このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

職用車


443系

昭和50年に近畿車輌で製造された電気検測車です。クモヤ443とクモヤ442の2両一組で使われる。

クモヤ443は架線検測用で、測定用パンタグラフ、照明、観測用ドームなどを備え、車輌後位側にはデータ記録・処理用の計算機が備えられている。屋根にスペースがなくなったためクーラーは床置き式のものが使われる。
クモヤ442は信号検測用で、電源室や会議室も備える。集電用パンタグラフはこの車両に装備されており、クーラーは屋根上に置かれている。

電化区間なら周波数・電源関係無しに走行できるように、直流1500V、交流20000Vの50Hz・60Hzの3電源に対応し、狭いトンネルに対応するため低屋根構造を採用している。外観は485系300番台先頭車に倣った形をしており、機器類もほぼ同じ配置となっている。車体塗装は赤13号とクリーム4号の国鉄標準色で、車体裾と車体上部、前面にクリーム帯を巻き、警戒を促す。


キヤ141

これまでJR西日本が使用してきたマヤ34や443系の置き換えを目的として、2006年に新潟トランシスで2編成を製造した新型検測気動車。こちらも2両一組で検測を行う。

キクヤ141はマヤ34に相当する車輌で、レールの歪みや軌間の測定を行う。キヤ141はクモヤ442に相当する車輌で、信号・通信関連の機器を測定する。
この車輌の登場により、高速軌道試験車マヤ34と、ほぼ同機能を持つ総合検測車キヤ191系の動向が注目される。またクモヤ443と同じ機能を持った車輌は今のところ無く、今後架線測定用車両を製造して3両編成での測定を検討している。


クモヤ145

国鉄が1980年から製造した牽引車である。

牽引車とは、自走できない状態の電車などの先頭(最後尾)に立って、本線を走らせるための職用車の一種である。現在は構内入換、事業用客車牽引も行う。

このころ、首都圏では新型の牽引車が存在したが、地方ではほとんどの地区で旧型国電の改造車を使用していた。その置き換え用として101系電車を改造して制作した。救援車としても使えるよう、専用機材を積み込める番台の車両もある(クモエとはなっていない)。
写真は主電動機を変更した1000番台。


オヤ31

1949年から1961年にかけて旧型客車から改造した建築限界測定車である。

建築限界測定車とは、新線開業、電化などの際、架線柱や駅などが建築限界を超えていないかを試験するための車両である。

オヤ31の場合、写真でいうと車両右側と中間にある矢羽根を広げながら低速で走行し、建築限界を超えているものに矢羽根が触れると、電気信号で表示される仕組み。矢羽根を広げている姿が花魁が簪を刺しているように見えることから、オイラン車と呼ばれる。


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