このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

三江線の駅①    HOME    その2へ

 

三江線は平成30年3月31日をもって全線廃止予定です。

列車の本数は極めて少ないですが、三江線を補完するようにバスが多くの区間で走っています。

●訪問にあたって…今回は木造駅舎の訪問と、石見川本駅での入場券の購入、当時悲願であったろう全線開通時の浜原駅の記念碑をみる、なるべく乗客が少ない列車に乗る、ことをを目的としたが、三江線は本数が非常に少なく、コミュニティバスやタクシー、徒歩も使わないとほとんど回れない。平日ならコミュニティーバスも本数が多いが、土日は激減する。休みは土日しか取れないし、レンタカーで訪問してもいまいち…。公共交通機関でいろいろ回ろうと思うと結構大変な路線です。

撮 影 日

2017/5

 とりあえず、三江線へのアプローチ自体が難しく、いろいろ調べたところ、「石見銀山号」という高速バス?を発見。広島から因原、石見川本を経由して石見銀山、大田市へ向かうバスである。しかも、その先もしばらく三江線沿いを走り、木路原近くやその先までバス停がある。そこから竹駅まで歩いて(約2.5キロ)、美郷町営バスで木造駅舎がある石見簗瀬まで行こうとしたが、ストリートビューを見ると途中の道が山間で狭く、民家もない区間がほとんどで、熊が出たら誰にも気づかれずに帰らぬ人に…という臆病風に吹かれ断念。因原駅で降りることにした。ちなみに、石見銀山号は予約制でなく、降車時に料金を支払う乗り合いバスです。

因原のバス停は因原インフォメーションセンターという道の駅があるところにある。近くにドラッグストアやローソンもある。民家は少ないが、商業的には石見川本よりも都会のような感じ。因原駅も道の駅すぐ裏手にある。広島を10時に出発して12時すぎに到着。

因原駅

 

 ▲立派な木造駅舎。半分は運送会社の事務所

 

 ▲石見川本方面

 

▲江津方面

 ▲駅名票

隣の石見川本までは4キロくらいあり、歩くには躊躇してしまうが、土休日は、途中の中学校から川本町のスクールバスが石見川本まで出ているので、バス停まで2.5キロほど歩くこととする。

この先、食料調達が見込めないため、ローソンで買い物をしていたら、バスの出発まで30分しかなくなってしまった。

道も広く、民家もそこそこあり、熊の心配をすることなく歩き続け、なんとか5分前に到着。スクールバスだから、中学生で満席になると乗せてもらえないのか?と不安になりつつ待っていると、マイクロバスが到着。不安をよそに乗客は自分一人のみをのせて、石見川本駅へ。料金は一律200円だが、降りるときに支払うらしい。

▲江の川を渡る橋から。画面奥の集落がバス停があるところ。江の川沿いに歩いていきます。

石見川本駅

 三江線の中間駅で唯一の駅員配置駅で、交換設備も残っています。入場券も売っています。

▲立派な駅舎があります。

 

▲駅名票

▲切符も販売しています。6:55〜17:25まで営業。ただし、7:20〜12:00、14:10〜15:20は休み。

▲浜原方面

▲江津方面

▲マルス券の入場券

 

竹駅から美郷町営バスが出ているため、駅近くのタクシーの営業所から竹駅までタクシーで移動。

10分くらいで到着。料金は1700円くらいだったかな。

竹駅

周りにあまり民家はなく、ひっそりとしています。

▲駅舎はなく、待合室があるのみ。

▲駅近くの橋から

駅から少し歩いた、橋のたもとにバス停があります。この日は土曜日で1日2本しかありません。車両は10人乗りくらいのワンボックスカーです。美郷町もスクールバスという名前ですが、先客は50年以上前に学生だったと思われるご婦人が数名でした。何でこんな所から、町民でもなさそうな人が乗ってきたのかという何とも言えない雰囲気で車は出発。

降車を知らせる押しボタンがついていましたが、車内のアナウンスはなく、先客の方々も「あ〜もう少し行ったところね〜」とかいって下車。ん?これは黙っていると、粕淵駅まで連れていかれる?と思い、運転手に石見簗瀬の駅で降りることを伝えた。

アナウンスは無いが、降りたいバス停の少し前で押しボタンを仕組みなのか?システムがよく分からなかったが、石見簗瀬駅で下車。

 

石見簗瀬駅

駅名は「いわみやなせ」ではなく「やなぜ」と濁ります。

▲のどかな雰囲気の駅です。アクセントとなっていた大きなシュロ?の木は伐採されていました。

 

▲昭和47年の洪水でこの位置まで水に浸かったらしい。

▲駅舎内

 

▲浜原方面

▲石見川本方面

▲駅名票

▲線路がはがされた跡が残っています。

▲懐かしい小用のトイレ。記念に用を足す。

 

▲浜原行がやってきた。

 

石見簗瀬から、今日初めて三江線に乗車し、終点の浜原に向かいます。

江の川沿いに列車は進みます。

浜原駅

かつての三江北線の終点。折り返しの列車もあり、町はずれにありますが、三江線の要所です。

▲駅舎寄りに入線します。

 

 

 

 

▲駅名票

▲立派な駅舎です。

 

▲こんな立派な記念碑が建てられたのに、全通から50年も経たないうちに廃線とは…。

 

 

▲石見川本方面。廃校となった学校も先にあるらしい。

日中の浜原到着の列車は、三次方面に接続しているわけでもなく、次の列車は上下とも2時間30分くらい待たないと来ない。この間どのように過ごすかが、この列車で来た時の最大の課題である。列車や駅の写真を撮っていても時間はかなり余ってしまう。

浜原止まりとあって、乗客は10人もいなかったが、歩いて粕淵方面に向かう人、町営バスで潮方面に向かう人、駅の待合室で休む人などさまざまであった。

自分はというと、1キロほど先にあるカヌー博物館にでも行こうと思ったが、因原から歩いた疲れのため断念し、周辺を散策することにした、

▲三江線到着後すぐに来る潮方面へのバス、というかワゴン車。1名乗車。これに乗れば、潮駅のほか石見松原、石見都賀の駅にも行って帰って来られるが、やめた。

▲散策その1。ただの線路の写真?よく見ると枕木が違う。

▲ということで、高規格路線である新線と旧線の境目の確認。高規格路線だけあって、標識はここまでは制限速度80キロの意味?

▲超閑散路線なのに、コンクリートの枕木が続く。かなりの違和感。三次寄りの踏切より。

▲散策その2。近くの高台の神社に登る。

▲階段の途中の追悼碑。ここにも「わかさの会」の銘が。どうやら地元の老人会の名称らしい。

▲神社の境内より浜原集落を望む。因原で買った昼食をここでとった。

▲時間はまだまだある。散策その3。浜原大橋を渡る。

▲中央に見えるのが、かつての急行名にも使われていた三瓶山かな。

 

▲三江線全線開通に合わせてか、昭和50年3月に竣工したらしい。

▲河原におりてみる。出発までまだ30分以上あるので、日の当たらない橋の下で横になる。ゆるやか時間が流れていた。

 

▲駅に戻って、江津行に乗る。三次行と交換。駅前に観光バスが止まっており、その客と見られる大勢の人が下車。

▲三次行は、2両編成なのに立ち客もいるほど混雑していた。一方江津行は2名のみ。これぞ、三江線という雰囲気で出発した。もはや、三次−江津直通の列車ではローカル線の雰囲気は味わえないかもしれない。

▲三江線の駅の多くは、本数がかなり少ない割に花いっぱいの花壇があったり、座布団があったりきれいに管理されていた。地元の方も愛着がある路線も廃線に…。

 

▲江津本町付近。河口だけあって川幅も広い。

▲江津駅の案内。来年には下の2つは消えている。

 

 

 

 

 

 

 

 

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