このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


「MPEG-4」規格の仕組み



 「MPEG-4」は3つの要素から構成している。
 まず、構造(フォーマットやストリーム)を示す「MPEG-4 System」というものがあり、その中に含まれるビデオなどの要素を示す「MPEG-4 Visual」、音声などの要素を示す「MPEG-4 Audio」がある。



 MPEG-4は非常に複雑である。
 MPEG-4のどの要素に対応していても、MPEG-4対応と言えないこともない。
「動画コーデックとしてはMPEG-4対応だがファイルフォーマットとしてはAVIを使っている」という場合も、「MPEG-4対応」と言えたりするのである。


要素MPEG-4規格その他の主な規格
ファイル形式MPEG-4 System
(.mp4,.3gp)
AVI(.avi)
QuickTime(.mov)
WindowsMedia(.ASF)
動画コーデックMPEG-4 Visual
(SimpleProfile,ASP)
H.263
音声コーデックMPEG-4 Audio
(AAC,CELP)
AMR
MP3


 例えば、3GPPのファイル形式は、「MPEG-4 System」である。しかしコーデックとして、動画は「MPEG-4 Visual」ではなく「H.263」、音声は「MPEG-4 Audio」ではなく「AMR」が扱えるようになっている。

 ※ 3GPP(3rd Generation Partnership Project)……3G技術の標準を策定するためのパートナーシップ・プロジェクト。



 これまでauの携帯端末はAMCという、独自のフォーマットを採用していた。ベースとなっているのは3GPPと同じISOのMPEG-4だが、独自の音声コーデックを使うため、他社の動画対応端末での再生はできない。

要素従来のauの規格3GPP規格
ファイル拡張子.amc.3gp
ファイル形式MPEG-4 SystemMPEG-4 System
動画コーデックMPEG-4 VisualMPEG-4 Visual
音声コーデックQCELP,MP3AMR

 つまりは撮影を消音モードで行い、撮影したファイルの拡張子をPCなどで「.3gp」に変更してしまえば、3GPP準拠の端末でも再生は可能だ。

 近年、動画の録画・再生機能について、3G(第三世代)携帯電話の登場や普及とともに、3GPP(W-CDMA方式の標準化団体)や3GPP2(CDMA2000方式の標準化団体)の手で、MPEG-4技術を基本にした動画の標準仕様が定められている。
 それにより、機種やキャリアを跨いだ互換性が確保されつつある。



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