このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 

エキストラ体験記

映画「バルトの楽園」は6月17日・全国公開されます
この映画のロケが美馬市・うだつの町で行われましたが
エキストラとして坂本さん鈴田さんが出演されました
体験記を書いていただいたのでここに掲載させていただきます
お二人の楽しそうな情景が詳しく描写されていて
私達も一緒に参加したような気分になります
映画の中でどのように写っているのか、乞うご期待・・・

     エキストラ体験記       
       
原稿は鈴田良夫 様より頂きました 

 昨年の11月19日美馬市脇町で坂東俘虜収容所を題材にした映画「バルトの楽園」ロケが行われ、坂本さんと二人で参加した。
 その数日前の夜、今柴さんより「徳島県観光協会がエキストラを募集しているので参加してみませんか」と電話をもらった。
 どんな役になるのか不安であったがシルバー世代としては、こんな機会は二度とないと思い参加することにした。前日の夜は小学校の遠足の時のように興奮して眠れなかった。当日、集合場所のスーパー屋上に行くと集まったのはたった3名、準主役? 台詞は? 不安が募る。
 協会の方に伴われて、うだつの町の受付場所へ行くと大勢のエキストラの方が集まっていた。地元住民90名を含め100名とのことである。
 受付にて出演登録をし、「商人」と書かれた役割カードを渡され、衣装室に行き係りの方に衣装合わせ、着付けをしてもらってなんとか商人らしくなった。次に、メイク室に行ったが「そのままでいいです。」と言われ少し拍子抜けがした。外に出ると、うだつの町並みに、巡査、軍人、女学生、子供等、大正時代の扮装をしたエキストラの人達がたむろしており一瞬大正時代にタイムスリップした様な気がした。
 エキストラ全員に「日本陸軍」歌詞が渡され繰り返し何度も歌う練習をした。練習が終わって、小旗、ちょうちんなど小道具を渡され撮影場所へ移動した。町並みの家々に国旗が立ちアスファルトの上には砂が敷き詰められて、カメラ、音声、照明と撮影準備が整っていた。
 両手に小旗とちょうちんを持って歌いながら行進するシーンのリハーサルが何度も何度も繰り返された。なかには素足の子供達もおり、寒さに耐えながら飽きることなく一生懸命頑張っていた。
 日が暮れた頃、それぞれのちょうちんに灯が点されいよいよ本番の撮影がスタートした。本番は皆の演技が上手だったため、2回で「OK」となった。
 やり遂げた満足感と開放感とで心地よい疲労に包まれた。隣で坂本さんが「いい冥土の土産ができたわー」とにっこりと笑っている。貴重な体験、忘れられない思い出となった。たった数分?の放映シーンのために大掛かりな機材、大勢のスタッフにエキストラ、長時間の撮影、映画つくりの大変さを実感した。 撮影終了が21時の予定であったが順調に進み18時過ぎに終わった。すっかり日が暮れて街灯が輝きを増す、うだつの町を後にした。
  
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