このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
Lotus 97t Renault(1985年)
さて、フロントサスペンションですが典型的なプルロッド式サスペンションです。ドッグボーンの形状も懐かしさを感じさせます。
それよりも驚いたのがこの時代からタイヤから起こる空気の乱流を車体外へと出す為の整流板、つまりディフレクターが装着されていたんです。それも単純な板ではなく下側には水平板まで着いた複雑な形状で。当時風洞試験場なんてないでしょうから理論と計算とデザインで出来たんでしょうね。すばらしい!同じ技術者として感服いたします(笑)
ちょっと分かりにくいですがナンバーの横に優勝した時のステッカーが貼られています。この年、故アイルトン・セナは第2戦ポルトガルGP(エストリル)で初ポールポジション&初優勝し、さらに第13戦ベルギーGP(スパ)でも優勝しました。ここからアイルトン・セナ伝説が始まったわけです。
いいなぁ、これ。欲しいなぁ・・・。車に貼ったらかっこいいでしょうね!(笑)
運転席です。いやぁ、時代を感じますね〜。まずメーター。左側がスピードメーター、右側がタコメーターでしょうか。何とアナログです(爆)。普通はタコメーターだけでスピードメーターはないもんですけどね〜。だってプロドライバーになるとタコメーターからのエンジン回転数とギアの位置でスピードが分かりますからね。
そして、ハンドル右側にはミッションのシフトノブが。今でこそハンドル後ろのノブでシフトチェンジしていますが、昔は本当の意味でのミッション車であることがわかります。
ハンドルにも今みたいな余計なボタンがいろいろ付いてなくてスッキリしていて好印象を与えますね。
でも唯一メーターの上にデジタルメーターらしきものがついています。何でしょう・・・これ?
さて、後ろに目をやるとテールがコークボトル形状になっています。コークボトルとは何かというと、要は上から見たときにボトルの栓のようにテールが絞り込まれていることからそのように呼ばれるようになりました。現代ではもっと過激に絞り込まれていますがこの考えは今でも変わらず、マシン横を流れる空気をいかにディフューザーの上に押し込むかによって、ディフューザーのダウンフォース量が大きく変わってきてしまいます。ここがデザイナーの思案のしどころですね。ちなみにこの97tのデザインは保守的です。
その97tのテールにはデフケースがあります。今ではアルミが主流ですがこのころはまだ鋳物ですね。アルミだと熱に非常に弱い為、信頼性という点でなかなか手を出しにくかったのでしょう。『LOTUS』と名前が見えるその後ろにはギアケースがあります。その上に付いているものはオイルクーラーになっています。パイプとかが丸見えになっているところが手作り感を感じさせます。
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