このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
Mclaren Mercedes MP4/12 (1997年)
当時はハイノーズの全盛期で少しでも空気を車体下に押し込んでダウンフォースを稼ごうと各チームのマシンデザイナーは躍起になっていました。そんな中、このMP4/12は写真のようにローノーズでした。これは多分ノーズを持ち上げてしまうとフロントサスペンションのロアアームを取り付ける場所を失ってしまう為、フロントロアアームが取り付くギリギリまでノーズを持ち上げたらこうなりました・・・といったデザインだと思います。しかし、ちょっと『ぼてっ』としていますよね(笑)
でも写真向かって左側のバックミラーは何であんな傾いているんだろ?
この当時の空力の考え方は『きれいな流れの空気は使い、悪い流れの空気は捨てる』といったまさにそんな感じのリアカウルのデザインです。フロントから流れてきた空気をリアウイング翼端版から伸びている"しきり"で『きれいな流れの空気』と『悪い流れの空気』に分けられ、『きれいな流れの空気』は"しきり"の内側を通り、そのままリアウィングに当たってダウンフォースを稼ぐ。『悪い流れの空気』は"しきり"の外に分けられサイドポンツーン上のウィングレットに当り、リアタイヤに直接当たらない為、リアタイヤに空力的な影響を及ぼさない・・・といった感じでしょうか。今ほど複雑な形状ではありませんでした。
でもリアウイング翼端版と"しきり"が接続しているということはさぞメンテナンスしにくかったんでしょうね。
で、ディフューザーです。この部分はマシンの底に入った空気を抜くことによっていかに効率よくダウンフォースを得るかということで各デザイナーが一番苦心するところです。通常見られる機会はなかなかないのでこうやって写真が撮れるときはドキドキします(笑)
しかし、こう写真を撮ってみるとディフューザーの形は意外にオーソドックスなんだなぁと思わせます。それともショーモデルだから適当なものを付けているのかも。何にせよ真実は闇の中です。ちなみにディフューザー内にある丸い部分はマフラーです。
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |