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レムフ10000 テールライトの点灯改造



*レムフ10000との出会いから・・・
レサ10000とレムフ10000をKATOが製品化したのは、確か私が大学生の頃だと思いますが、
レムフを試しに1両買ってみたところ、車掌室部分は設計の旧いコキフ10000パーツの流用で、
新設計した冷凍室とのアンバランスさがどうも好きになれす、増備対象にはなりませんでした。
その後製品が市場からすっかり姿を消してしまったとき、
レサを少しでも買っておけばよかったと、後悔したものです。

最初に買ったレムフ10000(今回改造していない方)

ようやく増備ができたのは、20年も経った2004年。
KATOが久々の再発売をしてくれたおかげで、旧ロットが中古車市場を賑わせたためです。
中古をみつけるたびにチョコチョコ買っていたら、最初のレムフを含め、一族はあっという間に10両となり、
編成としての格好がつくようになりましたが、
後から手に入れたレムフの1両には、テールライトの部分に「酷い」色差しがしてあったのです。
はみ出しまくっている上、エナメル塗料はすっかり固まり、全く剥がれません。。。
(写真には残しませんでした)

そこでふと思い立ったのが、テールを点灯改造してみたらどうだろう?、ということです。
TOMIXのコキフ50000の車掌室部分が、そのまま使えそうだと考えたのです。

*コキフ50000を購入、しかし・・・
早速新品のコキフ50000を買い求めた私は、レムフ10000と比較して、悩むことになりました。

1.レムフの台車に集電機能を持たせるにはどうしたらよいか
2.両車の車掌室部分の幅が1mmほど違う(KATOの方が太い)
3.両車のオーバーハングが数mm違うため、コキフのLED付き基板を無改造では流用できない

オーバーハングの違い

いつものようにしばらく考えた末に出した結論は・・・

1.レムフの台車を改造し、コキフの集電パーツを組み込む
2.車掌室周辺はコキフのものを使わず、レムフのものを改造して利用する
3.コキフの基板を改造し、レムフのオーバーハングに合わせる

というものでした。


改造のためばらばらにした両車(左:レムフ10000、右:コキフ50000)

*台車と台枠の改造
ここで私にとって幸運だったのは、コキフについているTOMIXの集電可能な車輪が、
KATOの台車にも使えたということです。
このおかげで、+−両極の集電化に目処が立ちました。

後は、コキフの台車を参考にしながら、集電用の燐青銅パーツとコイルスプリングが装着できるよう、
ピンバイス、丸ヤスリ、カッターを用いて、ザクザクと現物合わせで台車を加工していきました。
これが意外と簡単にでき、「なぁんだ、テール点灯化など、たやすいじゃないか」と思い始めたのでした。

ところでコキフ50000って、車掌室側の台車からしか集電していないんですねぇ
ライトのチラツキが不安です。。。

次に台枠。これもコキフ50000を参考に、スプリングの接点用に床板に穴を開けました。
これは、ピンバイスで複数の穴を開け、その穴をカッターでつなぐようにしてくりぬいています。
後はヤスリで仕上げれば、これも簡単にできました。


左写真:TOMIXの燐青銅パーツとスプリングを組み込んだレムフの台車
右写真:集電用に開けた、床板の穴

*車体の改造
レムフ車端部のテールライトのモールドの中心部分にピンバイスで穴を開ければよいかと思いきや・・・
その前に、どうしてもはみ出した塗料が剥がれません。
おまけにTOMIXのコキフ50000は、むき出しとなったLEDが直接車端部から覗いている構成
(これは同社のヨ8000も同じです)で、車端部の穴はかなり大きく、レンズはありません。
元のモールドを活かすことは難しそうです。

そこで、モールドされたレムフのテールランプを、周囲の塗装ともどもペーパーで削り落とし、
新たにLED用の穴を開けることにしました。
この穴は、LEDが収まりますので、スケールよりも、結構大きくなります。

このやり方は、元々ディテールに乏しいレムフの車端部だからこそ、思い切れたとも言えますね。。。


テールライトのモールドを削り取り、穴を開けた車端部

*基板の改造・・・そしてトラブル
次に・・・一番難しそうな、基板を改造しました。
基板には集電用のコイルスプリングから電気を受け取る接点部分があり、
ここの位置がそのままでは合わないのです。

そこで基板を写真のようにカット、真ん中の部分は捨て、両者を真鍮線で接続することにします。
この基板はとても薄くできているので、カッターで切り込みを入れ、簡単に切ることができました。


3分割した基板。抵抗の左側の裏に、スプリングの接点があり、
右には基板に生えた裸のLEDが2本見えます。

しかし!・・・・この後、2つの基板を電気的に接続するのに、
安直にLEDの脚に直接ハンダ付けをしようとしたのは、あまりにも迂闊でした。。。。
ハンダごての熱で、LEDがあっという間に分解してしまったのです!!!!!

・・・・これですっかり意気消沈した私は、これで工作を一時中断してしまいました。

*もう1両のコキフを入手、そして再改造
それから数日後、いつもの中古模型ショップで、もう1両のコキフ50000を発見。
コンテナ固定用の爪が1箇所折れていたため、ジャンク品としてかなり安値で売られていたのです。
もちろん、点灯することを確認し、購入しました。

コキフが手に入ったので、もう一度改造方針を検討し、再改造する気力が沸いて来ました。
今回は以下のようにしました。

1.LEDの付いている基板は切断せず、スプリングの接点用として、燐青銅板をハンダ付けする
2.前回失敗した名残の基板と、前回加工した台車も利用し、2台車集電とする
3..両台車・基板間の電気的な接続には、真鍮線を用いる

まずは簡単なところから・・・・もう片側の台車と台枠の改造を行います。
これは一度やっているので、さらに簡単。
両台車からの集電を可能な形にすることができました。

2回目の基板改造前に。。。

さて問題の基板改造。
前回の失敗を踏まえ、自分にしては慎重です。
LEDに直接熱が伝わらないよう、接続用の真鍮線は、LEDの脚以外の部分でハンダ付けするようにしました。
そのままでは位置が合わない車掌室下のスプリング用接点は、
KATOのクハ153旧製品の燐青銅板をハンダ付け。
そのままだとショートしてしまう部分があったので、両面テープを挟んで絶縁しています。

しかし結局は・・・行き当たりばったりな性分なもんで、
あーだこうだといろいろやった結果、なんとか使えるようになった次第です。
はんだ工作が久しぶりだったということで、勘を取り戻すのにも多少時間が必要でした。

さて、なんとか形になった基板を、台車をはめた台枠に組み込みます。
そのままだと浮き上がってしまうため、テープで固定して線路に載せ、通電すると・・・・・

おおお!!ちゃんと点灯するじゃありませんか!!
ウェイトさえしっかり載せてやれば、走行も大丈夫そうな感じです!!

もう・・・いつもより苦労したぶん、かなり有頂天です!!
この状態でしばらく眺めてしまいました(^-^;

テープで仮押えした基板での点灯テスト!

さて・・・しかし、一部にかなり強引な改造をしたのも事実だし、
同じ改造をして、誰かが失敗しても・・・・私は責任を持てません。
(今となってはコキフを2両も潰さなくとも、改造できると思うし)
なので、基板については、どこをどう改造したのか、これ以上詳しくは書かないことにします。

どうしても知りたい方は、下の写真を参考に、考えてみてください(^-^;



*基板の固定、そして完成
基板を台枠に固定しなければなりません。
とは言っても、LEDや配線トラブルの際には取り外せる工夫が必要です。

そこで、
1.車掌室側の車端部はLEDの穴と車掌室で位置決めと固定をする
2.中央部はプラ板に積み重ねたウェイトで押える
3.冷凍室側の車端部はプラ板で簡単な爪を作り、ここに基板をひっかける
ということを考えました。

レムフの車掌室には、もともと固定用の爪が3箇所あります。
うち、車体中央出入り口下の爪は、基板を載せるのには邪魔なのでカットしました。
またその部分は、基板を通すために1mmほど削りました。
左右両端の爪は利用できますが、爪が1箇所減ったため、
どうしても車端側が浮き上がってしまいます。
そこで・・・ほんの少量のゴム系接着剤を点付けして、固定しています。
(いざとなったら取り外せるように工夫したつもり)

中央部に積載するウェイトは、元々このレムフに載っていた鉄板を3つに切断し、積み重ねたものです。
もちろんそのままでは真鍮線の配線にショートするので、プラ板に貼り重ねてから、
さらに下駄をはかせ、瞬間接着剤で台枠に固定しています。
瞬間接着剤なので、ドライバーでこじれば取り外すことが可能です。

尚、冷凍室側の車端部は、プラ板を2枚重ねて瞬間接着剤で台枠に固定した簡単な爪で、
基板を押えています。


基板押えを兼ねたウェイトと、右側車端部の白い基板押え

*ついに試運転
台車のボルスターは、レムフの製品のまま、つまり樹脂製のはめ込み式です。
ウェイトもオリジナルと同じ重さです。
ここに転がり抵抗の増えた他社製車輪が付き、また集電用に燐青銅板やスプリングも入っています。
これで・・・はたしてちゃんと走行するのか、走行できたとしても点灯するのか・・・
試運転させるときは、とにかくドキドキでした。

まずは静止状態で点灯を確認。。。。いい感じです(^-^)
そしてEF66に数両のレサと一緒に連結し、パックを捻ってロコが動き出すと・・・・

ちゃんと走ります!
しかも2台車集電の効果か、走行しながら全くちらつくことなく、点灯してくれたのです!!

「やったー!!」



あまりの嬉しさに、EF66に全10両編成のレサ&レムフを牽引させ、何時間も眺めてしまいました。
そして・・・車端部を塗装することを、すっかり忘れていたのでした。。。(^-^;

・・・・まぁ、そのうち塗装します。
ついでに、ノッペラボウになった車端部に、ほんのちょっとでもディテールを付けてあげましょう。

これじゃノッペラボウじゃん!でも、走らせると最高です!






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