うさんぽまめ/花図鑑　つつじ

花図鑑　つつじ

さくらの花見シーズが終わった後、いつもの静けさを取り戻した公園に
いっせいに咲き始めるつつじ。
ここにも、あそこにもと、多くの家の庭木や公園でツツジが植えられていることに気づきます。
手入れが行き届いている公園では、見違えるような美しい花を咲かせます。
うさぎさんとのツーショット写真はとても撮り易い花です。
略、毎年まめと撮影に出かけるなぁ。

ツツジ (躑躅)は、色鮮やかな赤や桃色、白い花を咲かせるツツジ目ツツジ科ツツジ属の常緑/落葉低木です。
花はロート状の先端が5深裂して咲きます。
長寿の木として知られ、街路樹や庭木、垣根、盆栽などに用いられます。
代表品種に、ヒラドツツジ（平戸躑躅）「おじさんの地方のツツジはほとんどこの種です」、
オオムラサキツツジ(大紫躑躅)、キリシマツツジ(霧島躑躅)、クルメツツジ（久留米躑躅）、
リュウキュウツツジ(琉球躑躅)、レンゲツツジ(蓮華躑躅)があります。

これらのツツジの観賞や栽培の歴史は長く、万葉集にも詠まれるなど古い時代から愛好されてきました。
現在でも日本人に最も親しまれている花木のひとつだといえるでしょう。
長い歴史の中でも、特に江戸時代の寛文から元禄のころに栽培が大流行し、数多くの園芸品種が作出されました。
300年以上の時を超えて、現在も公園や庭園などに植えられています。
また、クルメツツジは江戸末期から明治時代に多くの品種がつくられ、大正以降に広く普及しました。
これら日本のツツジの野生種と園芸品種は、19世紀に欧米に渡り、
アザレアやグレンデールアザレアの重要な交配親となったそうです。

ツツジ(躑躅)と似た花に、同属の、サツキ(皐月)があります。
両者の違いは、春咲くのがツツジ(躑躅)、初夏から咲くのが、サツキ(皐月)と言われます。

サツキ（皐月）は、春に背の低い街路樹として植えられるツジ科ツツジ属の耐寒性常緑低木です。
同じ枝から複数の花色を咲き分けるものがあり、刈り込みに強いので盆栽や生け垣に使われます。
サツキツツジと呼ばれるように、ツツジと同科同属ですが、
ツツジ（躑躅）との違いは、新芽が伸び出す時期や、開花期、花の大きさや光沢の有無で判断します。
一般にサツキの咲き始めは、ツツジより幾分遅く、旧暦５月頃に咲き、
そのため五月(サツキ)と呼ばれ、小枝が多く出て、花や葉が小さいです。
キリシマと同様、江戸時代にツツジから育種された園芸品種で、
その後さらに小輪で多花のクルメツツジ(久留米)や、大輪で大株のヒラドツツジ(平戸躑躅)、
極小輪のミヤマ(深山)、大輪で赤紫の花を咲かせるオオムラサキ(大紫)などの品種が育種されました。

名前の由来は諸説ありますが、「ツヅキサキギ（続き咲き木）」の意味や
「ツヅリシゲル（綴り茂る）」の意味がつつじになった説。
漢字の「躑躅」は漢名からで、「てきちょく」とも読む。
「躑躅（てきちょく）」には「行っては止まる」「躊躇」という意味があり、
見る人の足を引き止める美しさから、この漢字が使われたといわれています。

花言葉は
「自制心」「節制」
（赤）「恋の喜び」
（白）「初恋」
（ヤマツツジ）「燃える思い」

一般名：ツツジ(躑躅)
学名：Rhododendron
別名：アザレア(azalea)
分類名：植物界被子植物門双子葉植物綱ビワモドキ亜綱ツツジ目ツツジ科ツツジ属ツツジ亜属
開花期：4〜5月　花形：ロート状で先端が5深裂　
花色：桃・白・赤・赤紫

般名：サツキ(皐月)
学名：Rhododendron indicum（ロドデンドロン）
別名：サツキツツジ(皐月躑躅)
目科属名：ツツジ目ツツジ科ツツジ属ツツジ亜属
界門綱：植物界被子植物門双子葉植物綱ビワモドキ亜綱
原産地：日本
樹高：30〜100cm　花径3.5〜5ｃｍ　開花期：5〜6月　
花色：赤・白・桃・複色　花姿：一重・二重・八重・絞り咲き・複色の咲き分け

まめとの花紀行で撮りためた写真集です。