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MITSUBISHI LANCER WRC05(2005年)
サイドから見るとまず驚かされるのはリアウィングの取り付け位置。これはスバルのインプレッサがリアギリギリまでウィングを後ろにずらしているのに対し、三菱のLANCERはギリギリまで前に出しています。それだけインプレッサとLANCERではダウンフォースを得たい場所が違うということなのでしょう。非常に興味がある部分です。
また、もう一つはフロントのタイヤハウスの大きさ。リアのタイヤハウスと比べるとその大きさは一目瞭然ですね。リアはサスペンションが上下にストロークするだけなので、その大きさで十分なのでしょうが、フロントは上下に動くのはもちろんですがハンドルを切ったときにタイヤがタイヤハウスやフェンダーに当たらないようにしないといけません。だからこの大きさになっているんでしょうね。
ちょっと分かりにくいですが非常に複雑な形状をしていますね。全幅いっぱいいっぱいを使ってフェンダーが形成されています。フロントバンパーを流れてきた空気の流れをフロントタイヤ前でサイドに排出してしまおうという意図が見えます。
写真の右側のテールランプがベースとなっているランサーセディアのテールランプの部分ですからそこから外側がフェンダーの部分になります。いかに過激なオーバーフェンダーがついているかわかりますね!
ボンネットです。ボンネット上にある板、これってなんでしょうね。通常、フロントバンパーから入った空気はボンネット上にあるエアアウトレット(ボンネットに空いている穴)から吐き出される訳ですが、そのボンネット上を流れてくる空気とエアアウトレットから吐き出される空気とを区別しているんでしょうね。たぶん。空気の熱にも関係があるのかもしれません。
ラリーカーは馬力を下げない為と軽量化の為にエアコンを装備していません。その為、室内が暑くなるので暑さ対策としてルーフから空気を室内にいれて冷却します。以前はルーフに穴が空いており、使わないときは蓋をしているだけだったんですが最近ではここまで効率を追求しているんですね。ちなみに2つの円柱がエア吸気口を支えていますが1つはドライバー席へ、もう1つはナビゲーター席の頭上に繋がっています(写真下)。
そのエア吸気口の隣にあるボックスはGPS用のボックスです。これで自分の車の位置を知るんですね。
さて、これが問題のリアウィングです。よくよく見ると2段になっているのが分かりますね。上段は単純に綺麗な空気からダウンフォースを得る為のもの、下段はルーフに沿って流れてきた空気からダウンフォースを得るためのものなのでしょう。でも確か2段ウィングは禁止されているはずなので下段のウィングは"ウィング"と定義していないんでしょうね。
さて、このトランクの開け方ですがこのウィングのせいで市販車と同じように開けることができません。そこでこの「MITSUBISHI LANCER WRC05」では一度、トランクの蓋を上に持ち上げてから普通に開くようになっています。うーん、それはめんどくさい(苦笑)。しかし、もう少しウィングのデザインを何とかできなかったのだろうか・・・。
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