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上 海 ガニ  02.10.20-27
                                05.10.16更新              
kiyoの上海物語 Home
 上海ガニのシーズンがやって来ました。テレビを見ていたら安達祐実がレポータになり、上海の銅川水産市場の上海ガニを紹介していました。テレビを見ていたら急に上海ガニを食べたくなったので早速買いに行って来ましたので紹介します。
 銅川水産市場は中国で3番目に大きい市場だけあり、メチャ広く店は海の魚・川の魚・干物のブロックとかに分かれて並んでいます。上海ガニの店は通りにずらっと並んでおり、なかなか爽快です。

 上海ガニは日本にいるモクズガニの仲間で正式には「シナモクズガニ」です。正式な上海ガニは上海と蘇州の間にある陽澄湖という湖に生息しているシナモクズガニの事ですが、最近は養殖とか他の地域で取れた偽者が多くなってきており、中には陽澄湖に浸かって来ただけでも上海ガニとして売られている蟹もあるそうです。偽者は問題だけど一般の人の口に入るようになった事はいい事です。
 値段は1斤(500g)30元から150元。大きさや生まれ育ちにより1匹100−500円程度、給与水準を考えるとすごい値段です。料理方法は日本の「塩ゆで」に対し中国は「蒸す」のが一般的ですが、テレビを見ていたら塩ゆでもやっていました。

■銅川水産市場

銅川水産市場

ズラッと並んだ蟹屋

上げ底のドラム缶みたいな入れ物

銅川水産市場にある蟹屋

1匹づつ縛ってくれます

蟹屋の老板
蟹屋の前で写真を撮っていたら、老板が出てきて「俺も撮れ」というから1枚写してやりました。その後印刷して持っていってやったらすごく喜んで店の前に貼っていました。サービスでカニをくれるかな・・・と思っていたけど、そんな事はありませんでした。

■上海ガニの縛り方

こうして瞬くまに縛られます

蟹を縛る目的は2つあります。1つは蟹どうしが喧嘩をしないように、もう一つは蒸し上がった時に姿が壊れないようにです。

店の人のを見て見よう見まねで縛って見ました。見ていると簡単ですが意外に難しい。何度も蟹から挟まれたり、せっかく縛ったのにスルリと逃げられたりしましたが、なんとかクリヤ、蟹縛りコツは以下の通り
 ①両足をまとめて折りたたんで左手で掴む
 ②親指と人差し指で爪を押さえる
 ③紐の一方を咥えて、写真のように背中から爪にかけて紐を通す
 ④これで足と爪が動けなくなり、クロスに縛れば完了



蛇も売られています

近くでは蛇が売られています

子供の時から蛇と親しんでいます

日干し中のフカヒレ

■上海ガニ料理

料理前の縛られた蟹

臭み取りの葱と生姜

蒸し終わった蟹


■上海ガニの特徴
 上海がには日本にるモクズガニと形も大きさもほぼ同じですが、よく観察するとシナクズガニの方がとげとげしくなっています。味については、最近日本の蟹を食べていないのでなんとも言えませんが、あまり変わらない気がします。どちらか言うと日本の蟹のほうが泥臭くないかな・・・そんな訳で、日本の蟹を食べている人は、上海カニを食べても感動しないだけでなく「なんだこんなものか」という感じです。 



写真は
「小林博士のモクズガニ生態図鑑」
http://www.zspc.com/mokuzu/
からのコピーです。 モクズガニが詳しく
説明されています。
  

蟹の由来  KONOKの上海蟹大辞典 より
「今から4000年前、「巴解」という役人の指揮のもと、長江デルタ地帯の湿地帯を広く穀倉地帯にするために治水工事が行われた。当時、この辺りの湿地帯はまだ誰一人として手を付けておらず、灌漑工事をするには、湿地の草を焼き払う必要があった。ここにはもともと「虫」と呼ばれる生物が広く生息していたが、これも草と一緒に集めて処分する必要があった。「虫」を一ヶ所に追い込み、葦と一緒に火を放つ、みるみるうちに火は一面を覆い尽くし、最後にそこには、焼き尽くされた草と「虫」が残っていた。あまりの香ばしさに、焼けた「虫」を食べてみたところ、これが甘く美味しいので、この「虫」を治水工事の責任者である「巴解」の名「解」と「虫」を合わせ、「蟹」と呼んだ。以来この虫は、「蟹」と呼ばれるようになった。」


■上海ガニのおいしい季節
一般的に上海ガニのおいしい季節は雌は10月で雄が11月と言われています。雌については産卵のためにタマゴを抱えてるので当然美味いという事がわかります。雄は冬に備えて栄養満タンになっており、この時期になると蟹ミソがいっぱい溜まってくるとの事です。一般的にもカニは冬がおいしいからそうなんでしょう・・・・私の舌では判断できません。


上海ガニを買う時の注意
上海ガニを買う時の注意事項を紹介します。①は私の経験、②③はインターネット情報です。
①生きのいい蟹を買う
蟹の美味しさは生きのよさ、まず生きのいい蟹を買う事です。上の写真のドラム缶みたいな入れ物に入っている蟹は上から押さえられているので動けなくなっています。ひどい場合は、死んでいる蟹をバタバタと縛って売ることがあります。私も一度引っかかりました、死んだ蟹は食べられないと食べられないと思ったほうがいいですね。出来たらバケツに入れて動かしてみる、それが出来ないなら自分で掴んで生きのいいのを確認して買うことです。
②縛っていない状態で重量を測る
縛っている蟹を買うのは二つの問題があります。一つは死んでいる可能性がある事、もう一つは濡れた紐は意外と重たくて蟹の重量の10%くらいになるらしい、つまり10%高くなる訳です。上の写真のように大きな紐で縛っている場合は要注意です。
③蟹を入れる袋は分厚い
果物を買う時の袋はすごく薄くて底が抜けるかと思うくらいですが、蟹を買う袋は異常に厚い!! なぜか? 一つは蟹のはさみで破れないようにsているのか? もう一つは袋の重量で儲けるのか? またこんな話もあります。ぶ厚い袋は再生ビニールを使っている、再生ビニールは化学薬品を入れていた物等が混入されており、衛生的な問題がある・・・・現実は良くわかりませんが、店が提供するぶ厚い袋がいやなら自分で持って行った袋に入れるしかありません。

■上海ガニのおいしい料理方法
上海ガニには泥の湖に住んでいるせいか独特の匂いがします。これを消すために蒸し湯の中に生姜・葱・詔興酒を入れて蒸し上げます。蒸し時間は大きさによって変わりますが15分から20分程度です。問題は食べた後にカニの匂いが残る事ですが、これは龍井茶で手を洗います。どういう訳か洗剤で洗うより効果があるらしいです。
 

■にせもの上海ガニ
上海ガニと呼ばれるのは上海と蘇州の間にある陽澄湖という湖に生息(最近は養殖)しているシナモクズガニの事ですが、市場に出回っているカニのほとんどはにせものです。本当の上海ガニは1000匹に1匹くらいの割合という話もあります。おもしろい話では周辺で取れたカニを陽澄湖に漬けて来ただけでも上海ガニと言われているカニもあるようです。
この話なんかいい方で、最近は東北地方のに偽物カニや汚染されて水で育ったカニとかが出回っているという話もあります。どこまでが本当なのかは定かでありませんが、偽物の話は日本の松坂牛や輸入肉の問題もあるし世界共通の話みたいですね〜


■抗生物質を使用した上海ガニ
昨年、香港で発見されたのが抗生物質入りの上海ガニです。儲けるために養殖密度を上げて餌をばらまくから水が汚れて病気になる。この対策として抗生物質入りの餌をやる。この抗生物質入りのカニを人が食べ続けると、いざ抗生物質が必要な時に効かなくなるという問題が発生する。同じような問題が牛乳にも発生しているようです。どこの国でも同じだけど、儲けるためには何でもする人もいるので怖い話です。かと言ってもそんなに食べる訳でもないのであまり気にして仕方ないですね。


カニを食べるのが上手な中国人
日本人も同じですが、カニを食べる時は静かになります。会社の食堂でも季節になるとたまにカニが出ますが、いつもはおしゃべりしながら食べる人もこの時は黙ってカニを食べています。彼らのカニの食べ方を見て感心するのが「とにかく上手に食べる」ことです。どうしたらあんなに綺麗に食べれるのか?
よくひまわりの種をたべているけど、口だけで空と身を上手に分けて食べます。私なんか手を使って食べるんで彼らの1/10くらいのスピードになっていまいます。という事で中国人はもともと口が器用かなと思っている次第です。
 

■上海ガニのおいしい店

王宝和  福州路

外灘の近くにある成隆行

店の小姐が解体してくれます

■上海ガニとツガニの味比べ  03.10.10
ツガニことモクズガニは私の小さい頃は、近くの川で秋になると捨てるほど取れていました。40年以上昔の話ですから、上海ガニとどっちが美味いか?と言われてもなんとも言えません。大分の実家に帰省した帰りにツガニを探しに行ってきました。最近は乱獲がたたって数が減っているとの事、形は少し小さいですが生きのいい蟹があったので買ってみました。5匹で1500円 上海より少し高いくらいですが、清流に住んでいるので泥臭みがなくて上海ガニより美味かったですね。

上海ガニに関するニュース
2004年10月31日     ●指輪で防げるか、陽澄湖の偽物への挑戦
 
 上海蟹のシーズンだけあって、蟹に関係する話題が多い。今年は蟹の腕に番号をつけた指輪で偽物を防止するはずだったが、ここにきて偽物の指輪が大量に出回り、関係者をやきもきさせている。すでに上海の銅川水産市場では、蟹+指輪で売られていて、購入者が欲しい蟹にどれでも指輪をつけてくれるということになっている。また常熟などにある蟹用の指輪の製造業者から直接、裏で指輪だけの取引が行われており、すでにその数は本物の指輪の数を大きく上回っているそうだ。そこで蘇州陽澄湖蟹業協会では、風紀を正すために悪質場合には会員資格を取り消すほどまでの処置に出ている。しかし陽澄湖で蟹を養殖している漁民から言わせると、指輪を蟹に取り付けるために発生する数千元に及ぶコストが惜しく、本物の蟹なのに指輪をつけないで出荷する場合もあるとか・・・。指輪騒動はもう少し続きそうだ。

2004年10月31日    ●交雑が進む上海蟹、純血種を守れ!
 
 蟹の話題をもう一つ。最近、養殖されている上海蟹の大きさが、ますます小さくなってきて、長江流域では1匹あたり50−100gの蟹も少なくなってきた。2003年に中国全国で養殖された上海蟹は40万トン、額にして300億元相当になる。しかし、水質の違いや、環境の変化によって蟹同士の品質の違いはかなり大きい。その中で、長江流域の蟹の人気が高いわけだが、そのため漁民たちが他の地域から蟹をどんどんと持ち入れて来たため、長江系の上海蟹の混血が進んできた。その結果、蟹の小型化が進み、150−200グラム相当の蟹が減ってきたというわけだ。蟹の小型化は、価格の低下も招き、毎年上海で消費される4−5万トンの上海蟹の値段は、去年と比較しても16%下落した。上海水産大学の王武教授の研究によれば、長江流域の上海蟹の遺伝的変化は明らかで、早急に対策を練る必要があると訴えている。王教授の研究によれば、ヨーロッパのライン川に生息する蟹が比較的上海蟹の血統を守り続けているようだ。ライン川に上海蟹が生息しているのも、ヨーロッパと中国の船による航行が関係していて興味深い。


2004年10月29日    ●杭州周辺産の上海蟹の重金属問題、関係者は否定
 
 10月22日に杭州のメデイアで、杭州市の質検部門が杭州近郊の湖で捕獲された一部の「上海蟹」に関して、重金属が含まれていたという結果を発表し、江蘇省の蟹業界は一斉に反発している。この検査は、浙江省の水産物市場5箇所と杭州市内4箇所のあわせて9箇所の上海蟹をサンプルに行った。その結果、3箇所のサンプルでカドミウムが中国の国家基準の1.8倍から2倍の濃度で検出された。さらに5箇所の上海蟹に関しても中国の国家基準を下回ったものの、金属鉛が検出された。これらの蟹は、市場では太湖・陽澄湖・江蘇塩城などそれぞれ違った産地名で販売されていたという。これに対して、江蘇省漁業協会蟹業分会は、上海蟹は厳密な検査を受けて市場に出回っており、正真正銘の蟹であればまず問題ないと主張し、安全性を訴えている。江蘇省の年間の蟹生産量は20万トン、そのうち輸出に回される蟹も少なくなく、去年1年間で陽澄湖から輸出された蟹は100トンにも及ぶ。


2004年9月30日     ●陽澄湖の蟹が各地へ、上海蟹シーズン到来!

 陽澄湖にある蟹協会によると、28日からいよいよ陽澄湖の蟹が本格的に市場に出回る。今年は1100トンの陽澄湖の上海蟹が市場に出荷される予定で、指導価格は500グラム112元となっている。輸出用の上海蟹の価格は500グラム280元を越える見込みだ。また今年中には陽澄湖の上海蟹を中国の原産地域産品保護目録に登録することになりそうだ。その結果、陽澄湖の上海ガニがさらにそのブランドの力を高めることになる。


2004年8月5日      ●洪澤湖と陽澄湖で水質汚染、懸念される上海蟹への影響 

 洪澤湖は上海蟹の産地のひとつで、上海市の上海蟹の40%はここで養殖されている。ザリガニに関しても7割が洪澤湖産だ。ところが洪澤湖では7月中旬ごろから、雨によって上流の河南省や安徽省のダムを20億立方メートル放水してから、湖の水位が上昇、同時に汚染された水がダムから流れ込み、一部の養殖池の蟹が大量に死亡する事件が発生した。さらに地元の農民の話では、これら死んだ魚を蟹をたべた鴨なども死亡しているとのことで、環境に対する問題が心配される。一方で、新聞晨報によると昆山にある上海蟹の有名な陽澄湖では、一部の地域で養殖の上海蟹が大量に死亡する事件も発生している。こちらは高速道路の拡張工事と関係があるのではないかといわれているが、現在詳しい原因を調査中とのこと。 


2004年7月10日    ●「6月黄」の上海蟹、今年は遅れ気味 

 秋についで、この初夏も上海蟹がおいしい季節の一つで、一般に「6月黄」と呼ばれている。しかし、今年は気候の原因で、「6月黄」の蟹は遅れており、あと1ヶ月もすれば銅川水産市場などに揃うようだ。ただ、最近は以前とちがって「6月蟹」とよばれる時期の蟹の品質が落ちており、いまひとつ価格もパッとしないようだ。この時期の蟹は湖北省や洪澤湖、興化などから上海の市場へやってくる。今年は梅雨が例年より長めのため、蟹の成育に影響を与えているようだ。


2004年4月3日      ●上海蟹の縄代

 上海蟹に限らず、海鮮料理でカニを注文するときに、カニを重さを量ってもらいそれによって値段が決められるのは、皆さんもご存知のはず。しかしその重さを量るときに、縄で縛られたカニの、縄代も重さに入っていることはご存知だろうか?実は、最近浦東新区質量技術監督局が陸家嘴の王朝酒店や鷺鷺酒店において検査を行ったところ、実はこの縄が以上に「高い」という結果がでて、指導が入った。たとえば500グラム98元の膏蟹の場合、蟹と縄を足した重さが576グラム、縄をとると300グラム、値段にすると112元の蟹代のうち、実は54元が縄代だったということになる。レストラン側の話では、これらの行為は慣例でとくに悪意はないとしているが、価格差が大きいだけに、今回上海各区の質量技術監督局が指導に入った。そのほか、有名なレストランでも、紹興酒の量を実際の量より少なく注いで利益を得ていたりなど、問題が発覚している。 


2003年10月29日    ●上海蟹の購入に関して消費者協会が注意■

 蟹の季節だ。上海蟹の大きなものは上海でも結構な値段がつくため、売るほうも必死だ。10月28日には上海市消費者協会が第24号の消費者に対する注意を出した。まず、レストランで蟹を食べるとき、自分で蟹を選んだものの、調理をするときに違う蟹に置き換えて調理をするレストランがあるようだ。また市場で蟹を売るときに、蟹に大きな縄をつけて縛り、重さを稼ぐという方法。法律では商品を売るときに、箱の重さまでも重量に加えることは禁止されている。また秤に余計なものを載せて、重さを稼ぐところもある。上海蟹は値段が値段だけに、少しの重さの違いで暴利をむさぼられる可能性もある。注意したい。

3年ぶりの蟹屋 2005.10.16
3年前に写真を写してプリントを渡した蟹屋に行って来ました。蟹屋のおばさんは私を覚えており、店の中から手招き・・・・中に入って見ると3年前の写真がありました。しばらくして、中からペットボトルのお茶を持って来て飲め飲めと大サービスです。 帰りに写真を写そうとすると、一寸待て!! と言って中から大きな蟹を持って来てポーズです。また写真を印刷して持っていってやらないと・・・・・



3年前の写真

蟹を片手にポーズ

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