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以外と好評だった前回第1話を書いた、昔話紀行 「真目友人帳」(まめゆうじんちょう) 調子に乗って第2話を書いて見る事にしました。 (=´▽`=)ノ 真目友人帳とは、うさぎさんって、突然まったく何も無い所を凝視する事があるじゃ無いですか。 ヤバイヨ(TдT;三;TдT)ヤバイヨ こ・こ・こいつ何か見えているのか? って思う訳ですよ。 (‾◆‾;)うっ・・・待てよ・・・と言う事はまめには妖かしとか見えるんじゃね? と言う事は、まめの目(真の物を見る目)を通して、妖かし達と話せるんじゃね? (=´▽`=)ノそうだ「真目友人帳(まめゆうじんちょう)」を作って妖かし達と友達になろう。 そのコンセプトでおじさんとまめとで昔話の伝承地を訪れる旅が「昔話紀行 真目友人帳」です。 真目友人帳第2話 「鶴の墓」 今宵はまめの目に何が写るのか? 今回訪れた地は福岡県太宰府市。全国的にも有名な太宰府天満宮がある地です。 (=´▽`=)ノ みなさんもご存知じゃないかと思います。太宰府天満宮と言えば学問の神として有名な菅原道真公ですよね。 今回の「鶴の墓」はそんな史跡が多い太宰府市朱雀(だざいふしすじゃく、地元の人はすざくとも発音します) にある榎社(えのきしゃ)の正面の鳥居の道向いにひっそりとたたずんでいました。 道真公が京より左遷されこの地、太宰府にこられた事はご存知だと思います。 実情は左遷と言うより幽閉状態だったのですが、西暦901年道真公は今回訪れたこの榎社に幽閉されていたのです。
(‾◆‾;)うっ・・・ こ・こ・これは・・・怪かしの匂いがする。 (_≧Д≦)ノ彡☆バンバン!! 「真目友人帳」の出番か? 早速、まめにこの石碑を見せると・・・・ (;‾□‾)ゝなぬっ?固まった・・・・ (‾∇‾;) まめの目に間違い無く何かが写っています!! 早速、おじさん調べて見ました。 時は寛永年間(1624~44年)、石碑の有る朱雀村の隣村通古賀(とおのこが)に 人が乗れる程大きな鶴が倒れていました。 鶴は片翼が傷付き、絶命しており、横に泣き崩れている男が一人・・・ その男が村人に 「お願いでございます。どうか私が命を掛けて造ったこの鶴を葬る場所を教えて下さい」 この男と鶴、何者なのか?何故榎社の前に墓を作る事になったのか?? 「鶴の墓」のお話はこんな感じです。 おじさんはいつものように相棒のうさぎのまめを頭に乗せて、 鶴畑(昔の通古賀の地名)のたんぼに出掛けていた。 「まめ、今日もよか天気たいね。仕事がはかどってよかたいね」 そん事を愛うさまめに話し掛けながらふと空を見上げていたおじさんは、 腰を抜かしそうになった!! 「なんな、あれは??」 空に片翼3メートルはあろうかと言う大きな大きな鶴がよろよろと飛んでいる。 おまけに背中に人が乗っているではないか!! その鶴は、あれよあれよと言う間に、おじさんの近くに不時着する。 大きな羽を広げ、「クェー」と一声上げて安心したような目を横にいる男に向けて、 静かに、静かに倒れていった。 男は「白(ハク)、白(ハク)・・・」と大鶴の名を呼び続けていた・・・ おじさんは男に「もしもし、どげんなさったな?」 男は目に涙を溜めてこう言った 「お願いでございます。どうか私が命を掛けて造ったこの鶴を葬る場所を教えて下さい」 男は静かにその訳をおじさんに話しはじめた。 男は飛騨(現在の岐阜県)の匠で、名を鶴次郎と言い、 仏像の彫刻を生業として暮らしているそうだ。 そんなある日、鶴次郎は空に優雅に飛んでいる鶴を見上げて 「おいらを乗せられる程、大きな鶴がいたらどこまでも行けるのになぁ」 よし、おいらがそんな大鶴の彫刻を造って見ようと思い立ち、鶴次郎は全身全霊を傾け、 10年の時を掛けて大鶴の彫刻を完成させた。 出来上がった鶴の彫刻は本物の鶴と見分けが付かない程の出来で、 鶴次郎もこの彫刻にいつしか「白(ハク)」と名を付けて、たいそう大事に扱い、 毎日、白に鶴次郎の日々の出来事や夢を話し掛る日々を送っていた。 そんなある日、鳥の羽ばたきの音で目がさめた鶴次郎。 「なんだ?庭に野生の鶴が舞い降りたか?」 鶴次郎が庭に出るとそこには見た事も無いような大鶴が 大きな羽をゆっくり、ゆっくりと、まるで飛び立つ準備をするかのように羽ばたかせていた。 「お・お・おまえ・・・白なのか?」 白はやさしい目を鶴次郎に向けて、こう言った。 「鶴次郎様、あなたの想いで私に命が宿りました。あなたが毎晩私に話して下さった夢。 遠き異国の空を飛ぶ夢、叶えましょう」 白は鶴次郎を背に乗せて日本を南に行き。 白波立つ日本海を飛び越え鶴次郎の夢、唐土(現在の中国大陸)まで一気に飛んだ。 「白、凄いなぁ、海には日本に向かう唐船がまるで豆粒のように見えるぞ」 鶴次郎の顔には満面の笑みが・・・ そんな鶴次郎の笑顔を見て、白は嬉しそうに「クエー」と一鳴きするのでした。 唐土の上空を白と飛んでいる時に悲劇が起きた。 見た事も無いような大鶴の白を唐土の人々が見て、化け物の思い、なんと白に弓を引いたのである。 兵士が引いた矢は白の右の翼を貫通した。 白の身体はよろける様に、下降をはじめる。 白の純白の翼は見る見る内に赤く染まっていく。 「白、白、大丈夫か白」 鶴次郎の悲痛な叫びが蒼い空に響き渡って行った。 よろけるからだを片翼で必死に立て直しながら白は鶴次郎に 「しっかり掴まっていて下さい」と一言、 言って気力を振り絞りどうにか九州までたどつく事が出来たが、 おじさんが住むこの太宰府に不時着し絶命したのだった。 「私が異国の地を見てみたいなど言わなければ白が命を落とす事は無かったのです・・・」 鶴次郎はそう言った。 そして再度 「お願いでございます。どうか私の命を守ってくれたこの鶴を葬る場所を教えて下さい」 おじさんは 「この鶴は鶴次郎さんが彫った鶴とは・・・」 「なるほど、良く分かりました。それならあの場所一番良いでしょう」と おじさんは700年前に、菅原道真公がお住まいだった榎社の前なら、 きっと天神様となった道真公がこの鶴を見守って下さる事でしょうと この地を教えたのでした。 埋葬を終えた鶴次郎は墓の前で手を合わせ 「白(ハク)すまぬ。私が異国の地を見てみたいなど言わなければ おまえが命を落とす事は無かったのに・・・」 鶴次郎はそう言った。 そのとき何処からか声が・・・ 「鶴次郎様、違いますよ。鶴次郎様の思いがあったから白は命が宿ったのです」 「白は鶴次郎様を無事にこの地に届ける事が出来て本当に嬉しいのですよ。 決して悲しまないで下さい。 そして、又、白を彫って下さい。鶴次郎様と又出会える様に・・」 おじさんの頭に乗っかっているうさぎのまめが、鶴次郎にそう言ったのだった。 おじさんは鶴次郎にこう語った 「鶴次郎さん、このうさぎのまめは妖かしや霊魂など 人には見えぬ物と話す事が出来るとですよ。」 「こいつが、白の思いを語ったのだと思います。信じてやってよかと思いますよ。」 鶴次郎はこの言葉に 「もう一度、白を彫って、空翔けて必ずあなた方に会いに参ります」と応え、 飛騨へと帰って行ったのでした。 「真目友人帳」に名前が浮き上がって来ました。 「鶴の墓」大鶴の白 (´-ノo-`)ボソッ...今でも大鶴の白はこの地にいるようです。 本日のお話はここまで、 おじさんとまめは又新しい友達を求めて 昔話紀行「真目友人帳」へ新しい名前を刻む為に出掛けて行くのでした。 本日、終演。 (=´▽`=)ノどうでしたか?「鶴の墓」のお話。 このお話自体は有名でテレビの日本むかしばなしにも取り上げられたそうです。 おじさんはあえてテレビの方のお話は調べないで今回のお話を書きました。 話の大筋は同じだと思いますが、鶴が命を宿した下りや 主人公の鶴次郎の名前や鶴の名前の白(ハク)などはおじさんの創作です。 (=´▽`=)ノ基本的には図書館や地元の資料館等の資料を元にこのお話を書いてますが、 「真目友人帳」のコンセプト通り、まめの目を通した世界観を大事に書きたいので現地にまめを連れて行き、 まめを見て、おじさん自身が感じた事を沢山ある伝承を元に一つのお話として書いてますのでご了承下さい。 特にまめが最後に鶴次郎に伝えた言葉 「鶴次郎様、違いますよ。鶴次郎様の思いがあったから白は命が宿ったのです」 「白は鶴次郎様を無事にこの地に届ける事が出来て本当に嬉しいのですよ。 決して悲しまないで下さい。 そして、又、白を彫って下さい。鶴次郎様と又出会える様に・・」 は、まめと今回の為に作って行った折り鶴をまめの頭に乗せて 写真を撮っている時にまめがおじさん語りかけて来た言葉です。 皆さんにもまめの言葉が伝わりましたか? さてさて最後に、このお話の伝承地が太宰府にある事や、 この鶴の墓が現存する事はあまり知られていない見たいです。 お近くに来られた時は是非一度この不思議なお話の伝承地にお立ち寄り下さい。 |
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