上から、アルティマ、SE、勝間 |
Nikon 12X50SE、勝間 GLORY WP7X50SB−D、ビクセン アルティマZ 7X50
50mm級ポロ 3台の比較
| ニコン
12X50 SE・CF | ビクセン
アルティマZ 7X50 | 勝間光学 GLORY
WP7×50SB−D | 倍率(倍) | 12 | 7倍 | 7× | 対物レンズ 有効径(mm) | 50 | 50mm | 50mm | 実視界(゜) | 5 | 6.6° | 7.3° | 1000mにおける視界(m) | 87 | 115m | 128m | 見掛視界(゜) | 60 | 46.2° | (51.1) 旧JIS計算値 | 射出瞳径(mm) | 4.2 | 7.1mm | 7.14mm | 明るさ | 17.6 | 50.4 | 50 | アイレリーフ(mm) | 17.4 | 18.0mm | 16mm | 重量(g) | 900 | 520g | 1,250g | 高さ (mm) | 182 | 18.1 | 185mm | 幅(mm) | 202 | 18.5 | 208mm | 最短合焦距離(m) | 7 | 約14.0m | 記載なし | 眼幅調整範囲(mm) | 53〜73 | 記載なし | 記載なし | 対物レンズコート | 記載なし | パーフェクトフーリー
マルチコート | マルチコート(内面)
+マゼンタコート(外面) | 接眼レンズコート | 記載なし | パーフェクトフーリー
マルチコート | マルチコート
+マゼンタコート(元玉1面) | プリズムコート | 記載なし | パーフェクトフーリー
マルチコート | マルチコート | プリズム材質 | 記載なし | BaK4 | BAK4 | 発 売 | 1998年 | 1986年8月 | 不明 |
※データはいずれもカタログ表記値、発売年度は各社HPによる。
この3台は私の星見用。
倍率は、SEが12倍、勝間とアルティマは7倍。
コーティングについてSEの記載は無いが、当然マルチコートでしょう。
アルティマも全面マルチコート。
勝間は外面マゼンタコートで、内部はプリズムも含めて全面マルチコートと、他に例の無い?もの。
元々は ”軍用・漁船用などで酷使されるのが前提なので、内部をマルチコートに改良した時も、外面はより皮膜の強いマゼンタコートで残した” との事で、外面一面だけでもカタログでマルチコートと謳う代物とは根本的に違う。
いずれも発売は10年以上前だが、現役一線級。
入手順には、まずアルティマ。
星見用として定番の50mm、ひとみ径7mmのクラスをと購入したもの。 店内から見える街路樹装飾のLEDランプが一番シャープに見える物を選んだ結果、価格差2倍までのダハを蹴落とし、これが残った。
視界8割ほどまでキリッとした小さな点像で、視界に月が入っても影響は少なく、非常にコストパフォーマンスのいい双眼鏡。 また、3機種の中では最軽量。(勝間の1/2以下!)
欠点は視界が広くないこと。 せめて7度台あればと思う。
光害のある市街地の空ではコントラストが落ちてしまうが、ひとみ径7mmという仕様上の問題で、光害の無い田舎の空でなら眺めていて寒くなる程のシャープな星が見える。
(実際、寒いけど)
次に入手したのはSE。
目的は光害のある自宅でもコントラスト良く見たいので、50mmの口径を保ってひとみ径を落としてみたいと思っていた時、店員さんが出してきてくれたのが、この12倍のSE。
手にして、店外で点灯している街路樹の電飾に向けてピントを合わせると、LEDのプラスチックと発光部が見分けられるようなシャープさ、しかし缶ビール15ケース分の価格。 毎日1本で1年分の缶ビールを我慢しようと心に決め、お持ち帰り。 (缶ビール我慢の誓いは、その夜、脆くも崩れた・・・)
60度ある広い見掛け視界の中で星像は小さく収束し、丸く切り抜いたように切れの良い最外周部まで崩れずフラット。
4mmのひとみ径は期待通り市街地の空でもコントラスト良く、ある程度は妥協を予想していた星雲などの見え方も倍率が高くなった事で見易くなった。 しかし星座を辿るには向かない。 12倍の倍率と、50mmなので見える星も増え、北斗七星を辿るにも苦労する。(嬉しい苦労!)
更に三脚必須。 手持ちでは数分で視界の揺れが止まらなくなってくるし、一旦目標を見失うと再び探しだすのに苦労する。
最後(のつもり)の1台は勝間のGLORY
夜露にも、外に置き忘れても耐えられる、ポロの完全防水・防塵MILスペックが最大の特徴。
何かにぶつけた場合、アルティマだったら双眼鏡が壊れていないか心配するが、勝間の場合はぶつけた相手側を心配する頑丈さ。 さすがに重い・・・(けど、7X50SPよりは若干軽い)。
視界中央部はとてもシャープで、SE、アルティマに劣らない。 外周部8割程度まで星像の崩れは気にならない。 曇り気味の空だと最外周部がややモヤッとなる印象(SEと比べて)だが、十分許容範囲。
光害の無い田舎の空で見ると、背景も暗く締まり、小さく収束した星像が視界いっぱいに広がる。
ピント合わせは両目それぞれを個別に合わせる IF方式だが、どうせ無限遠の星見には全く支障ない。
(しかし用途が完全にダブり、性能も甲乙つけ難いアルティマと勝間。 どちらか1台で充分とは思うけど・・・)
それにしても今年(2010)で、発売日が一番新しいSEで12年、アルティマで24年、勝間は不明だがSEより新しいとは思えない。
特にSEなんか、価格は安くはないが12年経ってもポロの50mm最新鋭機種?
(新しいものは出ているとは思うけど、ポロでこれより新しくてシャープなものは まだ無いと思う。)
24年前のアルティマにしても後続の機種より性能的に劣っているとは思えず、未だ一線級!
最近のデジカメやパソコンと比べて息の長い代物だ、とつくづく思う。
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