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2010年3月の業務日誌





2010年3月4日「見習い日誌4」
 今回はブレーキ扱いについてお話したいと思います。
ブレーキはこの間お話ししたように左手操作で、在来線とは左右逆なので混乱するかな?とか思って
いたんですが、慣れれば特に違和感が無いですね。そもそも マニュアルブレーキ(手で操作する
ブレーキをこう呼びます)はATCブレーキがかかる前に衝動防止として扱う時か、列車を止める時に
速度30キロ以下でしか扱わないので、ブレーキを扱う機会が本当に少ないですし、半端なくノッチ操作が
多いので、逆だと左手がすごく疲れそうですw
 在来線時代は結構ブレーキの研究というか、つめたブレーキ扱いってのをやってたんですが、新幹線に
来てからはめちゃくちゃブレーキが下手になったと思いますw
とにかく「停止位置確保」が最重要!wそのためには少しくらいゆるゆるブレーキになろうが、のこぎり(
ユルメと1ノッチを何度も行うブレーキ)になろうが・・・という気持ちでいます。ちょっと情けないですがw
というのも、新幹線の停止位置目標って真横で合わせるので、非常に「ズレ」に敏感になります。
許容範囲はもちろんあるんですが、真横だと少しでもズレると嫌というか、100%の仕事をしてないなぁ
って感じになっちゃったり。
あと柵がある駅なんかは本当にシビアで、車掌側にも停止位置目標というか、許容を示すものがあって、
そこからズレるとドアを開けてくれませんw
他にも行きすぎて後退するとなると結構手続きがめんどくさくw在来線だと昔は停止位置を直すっていう
ブザー合図を行えばすぐ後退出来てたので、バックさせたのに定着なんてのもよくありましたw
(注:今は合図だけじゃ直せないですし、もちろんホーム行きすぎてたり信号機行きすぎてるのにって
時は指令に連絡しなくちゃいけません。最近は後退する際に踏切がある場合はもう後退させずに
停車駅通過扱いにして次の駅まで運転ってことが多いみたいですね。まぁ安全側に考えてそれで
いいと思いますが。)

 さて、新幹線のブレーキ力ですが・・・結構強いですw
在来線のように600メートル以内に止まらないといけないみたいな法律は特に無いんですが、在来線
とかと比べると強いですね・・・1ノッチで在来線だと50kpa程度だと思うんですが、新幹線だと軽く100kpa
くらいはあると思います。常用最大でも在来で300kpaくらいなのが、600kpaくらいですかね・・・
ですかねって言っても(゜д゜)ハァですよねw停車の時に使用するノッチで説明すると、在来線だと
まず5ノッチ程度を使用するんですが、新幹線は2ノッチ、300系やN700は少し緩めなんで3ノッチを
使用したりします。よっぽど強めを使ったとしても5ノッチくらいまでで、常用最大とかはたぶん使った
人はいないと思います・・・いたら行きすぎてるw
常用最大で止まると確実に怪我人が出そうなくらい強いと思います。ただ、運転士としては小さい
ブレーキで止まろうと思っても、低速で常用最大で止まらなければならない時があります。
ATCブレーキで止まる時。通常駅とかで止まる時は確認扱いしてマニュアルに移行するのでいいん
ですが、確認扱いをしちゃいけない時とかがありまして・・・そういう時はATC常用最大で止まります。
というか、ATC自体が「常用最大」か「非常」しか持ち合わせてないので、どうしても強いブレーキに
なってしまうんですよね。これは通常の駅停車のための時だったり、カーブ制限の時なんかも同じです。
その為ATCがかかる前に衝動防止として軽くマニュアルブレーキを当てたりなんかして乗り心地向上を
したりするんですが・・・万全でもないんですよね。例えば前に電車が詰まってれば当然予期せぬところ
でATCがかかったり。こればっかは在来線みたいに信号機が色を出してくれてるわけじゃないので
経験というか、経験だけでも対応できませんが、どうしようもないって部分はあります。
 で、そういう問題も全て解決してくれるのがデジタルATCっていう、今ほとんどの新幹線路線で
取り入れられている制御方法で、一気に常用最大ブレーキをかけるんじゃなく、コンピューターが自動で
徐々にブレーキ力をあげていってくれるので、乗り心地もすんごいいいです(流星たちも少しだけ
デジタル区間を運転させてもらえるw)。
そういう点からも、早くうちでもデジタルに移行してほしいんですがwしばらくは運転士による衝動防止
運転が必要みたいです・・・。

 とりあえず今回はこれくらいで。ん〜どこまで話をすればいいのかがなかなかイマイチわかんないん
ですがwこういうお話を聞きたいみたいなのがあれば、掲示板にでもご連絡お願いしますw





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