このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

01韓国国鉄完全乗車(短絡線・新線)の旅(4)

 4日目は実質鉄道乗車の最終日である。まず、西大田7時54分発の大田行きトンイル号で湖南線本線に乗車する。大田ブルースで歌われながら、大田から本線を経由して湖南線に乗り入れる列車は少なく、歌詞のように0時50分に木浦に行く列車はない。西大田駅改札口に発車10分前に到着するが、目的の列車の案内や表示はない。5分ぐらい前になっても改札は始まらない。釜田の例もあるので、改札のドアを開けて勝手にホームに侵入する。時刻通りに到着した列車は、通勤時間帯にしては空席が目立つ。列車は西大田を出ると右に分かれ、短絡線からかなり離れたところを走る。定刻の8時2分に大田到着。

大田行きトンイル号

 これで、コレイルパスで乗車できる韓国国鉄はすべて乗車したことになる。残るは安山線の延長区間、果川線の仁徳院以北、一山線大谷以西、盆唐線。つまりソウル周辺の電鉄線および地下鉄の国鉄営業区間である。駅前の食堂で、朝からカルビ湯を食べてエネルギーを補充し、8時50分のソウル行きセマウル号で、征伐に向かう。まず、安山線の延長区間である安山−烏耳島間乗車を目指す。安山線乗り換え駅衿井を、我がセマウル号は停車しないので、永登浦まで乗り越して引き返す。電鉄線は国鉄の営業でありながらコレイルパスでは乗車できず、別途乗車券を購入。衿井では接続よく、すぐに反対ホームに烏耳島行きが到着する。安山までは10年ほど前に乗車したが、当時とは比べ物にならないぐらいに各駅前にビルが立ち並んでいる。安山付近では水仁線の廃線跡が並行して続く。水仁線は水原と仁川の松島を結ぶ軽便鉄道であったが、並行する安山線の建設とともに廃止された。13年前の水仁線乗車時に、乗っていた列車が乗用車と接触したことなどが懐かしく思い出される。安山を出て新線区間に入り、正午に烏耳島に到着。時間の都合により、滞在10分、タンゴゲ行きで引き返す。

烏耳島駅

 タンゴゲ行き電車は衿井から果川線に乗り入れ、そのまま地下鉄4号線となる。果川線衿井−仁徳院間は、93年の部分開業時に乗車したが、衿井を出るとすぐに地下に入り、後は地下ばかりでがっかりした思い出がある。今回も期待に違わず、仁徳院以降もすべて地下であった。わずかな見どころとしては、果川線が、地下鉄4号線になるところで車内が少し暗くなり、左右の線路が入れ代わることだろうか。電車はそのまま4号線に乗り入れるが、4号線は明洞を通る。明洞のホテルを利用すると、買い物やリムジンバスの便がよいので、下車して前日に予約しておいたホテルに荷物を置く。

 一休みして地下鉄3号線から乗り入れる一山線を目指す。一山線も大谷以東は統一展望台見物の帰りに乗車したことがある。大谷は高架の地上駅だから、新規乗車区間にも高架からの車窓風景を期待したが、期待に反して電車は大谷を出ると再び地下に入り、終点大化も地下駅であった。再びすぐに引き返し、3号線の反対の終点水西を暫定始発駅とする盆唐線に向かう。ぴったり1時間30分、地下鉄電車に揺られて水西に到着。3号線水西駅よりさらに深いところに盆唐線水西駅はあり、国鉄電車は全線地下で景色のない路線を約30分走り梧里駅に到着。真新しい地下鉄ホームに降り立ち韓国国鉄完全乗車の目的は完了した。再び地下鉄を乗り継いで、明洞駅から地上に出たころには、ネオンの光がホテルへの道を照らしていた。 

 5日目朝9時30分、ロッテホテル前の仁川空港行きリムジンバス乗り場に並んだ。いつものようにロッテ百貨店の地下食料品売り場で大量のキムチを購入することもできずに、10回目の韓国旅行は終わった。  

 

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