このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
NISMO GT-R LM (1996年)
フロントバンパーには見た目で3つの大きな穴が開いています。真ん中はもちろんラジエータ用ですが左右の穴は実は中央に仕切りがあります。左右の穴はブレーキの冷却用のダクトなんですが不思議なのは右側は全開に穴が開いていることに対して左側は外側半分にカバーがかけてあります(写真)。ル・マンをそのまま走っている仕様なので理由はあると思うんですがねぇ・・・。なんでだろ?
写真では解りにくいですがもの凄い横に長いバックミラーです。エアロ風にして、かつ視界を確保しようとした結果なのでしょう。耐久の場合は後方からのラップリーダーが見れるようにしておかないといけませんからね。ちなみにWRCのエアロ風バックミラーはもの凄く小さいです。これはWRCの世界では基本的に後ろから抜かれることがないので小さくても大丈夫なわけです。レースの用途によっていろいろと違うものですね。
また、写真を見てもわかるように空気の取り入れ口があります。これは多分ミラーに空気を流すことで曇り止めにしているのでしょう。これも耐久ならではの装備です。
コクピットです。GT-Rの原型はほとんどありません(笑)。内装はすべてカーボンで作ってあり、美しささえ感じさせます。重量配分の為、運転席は通常位置より後方に下げられています。
写真では解りにくいですが各ボタンにはテプラでシールが貼ってあります。おかげでどのスイッチが何なのか解りやすいです。左上の回転スイッチは"MAP"と書いてあり、0〜4まで数値が振ってあります。地図で0〜4という意味がわかりませんが(苦笑)。その隣は"TALS"と書いてありA〜Dまであります。"MAP"の下には"MR"と書いてあり"ON"のスイッチがあります。その隣には"LIGHT"とあり"RUN"と"OFF"と"ON"のスイッチがあります。"OFF"はいいですが"RUN"と"ON"と何が違うんだろ?
しかし、ワイパーのスイッチが通常の自動車と同じくありますがワイパーはともかくウォッシャーまで出るんでしょうか・・・?
左フロントです・・・というか左右一緒ですが(笑)。今では定番になっているタイヤのエア抜けのスリットがありますね。
ここで写真を見て「あれ?」と思った方はかなりの通です。そうです。95年仕様では車幅ギリギリまでごついサイドスカートがあったのですが96年仕様ではそれが無くなっています。見た目すっきりした印象をうけますね。JGTCでも同じマシンデザインが見られます。アンダートレイになるべく多くの空気を送り込んで一気に抜こうと考えるのであればアンダートレイの面積はなるべく大きく取っていた方がいいと思いますけどね。実際今のツーリングカーは車幅いっぱいまでアンダートレイの面積がありますし。
ま、マシンも女性も腰がくびれているほうがいいとの結論なのでしょう(笑)
左リアサイドです。マフラーが2本見えると思います。このマフラーは左サイドのみに出ています。
その後ろにはリアブレーキ冷却用のエアインテークがあります。でもこれ、マフラーが目の前に出ていたらエンジンに熱された空気がインテークに入り、ブレーキが全然冷やされないような気がするんですが(笑)。そんなことはないですよねェ・・・きっと。
リアウィングですがこれも95年仕様はウィングも翼端版も一体の独特な形状なのに対し、96年仕様はオーソドックスな形状に戻されています。またウィングは1枚翼で翼弦長はかなり長いものになっていますね。これはル・マンの舞台となるカルテ・サーキットが超高速サーキットなのでドラック(空気抵抗)を減らす方向にしているのでしょう。
ちなみにウィングの迎角はウィングの支柱の前側の部分を支点として後ろ側の4箇所(?)の穴の位置を変更することによって変更しています。写真の場合は一番ウィングが寝る状態から一箇所上(立てる)方向でセッティングされていましたね。
何度も言っていますがマシン下を流れる空気をいかに効率よく後ろから抜くかによってマシンのダウンフォース(車を下に押し付ける力)が大きく変わってきます。その為にディフューザーの役割はかなり重要になってきます。写真のバンパー下にある黒いパーツがディフューザーですね。たぶんそのディフューザーとバンパーを繋いでいる銀の支柱の長さでディフューザーの角度を調整しているのかもしれません。
しかし、不思議なのがそのディフューザーの隣にある円筒。何だろ?コレ?マフラーは左サイドから出ているので違うしなぁ。うーん、何だろ?
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