このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
MY FAVORITE TRAIN TRAVEL
東海道、山陽新幹線「500系のぞみ」
300km/hの最高速度を誇る「500系のぞみ」
この車両の登場で、新幹線の形式がメジャーな存在となり、
鉄道ファンでなくても「500系のぞみ」と呼ぶようになった。
これこそまさに「翼の無いジェット機」。乗り心地では700系に劣るが、インパクトの面ではこの500系だろう。
乗車日;1998-5、2001-4、2002-11etc(主に東京→広島間で利用)
先日、500系の東京乗り入れが来年で打ち切りというニュースを知った。すでに東海道、山陽新幹線の主力はカモノハシの様なスタイルの700系となっている。確かに700系も285km/hのスピードを誇り、乗り心地とスピードのバランスで行けば700系が主力となるだろう。
しかし、700系には500系がデビューしたときのようなイメージが無いのも事実。
500系がデビューしたときは、どちらかというと新幹線より在来線、新幹線でも100系という私でも、「こりゃ乗ってみたいのぉ」と思っていた。またこの500系は、TGVと並んで世界最速タイの300km/h運転を開始し、運転開始当初、新大阪〜博多間が2時間15分運転となり、話題を呼んだものである。
この500系の背景には、ライバルである飛行機とのシェア争いが見落とせない。東京と大阪、大阪と福岡は距離的にも時間的にもほぼ同じくらいなのだが、東京〜大阪間の新幹線:飛行機のシェアは8:2、それに対して大阪〜福岡間は6:4となっていた。これは九州というと遠いイメージが関西の人にあるのだろうか。また福岡空港の立地も「日本一便利な空港」とまで言われるほど市街地から近く、まだ鉄道が乗り物の王者だった時代に開業した東海道新幹線に対し、飛行機が大衆化した時代に開業した山陽新幹線、この差もあったのだろう。また阪神大震災によって新幹線が寸断されたときに、嫌でも飛行機を使わざるを得ない状態になったことで、大阪対福岡をはじめ、東京対岡山・広島間でも飛行機のシェアが高まりつつあった。特に広島では、空港が現在の広島西飛行場から本郷町(現三原市)に移転したときに、広島〜羽田間の便が減便されていたくらいだが、阪神大震災時に新幹線利用者をごっそりつかみ、新幹線復旧後も固定客となっていたのは、JR西日本としては痛かっただろう。
この500系は、1997(平成9)年に新大阪〜博多間にデビューし、同年11月には東京に乗り入れを開始。
私は300系の乗り心地の悪さになじめなかったのだが(トンネルに入ったときの気圧の変化による耳が聞こえにくくなることが長引いたり、ゆれが酷かったりで出来る限り100系を使っていた)、500系に一度乗ってみようと思い、1998(平成10)年5月、東京〜広島間で使ってみた。となると耳がつんとする事が長引かない。さすがに西明石からの300km/h運転時は揺れがあったが、300系の揺れほどは不快にならず、東京〜広島間の3時間47分は快適に過ごせた。これ以後、東京からは500系、と決めていた。さすがにシートの広さは100系に劣るし、後から出た700系のほうが広いし、今では700系を使う機会が多いのだが、500系にはじめて乗ったときのインパクトは、いまだ持って覚えている。
現在は700系が主流となり、またこの500系も東京〜新大阪間では270km/h以上出せないことや、700系と比べるとシートが狭いなどのことから、外観の人気に比べたら700系に見劣る部分も多く、2007(平成19)年には東海道新幹線への乗り入れが廃止されることになった。
以後は山陽新幹線のみでの運転になるだろう。だが、500系も来年で新製から10年目となる。新幹線車両の寿命は在来線の約半分の10〜15年で、そろそろ動きが注目されるだろう。まして500系は過酷な運用でありますし。
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