このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

建物の内部
 この建物は、新京橋の東詰めに所在する旭東幼稚園(岡山市門田本町1番5号)の旧園舎で、昭和54年の園舎老朽化による建て替え工事に伴って解体保存していた部材や解体記録に基づいて、この地に復元したものです。
 旧園舎は、当時の岡山県工師の職にあった江川三郎八の設計により明治41年6月30日に旭東尋常小学校附属幼稚園として彼の地に竣工し、昭和54年の冬までは引き続き使用され、創建以来72年の長きにわたって数多くの園児たちを育み、送りだしてきた建物でした。
 建物は、一辺5.46メートルの正八角形の遊戯室を中心に四方へ保育室や保姆室を張り出した、いわゆる八角園舎、あるいは梅鉢式園舎とも称され、明治末から大正期にかけて県下で建設された八角形の遊戯室を備えた園舎の先駆けでした。
 ここには、建築時の幼児教育に対する考え方が典型的に表わされており、遊戯室を中心として保育士の目が絶えず行き届くように設計された室内保育重視型の建物で、当時の保育観念を知ることができます。(現地説明板より)
■開館時間 9:30~16:30
■休館日   ◎毎週月曜日及び第2日曜日
        ◎国民の祝日
        ◎年末年始(12月28日~1月4日)
■交通   岡電バス 岡南営業所・岡南方面行き
          「岡南営業所」下車 徒歩5分
        (岡山市立中央図書館の東隣)
        ※2011年10月現在

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建物の特徴は、正八角形の中心棟に、切妻造の建物を四方に接続した木造平屋建物になっている点にある。また外観全体は、明治時代の初期によくみられる、擬洋風建築あるいは洋風そのものの意匠を木造で表現したもので当時の最先端のスタイルといえる。写真は現地説明板より転載。
四方に接続している建物の一つ、保育室から見た遊戯室
八角形寄棟造の遊戯室
外壁は、窓の下は縦長の羽目板貼り、窓の上下幅の壁面は下見板貼りで、その上はハーフティンバー風のクロス状に板を貼り、塗装は白色の壁に対して柱・窓枠・扉は桃色に塗り分けている。基礎は、グリ石敷きのモルタル基礎の上に花崗岩切石(万成石)の基礎石を二段に積み上げている。
建物の構造

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