このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

2003年1月その2

チェーン、軸箱オーバーホール、山下大滝新春放談を聞きながら昼寝する元旋盤工。



元旋盤工は懐メロが大好きな元アイドルオタで隠れソウルマン。OLDソウルが流れる山下達郎の
サンデーソングブックを聞きながら作業をすることが多いのです。この日はたまたま羅須お得意の
ジャンボラーメンで樽ハイを飲み過ぎたため、5号機の台枠に寝っころびながらソングブック恒例
山下大滝新春放談を聞いていました。

1月11から12日におこなわれた活動ではチェーンの洗浄、軸箱調整、第二軸チェーン取り付け
ブレーキロッドの調整と取り外し、変速機支持架についていたゴムパットの取り外し等々沢山の作業
をおこないました。

古くなったチェーンにはオイルやゴミがスラッジと呼ばれるガム状になってこびりついています。
これを軽油につけて洗うのですが、しょせん血塗られた道?手をまっくろによごしてしあげます。

ちまちまとチェーンを洗浄する元旋盤工。



5号機の軸箱は本来のKATO製では自動調心ベアリングがついているのですが、常磐産業で取替え
られたようで、軸箱蓋に「TKW」の文字があります。そして、どういうわけかベアリングがメタルに
変身しているのです。これは戦後の物資欠乏時常磐産業でベアリングの手配ができず、メタルにした
と推測しています。

メタルになってしまっている軸箱内部


真鍮色の鞍形部品がメタルです。

軸箱のオーバーホールをおこないました。認識のあまい元旋盤工は「あけてそうじしようよ〜」
との代表幹事さんのお話にも「走らせてるうちにかるくなるんじゃないですかぁ〜」と言ってました。
しかし、1号機や3号機のメタルと比べても格段に重いころがりに恐る恐る軸箱蓋を開けてみると!
おっそろしい風景があったのです。

おっそろしい風景。変質している元グリスとボロキレに占領された軸箱。



うつくしい風景。きれいになってあたらしいグリスが入った軸箱。



線状痕が無数についた第2軸右側のジャーナル。


KATOとTOKIWAの品質保証担当に連絡してやんなきゃなりません。(~o~)

この日は第1軸の左右と第2軸の右側の軸箱をオーバーホールしたのですが、きれいな金属面を
残していた第1軸左右と比べると第2軸右側はメタル、車軸ともに線状の傷が入ってひどい状態
でした。とくにメタルは大きくめくれていたので、電動工具で整形しておきました。
この場所だけ酷くなった原因を推測すると、第1軸は左側、第2軸は右側に駆動チェーンがかかって
いて変速機からの動力を伝えるのですが、貨車を牽引する時と押し込むときの双方で常に第2軸に
トルクがかかるために、摩耗が激しくなったと思われます。とくに5号機は前端梁の連結穴が
大きく摩耗しており、貨車を押す方向で多く使われていたことがわかります。

こんな状態を見た元旋盤工は、将来はベアリング化だぁ!と珍しく意気込んでいたのですが、
「バビット*盛ろうよ〜」と代表幹事さんが提言され、「それもおもしろさうですね」と、あっさり
乗ってしまい、いまではバビットメタル化一辺倒にコペ転いたしました。

*バビット:バビットメタル。軸受け用メタル合金のこと。

事務局長さんもキレイになった5号機に萌えています。



作業後、ストーブにあたりながらたのしい語らいは続きます。



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