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2003年2月

ブレーキ押し棒、引き棒オーバーホール、軸箱ガスケット製作。ラジエタ下フネ製作着手。


画像は先月洗ったチェーン。ちょっとシュールレアリズム写真?

外観、塗装部品に一段落ついた1月下旬からブレーキ関係のオーバーホールをおこなっています。

ブレーキ関係は作動に問題ないから、とくに直さなくってもだいじょぶかな?〜っと思っていた
認識の甘い元旋盤工ですが、1月の活動で軸箱のチェーンアジャスターを新品状態にセットした
ところ、ブレーキ押し棒を外して長さを調整しなければならなくなったのです。しかたなく外して
万力とパイプレンチで回そうとすると!ビクともしない!鋳物部品なので無理にたたくと割れて
しまいます。幸い片側のネジはするするとはずれたので、貫通になっているネジ穴に軽油を入れ
て次回活動日まで放置しました。

そして次回活動日。軽油を抜いてパイプレンチを架けましたがまだまわらない!さらに秘密兵器!
自宅からまきば線機関庫へ持ち込んだ石油ストーブへのせること数時間!くり返しトルクをかける
と!ようやっと頑固な固着ネジは数十年ぶり?にいやいやながら回ってくれました!

画像左上、油がついているほうが頑固なコチャックねじさんでした。ロックネジが利いていないのが判ります。



これも固着してストーブに乗せられたブレーキ引き棒。わりと早めに回りました。


本場サカイ?のカトウ職人さんがひとつひとつ手でさび落としした本物の部品です。


夕方、さび落としが終わって仮組立されたブレーキ棒のセットです。


きれいになって黒く塗られているブレーキ棒たち。


取り外す前は調整時にかならず締めるはずのロックネジが締まっていないなど、工員のthe美学として
美しくない状態でしたが、今回はもちろん、こだわってキレイに調整するつもりです。

先月、おっそろしい風景の軸箱に垂れ下がって恐怖感を盛り上げていたボロボロガスケットですが、
たうぜん再利用はできないのでガスケット紙を買い込んであたらしくつくります。っっで、買い込み
に行ったのもたうぜん!羅須お得意のジョイフル本田富里店。工具売場で「ガスケット紙ありますか」
と聞くと「切り抜くヤツですか〜?それなら自動車用品の所にあります」とのお答え、いゃ〜ほんたうに
あるんだなぁ〜、おそるべしジョイフル本田。しかし、「アスベストシート」なる商品名のほうがもっと
もっとこわいぞー

「アスベストはとてもこわいよ〜」商品名だけで石綿は入っていないことを祈ります。


だうゆふわけか石綿入りを探しているヒトはおおいやうです。ジョイフルへ急げ!!!

アスベストシートに軸箱蓋をのっけてケガキます。


はさみをつかってアスベストシートをきりぬきます。


輝かしきは「ジョイフル」の値札!革抜きでネジ穴を打ち抜きます。


サークルカッターなんてスカシタものは使いません!ふつうのカッターがいいのです。



5号機のラジエターは初回のレストア時にコアが盗まれて以来、バラバラに保管されていたのですが、
長い流転のあいだに上のフネ(TOKIWAWORKSの字がある鋳物)以外散逸してしまいました。
いまさら常磐産業やKATOに買いに行くわけにもいきませんから自分たちで製作します。
より正確なものを作るため、埼玉県の鳩山ニュータウンにある同型機の採寸をしました。

鳩山ニュータウンのKATO4トン機関車を取材、採寸しています。


KATO4トン機関車の形式写真。前歴は魔境!葛生駒形石灰専用線です。あぁ!灰色に塗りたい。


採寸の結果からラジエター部品の製図をおこないます。たうぜん!CADなんてもんは元旋盤工はもっていません!トラッド?な手書きで製図します。


この図面は某日夕方技師長さんに手渡されて部品の製作が依頼されたのですが、たぶん、技師長さんは
アタマを抱えていらっしゃることでしょう。

1月にうつくしくした軸箱に、うつくしいパットがはいりました。


おっそろしい風景のパットにはボロ切れがただただ押し込まれていましたが、誇り高き?プロレタリアート
元旋盤工が手を入れた以上、そんなみっともないことはいたしまっせん!布を芋虫状にしてパットにします。

巻いた布をタコ糸で縛り上げます。


オイルに浸します。事前に漬け込むのが望ましいのですが、時間がないため軸箱内漬け込みです。


軸箱に押し込んでいます。



この芋虫パットは大昔、壇上莞爾氏の「桐と動輪」シリーズ「アイデア技工長」に書かれていた物です。
この技工長さんは八王子機関区のひとで、中央線に入る電気機関車の主電動機に軸焼けが頻発したことから
この芋虫パットを考案、軸焼けを追放した、という話でした。でもまさか、自分でつくることになるとは、
思ってもみませんでした。

バッテリー取り付け台を台枠内に入れました。これにより人間台枠にはなれなくなりました。


台枠のさび取りのためにずっと外されていたバッテリー受けですが、2月9日の夕刻に付けられました。
台枠の短縮のために取り付けに難渋しましたが、これによりいよいよ!エンジンが!?着くのか!?

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