Takamura planning

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

MITSUBISHI PAJERO (1992年)

MITSUBISHI PAJERO


<鈴鹿ラリーフェスタ>

 鈴鹿ラリーフェスタといえばWRCが主になるんですが、今年は珍しく展示車の中に「パジェロ・プロトタイプ」があったので紹介したいと思います。
 パリ〜ダカールに参戦していた車は当初、砂漠を走破する性能のみ求められていたのですが80年後半から高速化するパリ〜ダカールに対応する為に空力も求められるようになりました。そこで風洞試験を行い、この形の原型となったのが88年にデビューしました。当時、ライバルのシトロエンとの技術競争は激しく、突破性、高速安定性を求めていった結果、91年には「パジェロ・プロトタイプ」となり、92年はその「パジェロ・プロトタイプ」の信頼性を上げたのが写真にある92年モデルです。この年、三菱は1-2-3フィニッシュをしています。
 筆者はこの時期の三菱vsシトロエンの2大ワークス争いは非常に面白かったと思います。そしてその中生まれたこの92年モデルが「パジェロらしく見える」最後の車でしたね。この翌年には「パジェロ?」というような車がデビューすることになります。だから筆者にとってこの92年モデルはある意味、記憶に残る名車となりました。かっこいいでしょ?


MITSUBISHI PAJERO

<リア>

 後ろからみるとなんか卵のように見えますね(笑)。これはフロントから流れてくる空気をボディラインに沿って剥離しないようにきれいに流してやろうとするとこのような形になるわけです(空気がボディに沿って流れずに剥離してしまうとボディ後方で乱流が出来てマシンを引っ張る抵抗が大きくなってしまう)。これも風洞試験の賜物なんでしょうね。ちなみにカウル上にあるウィングはF1のようにダウンフォースを稼ぐものではなくジャンプ時にマシンの姿勢を安定させる為にあるようです。
 下にはデフが見えます。写真では判りにくいですがそのデフを囲うように頑丈そうなフレームが存在していました。外部からの衝撃に耐え得る為にはこれくらい必要なんでしょうね。そしてそのデフから出るアームも市販車では考えられないような長さをしていました。サスペンションストロークを得ようとするとあれだけの長さは必要なんでしょうね。


MITSUBISHI PAJERO

<リアカウル開口>

 特徴ともいうべきリアカウルを開けている状態です。最初の写真と見比べてもらえばわかると思いますが、後ろが丸々ごっそり開く仕掛けになっているわけです。このカウルは軽量化を図る為にカーボン・ケプラー・コンポジットが使われています。まぁ、カーボンだから頑丈なんでしょうが触ってみたらペロンペロンでした(笑)。見た目以上に軽いんでしょうね。


MITSUBISHI PAJERO

<リアカウル内>

 そのリアカウル内ですがこの様になっています。写真であるスペアタイヤのほかに奥にもう一つスペアタイヤが平積み出来るようになっています。なぜ2本もスペアタイヤが必要かというと、パリ〜ダカールは砂丘ばかりと思っている人も多いと思いますが岩肌を走ることも多々あり、また砂丘にも岩がありヒットしてしまうと一発でタイヤがパンクしてしまいます。これが高速SSだと大きなタイムロスになってしまう訳です。また2本のスペアタイヤを使い切ってしまうことも多々あり、その時には後ろから来るサポートカーを待つか、強引に走りきるかの2者択一を迫られるわけです。サポートカーなんてルーフ上にもスペアタイヤを積んでいますからね、いかにパリ〜ダカールが過酷か判りますね。
 でも写真のように三角板があると「三角板て世界共通なんだぁ」と妙に関心した筆者でありました(笑)


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