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ポロ・同一シリーズ(勝間光学・GLORY)の比較                   MENUへ戻る    

 同一メーカー、同一シリーズの比較 (ポロ、勝間 GLORY )
 

 勝間光学機械 GLORY WP6×30SB-Dと、 WP7×50SB−D
 同一メーカー、同シリーズの2台を比較。


 GLORY WP6×30SB-D  GLORY WP7×50SB−D 
倍率(倍)6×
対物レンズ 有効径(mm)30mm50mm
実視界(゜)8.5°7.3°
1000mにおける視界(m)148m128m
射出瞳径(mm)5mm7.14mm
明るさ2550
アイレリーフ(mm)15mm16mm
重量(g)650g1,250g
高さ (mm)130mm185mm
幅(mm)178mm208mm
対物レンズコートマルチコートマルチコート(内面)
+マゼンタコート(外面)
接眼レンズコートマルチコートマルチコート
 +マゼンタコート(元玉1面)
プリズムコートマルチコートマルチコート
プリズム材質BAK4BAK4
2台とも実に頑丈そうなつくりで、通販でよく見かける”ミリタリールック”でなく、正真正銘のMIL規格品。 そして本体のどこにも刻印はないが、素姓の確かな Made in Japan 。
 
外観も質感もほぼ同じで、30mmは50mmをそのまま縮小したような感じ。
コーティングは30mmでは全レンズ、プリズムともマルチコート、50mmでは、対物外面と、接眼元玉1面がマゼンタコートで内部はプリズム含めてマルチコート。
(巷にはマルチコートと書いてあってもこれと逆に、対物全面だけマルチコートであとはノーコートか良くてマゼンタコートの物も多いだけに興味大。) 

昼間の見え方はどちらもシャープ、明るい空を背景に見た碍子の端につく色づき(色収差?)も30mmでは殆ど感じられず、50mmでは僅かに感じられるが他と比較してもかなり少ない部類。
欠点は見掛け視界が広くないこと。旧JIS規格(実視界X倍率)で、どちらも51度程度。
 (同じGLORYの8X30なら64度程度の広視界型らしい)

夜の星見。
中心部ではどちらも星像が小さな点に収束し、キレの良い星が見える。
30mm、50mmともアルティマとよく似た印象。
30mmでは視界の7割程度から周辺部にいくほど甘くなり、最周辺部はモヤッとした感じが強く、ニコン30EⅡのように丸く切り抜いたような視界を好む人には印象が良くないかもしれない。
しかし実視界が8.5度あるので肉眼で見えていない星でも、あの辺りと見当をつけて向ければ、ほぼ一発で視界に入ってくる。 
50mmでは視界の8〜9割近くまで星像の乱れは無く、アルティマと互角? 
しかし最周辺部は30mmほど強くはないものの、ややモヤッとした感じになり、アルティマの方が印象は良い。(注1)

二台とも視界の中心部は昼も夜も、とてもいい。
私の場合、星像が小さくクッキリと収束するかどうかを双眼鏡の重要な基準としているが、二台とも視界の中心部では充分満足でき、夕方、街灯が視界に入るような厳しい場面でのゴーストやフレアもあまり気にならない。

30mmの特徴は明暗差のある端部で生じる色ずれ(色収差?)がEDレンズかと思うほど非常に小さい事。また倍率が低い分、実視界が広い。  
 弱点はアルティマ30mmと同様に夜の星見で最周辺部がモヤッとした感じになる事と、やや湾曲が残る事、実視界の割に見掛け視界が広くない事。 
50mmの色ずれは30mmより多少感じるが、他の双眼鏡と比べれば優秀な部類。 平坦性も良い。 最周辺部のモヤッと感は30mmより軽いが、アルティマよりやや強い。

 船舶用・軍用などで鍛えられ実績のある製品、仕様も典型的な7X50の仕様で、実用上に問題となる欠点はないように思う。 

総合的にみて2台とも元々鳥見・星見用などとしてに設計されたものでは無いので周辺部の見え味など妥協しなければならない部分もあるが、それ以上に業務用で鍛えられた信頼性と中心部のシャープさは特筆するものがあり、私には非常にコストパフォーマンスは高い。

私の好みの中で欠点とした、周辺部のモヤッと感については監視目的の双眼鏡であれば、中心部と同じレベルで見えなくとも、何かあると言う事が分ればいいので使用目的に対しては必要十分と思う。

※(注1) 後日、視界周辺部のモヤっと感は見口から入る光の影響が大きいらしいと判明。 見口の脇を掌で覆ってやると大きく改善する。 
 
ついでに付属の双眼鏡ケース。
50mm用ケースは内部も表革の貼り合わせ、30mm用飯盒型ケースの内部はフェルト?貼り。
また、ブランドバッグでも手抜きしそうなストラップ取り付け部や蓋のとめ皮も表皮貼り合わせで、とても丁寧なつくり。 
30mm用には本体には刻印も無く、ケースに Made in Japan のシールが貼ってあった。 
傷が付くのが惜しくて外では使えない?  

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