指導操縦者という運転士がいます。2006年10月26日の日記でも触れたんですが、簡単に言うと見習い運転士について指導する
運転士。流星の会社では「親方」って言い方しますが、入社前に読んだ運転士の業務を書いている本で「師匠」と使っていたので、
流星もイレギュラーながら「師匠」と呼んでましたw
で、この間仕事が終了してからの話。区のトップに呼び出され、トップの部屋へと向かいました。
TOP「実は天川には、来月から指導操縦者になってもらおうと思ってる。」
流星「・・・へ!?私がですか?」
TOP「車掌にも行ってもらったし、今後は車掌で学んだ経験を生かし、見習いを教えていってほしい」
流星「私なんかで、いいんでしょうか?(汗」
TOP「いい・・・というのは?何か問題でもあるのか?」
流星「いえ!任命していただけるのでしたら、喜んでお引き受けさせていただきます!」
TOP「ww」
流星「え〜っと、精一杯頑張ります!!」
というわけで・・・なんか指導操縦者に任命させられてしまいましたw
話の中にあるように、車掌に行ったことがかなり大きいようです。自分自身はまだまだ運転知識や運転技術は高めないとって思って
ますし、自分より知識や技量が上の人が任命されていなかったりしますし。自分自身もこれを求めて仕事を続けてきたわけじゃないん
ですが・・・けれど、その前述の日記にもあるように、運転士にとってはかなり名誉なことですし、自分を任命してくれたことと言うのは
評価をしてくれていることだし、自分自身にとっても「一つのチャンス」であるので、本当に頑張りたいと思います。
今までは自分で得た知識や技量は自分自身に使っていたわけですが、他の人・・・見習いに対してとなると、自分の「勘」というか、
今までの経験から「こうだ!」という運転士独特の感性では説明出来ないですし、それをきちんと言葉にしたり、文字にしたりだとか、
自分としては当り前の話をどうわかりやすく説明するかだったり、そう言った事も勉強していきたいと思ってます。
とりあえず車掌から戻ってきてまだ2ヶ月。まだまだ自分自身成長しなきゃいけないので、この機会を期に今一度勉強し直せればと
思ったりしてます。
「運転士の気持ち・車掌の気持ち」
少し前、仕事の休憩時間に後輩運転士と話す時間があったのでいろいろと話をしました。
前後の話は省くとして、その後輩から出た言葉に少し引っかかったので、その話を。
その運転士から出た言葉は「結局前(運転士)が後ろ(車掌)をカバーしてますからね。」
これには車掌として半年間兼務した自分としてはさすがにプチっときた。まぁ最近の若手の車掌の話で、仕事が出来ないだったり、
社会人としての礼儀(先輩に挨拶が出来ないだったり)という発展の話ではあったんですが、ひとくくりに運転士が車掌をカバーして
いるという価値観にイラッときた。
もちろん自分たち運転士は列車を直接操縦する立場上、車掌より運転に関する法律・車両の知識は上でないといけない。
ただ、それは誰かと比べるための知識ではなく、自分が仕事をする上で必要な知識。対して車掌に必要な知識は、車両の応急
処置であったり、信号現示に対する運転操縦ではなく、一般的な運転の法律であったり、旅客案内、営業知識。営業知識では
運転士よりも上でなければおかしいし、旅客案内も運転士より上でないとおかしい。
また停車駅通過であったり、停止位置不良であったり・・・運転士のうっかりミスに対しても・・・もちろん現在ではそのほとんどが
保安装置で守られている実情はあったとしても、車掌の非常停止手配により運転士が助けられている場面は多々あるし、旅客
案内にしても旅客から問い合わせがあったときに「運転士なのでわかりません」でなく、車内電話で車掌に問い合わせすると車掌が
助けてくれる場面は多々ある。
つまり、運転士は車掌を補佐し、車掌は運転士を補佐してくれている。列車を動かす上でどちらもかかせない存在であるはず。
最近は本線上でも運転士のみで運転できる保安装置の装備により、ワンマン運転が多くなり、車掌の存在意義が薄れてきては
いるのは実情だが、だからと言って「運転士が車掌を守っている」という偏見的価値観は言語道断。後輩にはきつく言ってやり
たかったが、本人も悪気があって言ったわけじゃなく、「運転士としてのプライド」であったり、自分自身も感じる最近の若い車掌の
仕事に対するプライドの無さに嫌気がさして・・・というのもよくわかったので、軽く「運転士も車掌に助けられる場面はあるはず」と
いう言葉だけでその場を締めた。
運転操縦だけに従事していれば、それでいいんだっていう運転士にはなって欲しくないってのを、その後輩には思って欲しかった。
後輩自身も車掌を経験して運転士になっているだけに、運転士が車掌を守ってるという偏見は持って欲しくないと。
この会社は様々なプロの集団なんだと。その道のプロがいて、そのプロの仕事を相互に理解してほしいって。
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