このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


なんだかなあ?ベトナム!
KHONG VIET

その22 Muong La町の奥のツーリング 


2008年9月07日に、いつも買い物に行くムオンラ町の反対側はどうなっているのか、調査にでかけた。もちろん愛用のMBXにまたがってである。
海岸から約400kmあるのに標高が約150mしかない、川沿いの宿舎から08:47に出発。すぐにのぼりの急坂である。1.2kmの距離で標高差が80mもある峠を越すのである。最大勾配は約8%であり、自転車には酷な道路づくりである。そのためか、オートバイばかりが目に付く。峠から一挙に標高差約40mの下り坂。ここも帰路の難所である。日中走ると汗だくになる。夜間走ると涼しいが、酒酔い運転の自動車やオートバイに引っ掛けられると共に、牛の糞にぶつかって転倒する危険がある。

ムオンラの中心地である市場までは宿舎から約3km。標高は205mである。この町は街道沿いに延々と3kmも続く「フンドシ町」である。市場を過ぎると緩い下り坂が続いたのち、川を渡って、町外れに出る。

080907-1_2.jpg 町外れの風景 左に見える道路を進んでゆく。(N21 31.561 E104 01.545)

写真の左に見える道路を登っていくと、三叉路に出た。上の写真の位置から2.2km先だ。ここにはどういうわけかオートバイの修理屋ばかり三軒まとまっている。( N21 31.588 E104 01.530,標高197m) この先には集落はあるが店はない。


080907-08.jpg 水道タンク前から町を見下ろす。

080907-09.jpg Muong La町の水道タンク

この三叉路を右に折れてまたまた坂道を2.0km上ると水道タンクに出た。(N21 32.420 E104 01.668, 標高283m)

この道はのぼりだけだと思っていたらここから一挙に30mも下るのである。自転車にとっては「とほほのほ」の道路である。坂の下は水田が多い直線のなだらかな上り坂であり、青々とした稲が茂り、折からとうもろこしの収穫時期で沿道からはたくさんのとうもろこしが庭においてあるのが見えた。。

起伏が多い山岳道路が始まる。中東の人たちがピクニックをするのに好きそうな場所が見つかったので一枚パチリ。水道タンクから1.7kmの地点で冠水橋を渡る。(N21 33.179 E104 03.095, 標高348m)


080907-07.jpg 水平に見える道だが、実際には4%の勾配がある。

この地点から約30分かけて、3.8kmこぎ進み、(N21 34.509 E104 04.626,標高512m) の地点でギブアップした。時に10:36。片道約二時間の上り坂サイクリングで14.1km, 平均時速8km/hであった。
途中で村の男の子が自転車で追いかけてきて、色々とベトナム語(?)で話しかけてきた。そのうち彼が片言の英語を話せることがわかり、二言三言英語で話したら、彼はとてもうれしそうだった。翌日学校で「オレ昨日、日本人と英語でしゃべったんだ」とでも友達に自慢したのだろう。
帰宅してからGarminの地図を見ると、当初希望していた国道32号線との交差点までの1/4しか来ていないことがわかり、がっかり。Google earthを開けてみてさらにびっくり。この道路の先にもまだまだ集落が続いていて、標高約1000mの地点にはかなり大規模な平地があるとともに、その先が峠であることが分かった。一日で自転車での往復は無理だなあ。

ここから水道タンクの手前までの6.8kmはほぼ全線下り坂だったので平均時速28km/h。ところがタンクのある峠まで登るたったの400mの距離は勾配がきついため自転車を押して上らざるを得なかった。

タンクからムオンラ手前の橋(最初の写真の近く)までは2.2kmを平均時速24km/h。快適なサイクリングコースであった。この日の全走行距離は29.0km。途中での30分の休みを入れて3時間10分のツーリングであった。

後日GPSデータから数値を拾ってみると、きつい上り坂ではペダルをこいで上るのと自転車を押して歩くのでは速度がほぼ同じであることが分かった。無理してこがなくても時間的にあまり変わらないのである。


このプロジェクトが行われているダム地点からマー川を下流に4km下ったところに左岸側から入る支流がある。この支流の上流にもナムチン2 (Nam Chien 2)という50MW程度の小規模水力発電計画があり建設中である。この地点までは往復約15kmなので、仕事のあと一時間で週に二、三回走っている。この道はたまにダンプカーが通る程度で、オートバイも少なく、舗装も良い状況に保たれ、緩い勾配の坂が続いていて、景色も良いのでサイクリングの練習にはもってこいである。三ヶ月も続けると、体重は減らないものの、贅肉が筋肉に変わったようで腹もへこんだし、肩こりなどの座業の疲労が取れた。このためなら二万円の自転車への出費は安いものである。


080726-02s.JPG
入り口付近から見たプロジェクト

080726-01s.JPG
ナムチン2プロジェクトの看板
ナムチン2水力発電プロジェクトはトンネル式である。作業用横坑が三本ある。
左手を上っていくこの取水ダムの先は道がない。また右手に降りていくと、オートバイしか通れない橋があり、Nha Mayという村まで5.5kmのトレッキングコースが続いている。もちろん舗装などしていないから泥だらけになる。だから行ったこともないし、行きたくもないのである。住民は全員この土地の山岳民族であり、彼らの日常会話はベトナム語ではない。
このサイトのトップに戻る 「なんだかなあ?ベトナム」!の表紙に戻る 次に進む

2008-09-12 作成

スカム防止のために画像ファイルになっています。お手数ですがメールの宛先は手でご記入ください。


このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください