（SSI/CGI）
●ファイルアクセスの排他処理

• 解説
  
  　例えば、訪問者数が非常に多いサイトでは、ある人のアクセスによりCGIがファイルを読み書きしている間に、他の人も同じファイルを読み書きしてしまう、ということが考えられます。
  
  　訪問カウンタを例に、Aさん、Bさんの2人が同時に近いタイミングでカウンタCGIを実行した場合に、カウンタ記録ファイルのデータがどう変化していくか見てみます。
  
  
  

  Aさんが実行したCGI，	データ，	Bさんが実行したCGI
  open	1000	------
  read　1000を読む	1000	open
  count　1001にする	1000	read　1000を読む
  write　1001を書く	1001	count　1001にする
  close	1001	write　1001を書く
  ------	1001	close

  
  
  　このように、BさんのCGIは間違った値をファイルに上書きしてしまいます。
  　もしwriteとreadが同時に起こったら酷いことになるかも知れません。
  
  

  ---

  
  

  対策
  
  　このような現象を防ぐ方法は、BさんのCGIのファイルオープンを、AさんのCGIのファイルクローズまで待たせることです。
  
  

  
  
  • 考え方
    
    　ロックファイルというのを設けます。
    　記録ファイルをopenするとき、同時にロックファイルを作成します。
    　記録ファイルをcloseするとき、同時にロックファイルを削除します。
    　つまり、記録ファイルがオープン中かどうかは、ロックファイルの有無で判断するのです。
    
    
    
  • ファイルオープンの手順
    
    　まず、ロックファイルを見にいきます。
    
    
    
    1. ロックファイルが存在しない場合
       記録ファイルをopenし、ファイルアクセスに移ります。
       
       
    2. ロックファイルが存在する場合
       ロックファイルが無くなるまで待ちます。
       
       
    3. 待ちの間にロックファイルが無くなった場合、
       記録ファイルをopenし、ファイルアクセスに移ります。
       
    
    
    
  • 終了処理
    
    　ロックファイルを削除します。
    　記録ファイルをcloseします。