄○)
 ②非公式側エアタンクの表現の無い方・・・車体端側に爪が向く。(写真上黄○)


矢印の各穴に精密ドライバーを突っ込み・・・
黒い床板と軟質プラの床板は非常に良く動きますが、破損に注意です。

側面パーツの車体からの取り外し
・両端のボンネットにはまる薄い爪
 人差し指の第2間接や綿棒等で車体中心側に側面パーツを押し込んで置き、(写真黄矢印の表側)
 裏の穴(写真青矢印の穴)から精密ドライバー等でこじって、
 側面パーツ先端の部位をボンネットから外しました。
 (公式側エアタンクの表現のある方の側面パーツは殆どのケースがこの時点で外れてくれます。)

・裏側に軟質パーツの床板にはまる爪
 ①公式側エアタンクの表現のある方・・・・側面パーツの中心を親指の腹で車端側にずらすように
  (移動はわずかです)、持ち上がったパーツの端を麺棒等で持ち上げ外します。
 ②非公式側エアタンクの表現の無い方・・・側面パーツの端を、
  車体中心方向(写真黄矢印)に綿棒等で押し込んだまま、
  裏面の車体中心側の穴から、マイナス精密ドライバー等でこじって外します。

以上で側面パーツを外すことが出来、キャブ下の爪にはまる、透明パーツが現れます。
しかし②に関しては、床板床下のパーツが簡単に動いてしまうせいか、外れない事のほうが多いです。
その場合は無理をせず、浮き上がった側面パーツをうまく掴み上げ、
側面パーツと床板との間に出来た隙間から精密ドライバーを入れて、
軟質プラの床板の角を潰さぬ様に爪を外します。


最近手に入れた北斗星仕様で実際に実施した写真
写真上:金網越しにエアータンクの表現のある方は、片側の端を外し持ち上げると中側の爪も外れました。
 外れていない方の車端側にパーツを押すと、反対側の中側の爪から外れてくれました。
写真中:エアータンクの表現の無い方は、中側の爪がダイカストの穴から露出しています。
 軟質プラの床板が柔らかいせいか、こじっても外れてくれませんでした。
写真下:爪が外れなくても中心部分が持ち上がったので、
 持ち上がった部分をうまく掴み、床板との隙間を広げ、
 その間から精密ドライバーでキャブの爪を外しました。(青矢印)
 車体自体落下しないように注意が必要です。

とにかくこれという、うまいやり方がありません。構造を頭に入れて都度慎重に無理をせずに・・・です。
 
この製品の分解では。。。
パーツを持ち上げる時にピンセットなどを使い、掴み損ねてパーツの角が潰れ涙したこともあります。
各パーツは押し込み移動等と書きましたが、「気持ち」しか動きません。
押し込むときは強い力は要りません。強い力で角を押さえると角が潰れます。
しかし、しっかりとパーツがはまり込んだ構造のため、この行為をして少しでも隙間を開けなければ、
ボンネットのはまり込んだ部分を破損してしまいます。
馴れた頃でも失敗した経験があり、こいつの分解は何度行っても冷や汗モノです。

そこで我が鉄道では、この製品のメンテナンス時の分解簡略化の為に、
一度分解した側面パーツは軟質パーツの床板にはまる爪の箇所のみを削ってしまい、
その部分は爪のない柱のみが軟質プラの床板にはまる様にしています。
それだけでも両端のボンネットにはまる爪とキャブ下の部分で押さえ付けられるので、
実用上全く問題がありません。
(つづく)






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