このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 

IPAを使用した塗装はがし

2003/4/20 作成
2003/6/2 更新


 塗装のパターンがたくさんあるキハ58系。当然塗り替えていろんな地方のバージョンに仕立てたいところである。鉄道模型の塗装はがしと言えばいわゆる「シンナープール」だが、これはプラへの攻撃性が高く(特にKATOのボディなどに使用されているABS)、以下のような欠点がある。
 ・プラの強度が落ちたり、ヒビが入ったり、柔軟性がなくなったりする。
 ・表面が白く曇る(白濁)する。

 したがって、使用するときはダラダラ漬けておかずに短時間で など細心の注意をして行う必要があるが、それにも限度があるし、透明プラが曇ってしまうのは特にBトレでは困る。そこで聞いたのがIPA(イソプロピルアルコール)を使うとよいという話だった。IPAは自動車用品の水抜き剤で高濃度のものが手に入るとのことなので、手に入れて実験してみることにした。

 そこで買ってきたのが上の水抜き剤。イソプロピルアルコール99%。200mlで100円だった。

 実験に使われたのは広島色のキハ58。

 タッパーに部品と水抜き剤を入れて10分ほど放置して、使い古しの電動歯ブラシで軽くこすった結果が下の画像。画像では見れないが、黄色の部分も塗装がぬるぬるして剥がれる気配を見せている。後でいろいろ試したら、30分くらい放置すればずるっと全面が剥がれる。

 少しはがしてはまた漬け込んで別の部品をこすり…を繰り返してこの状態まで持っていけた。シンナーよりは塗料の落ちが悪いが、時間を若干かければこれくらいはいける。電動歯ブラシは便利だ。(^-^)

 気になる透明パーツのほうもこの通り。全く曇っていない。

 結果は非常に良好で、透明じゃない普通のプラも柔軟性が損なわれないというメリットがあるので、シンナー風呂より気楽に使えて非常に良いのではないでしょうか。値段も安いし。

 最後に注意点
 ・アルコールの匂い…というか、バスの匂い(w が強烈にするので、換気はしっかりしましょう。
 ・攻撃性が低いと言っても0ではないので、ヒビが入ったり、白く曇ったりすることもないわけではないようです。(ネット上の情報) まぁ、シンナープールよりははるかに安全だと思います。
 ・457系北陸色の白色の帯はかなり落ちづらいです。帯の表面を平歯の彫刻刀などで削ってやると、簡単に落ちるようになります。

おまけ:

 KATOのサハシ455(ホビセンで売っていたジャンク扱いのもの)を剥がしてみました。手順としては30分くらい漬け置き→ブラッシング→(10分くらい漬け置き→ブラッシング)×2 という感じ。クリーム色はすぐ剥げましたが、ローズレッドはなかなか剥げず、最後は染まったような感じになりました。しつこくやればまだ落ちそうですが、実用上はこれで十分でしょう。

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