このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

07年3月議会
日本共産党提出の修正案への賛成討論 子どもの医療費助成 就学前までの無料化をもとめる

 07年3月議会で、医療費支給条例改正案にたいし、日本共産党八幡市議会議員団は修正案を提出し、就学前までの無料化を実施することを求めました。この修正案に対し、私が行なった賛成討論は以下のとおりです。(大要)

 八幡市医療費支給条例一部改正案にたいする修正案について、日本共産党八幡市議会議員団を代表して賛成討論をおこないます。

 子どもの医療費助成は、この間、少しずつ前進してきており、私たちは、その努力を積極的に受け止めています。日本共産党八幡市議会議員団は、市民のみなさんといっしょに先駆的に活動してきたものとして、この間の制度拡充を誇りに思っています。同時に、子育て支援が強調されるなかで、その前進のスピードが十分なものであるかどうかをきちんと吟味しておく必要があります。

 私たちは、全国的な動向、京都府内でのとりくみ状況から、子どもの通院の医療費助成について、小学校卒業までの無料化をめざすことを、政策的に提起しています。同時に、その過程で、就学前までの無料化をただちに実施すべきであると考えています。そういった視点で見ると、今回の市の提案は、不十分といわざるを得ず、就学前までの無料化をもとめる修正案の内容は的を射たものであります。

京都府や八幡市の子どもの医療費助成の水準を見ると、どのように評価されるでしょうか。

私の一番下の子どもは、今、小学校4年生ですが、2歳になるまで東京に住んでいました。当時は、0歳、1歳への助成が中心でした。東京に住んでいたときには無料だったのが、私たちが京都に移り住むと、東京よりも制度が遅れていたため、医療費助成は受けられなくなりました。ちょうど、98年の知事選挙のときで、「子どもの医療費無料化」をかかげた森川明候補にたいし、現職知事陣営が「絵に描いたもち」などといって、当時の現職知事陣営とオール与党のみなさんが、当たり前の市民の願いをまともに取り上げようとしなかった時期であります。ところが、その後、運動と世論の広がりの中で、東京より約1年遅れで京都でも2歳まで無料に拡充されました。その結果、私の子どもの医療費もふたたび無料になりましたが、恩恵を受けられたのはわずか数ヶ月にすぎません。知事の豪華海外視察や福祉の切り捨てで世論の批判を浴びている東京都政ですが、その東京と比べても大きく遅れているのが、京都の現実です。当時は、東京も京都も、医療費助成の対象年齢は1歳程度の開きしかなかったのですが、今ではずいぶん開きが出ています。

 来年度では、東京は、就学前まで無料、中学校卒業までは通院が2割負担になっています。兵庫では、小学3年生まで医療費助成が拡充されます。私の娘の成長と同時並行で進んでいた子どもの医療費助成の波は、他の自治体では確実に広がっていますが、京都ではずいぶん遅れて、まるで周回遅れのランナーの様相です。

府下の自治体の状況はどうでしょうか。就学前までの無料化を実施していないのは少数派であり、府南部では、八幡と宇治だけが取り残されています。

京田辺が就学前まで無料になっているため、市内でも、欽明台での小児科のクリニックでは、窓口での支払いに歴然とした差が現れています。京田辺の人は、窓口負担は月200円で済みますが、八幡市民は、4歳以上の子どもの医療費は窓口負担が生じます。「なんで住んでいるところによって医療費に違いが出るの」と怒りの声が出るのは当然のことであります。こうした声を真正面から受け止めることが必要です。

3月議会のわが党の質疑で明らかになったように、就学前までの無料に必要な財源はわずかに2800万円であります。2007年度予算に必要な額は1400万円にすぎません。やる気になれば、この程度の財源措置は、十分可能であります。市長も、施政方針で助成拡充の必要性を認めておられますが、それなのに、なぜ中途半端な改善にとどめるのか、市の対応に理解ができません。

さて、子どもの医療費助成をめぐって、先日の予算委員会で、わが党の活動にたいする不理解からくる質問がなされていましたので、不理解や誤解を払拭するために、念のためにひとこと申し上げておきたいと思います。

私が議員になってから、子どもの医療費の助成拡充、無料化をめぐる請願は、計5回提出されています。また、4年前、そして今回と二度にわたって、子どもの医療費助成拡充をめぐる修正案も議論されてきました。ところが、不理解にもとづく質問をされた方の所属会派は、うち2回の請願に反対され、4年前に私たちが提案した修正案にも反対されました。私たち日本共産党八幡市議会議員団は、市議会の中で唯一、5件の請願、さらに修正案、それらのすべてに賛成しており、子どもの医療費の無料化を求める立場は一貫しています。そのため、市の取り組みの不十分さを補うため、4年前につづき今回も、修正案を提出しているのであります。

市長は、子どもの医療費助成のさらなる拡充について言及されていますが、私たちは、さらなる拡充をするのであれば、就学前までの無料化の提起以外にないと確信しています。そして、今回の修正案には、一日も早く就学前までの無料化を実施して、さらに小学校卒業までの無料化に向けた本格的な流れを作り出そうという思いがこめられています。八幡市が、本気で子育て支援をすすめる決意を市民に示すためにも、ただちに就学前までの無料化にとりくむべきであることを強調して、八幡市医療費支給条例一部改正案にたいする修正案の賛成討論といたします。

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