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第3話、獅堂光(1)

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C2機関中庭から光とリサは通路を進むそこに一人の男が立っていた。
「待て!!獅堂光!!。」
「日本語がしゃべれるのかアンタ・・・誰だっけ?」
その男はずっこけたが、直ぐに言い返した。
「お前に病院送りにされた情報官だ!!」
「ああ、あの時のスパイかい随分速く退院できたんだな・・・・で何の用だ。」
サングラスをしていた光はそれを取った。
「総帥は認めたかもしれないが、俺は納得できん!!。」
「何がだ?。」
光は冷たい視線で、その男をにらみつけ、とげのある言葉で答えた。
「オレだってあの早川家をモニターする仕事をしていたんだ、なぜリサでオレは選ばなかったんだ。!!」
「・・・・。」
「答えろ獅堂光!!。」
「・・・・おまえが異界へ行くというのか、なら他に人より秀でた技とかはあるのか?」
「そんなのは・・・・ない・・だが根性なら誰にも負けないつもりだ!!。」
光はフッと苦笑して答えた。
「根性なら誰にも負けないつもり・・・・ふざけるな!!。」
光は大声で怒鳴り、その男の襟首を右手でつかんだ。
「(ヒカルでも怒鳴ることあるんだ・・・。)」
「お前は異界がどういうところかわかっているのか!!。」
「・・・・。」
「リサは気幻術という格闘技の使い手だ、だから私はリサを選んだ。他にも何人か候補はいたがみんな使い物にならない。
お前が異界へいったら翌日には直ぐにあの世へ逝ける。根性だけで異界へ行こうと思うな!!わかったか!!。」
「あああ・・・あう・・。」
その男は光のその怒鳴り声で腰を抜かしてしまった。光は再びサングラスをした。
「行くわよ、リサ。」
「え・・・ええ・・・・。」
光とリサは通路を進んでいる。
「あの程度で腰を抜かすとは、情けないセフィーロ(※レイアース1.2の舞台となった異世界)へいってもあれでは2日ともたない。」
「セフィーロって日産の?」
「ガンッ!!」
光はそのリサのボケ振りにずっこけたあまり頭を壁にぶつけてしまった。
「ちがーう!!(^д^)。(言うと思った)私が初めて異世界へ行った国の名前だ。そのとき私はまだ14だった。」
「14歳で。以前にもセフィーロの話はきいていたけど(※レイアース3、28話参照)そんな年で・・」
「詳しいことは車の中で話す。」
光は駐車場に止めてあったF40に乗り込んだ。リサも乗り込んでいる。窓からはデミトリーが去っていくF40をみていた。
「ヒカル・シドー・・・・か。」
針葉樹林の中をF40は進んでいる。
「私は14のころ社会科見学で東京タワーへ見学にいった。それは大展望台での出来事だった。」
「東京タワー閃光事件・・・・。」
「そう、東京タワー閃光事件・・・・あの出来事が私の運命を変える第一歩だったのだ・・・・。」
光は近くの郊外にレストランに車を止めた。
「食事でもしていこう。」
「私は別に・・・。」
「私が腹減っているんだ。」
光とリサはレストランの中へ入り食事を注文した。
「遠慮しなくていいよ私のおごりだから。」
光はサングラスをとった。表情はとても穏やかな表情をしている。リサはその光の表情をみてほっとしたようだ。
そして食事が運ばれてきたどうやら二人ともボルシチを注文したようだ。
「やっぱり本場は違うね。さてどこまではなしてたっけ?。」
「東京タワー閃光事件よ。」
「そうだった。そう私は双眼鏡で東京の街を見ていた。あの時は楽しかった。もう子供のようにはしゃいでたわね。」
光に笑顔があふれている。
「ふふふ。双眼鏡の時間切れのときは私大騒ぎしちゃって、クラスメートもみんなずっこけていたのよ。あのころの私は単純
純真一直線がとりえだったのよ(^^)。」
光はリサに社会科見学へいった時のアルバムをみせた。
「コレが14のころの私よ。」
「すごいかわいいじゃない。」


「それであわててポケットからお金を取り出そうとしたとき親切にも双眼鏡にお金を入れてくれた人がいた。それが風ちゃん
(※FF:Uの風ではない)とのはじめての出会いだった。」
光はボルシチを平らげ、リンゴジュースを飲んだ。
「その日は他の学校も社会科見学でね。風ちゃんは頭のいい人が集まる有名校だった。そして海ちゃんはお嬢様御用達で
政治家や財閥の令嬢が通う学校の出だったのよ。そして3人がそろったとき、アレが起きた。」
「東京タワー閃光事件・・・・。」
「そう、その光に私達は包まれ、気が付いたら見知らぬ土地の上空に放り出されていた。」
「じょっ、上空!?。よくそれで平気だったのね。死ぬことは怖くなかったの!?。」
「あの時はもう何がなんだかわからなかった。とてもそんなこと気にする状態じゃなかった・・・。」
「それにしても本当にロシア語うまいわね。それでどうやって助かったの?。」
「おっきい飛魚の上に私達は落ちたので運良く助かったのよ。」
光はその後セフィーロでの出来事をリサに一部始終話した。エメロード姫やザガートのことそしてデボネアとの戦いのことも・・・。
「デボネアの事は以前聞いていたけど(※レイアース3、28話より)、ザガートのことは初耳よ。ヒカルは異世界で物すごい経験
を積んでいたのね、あの情報官がかなわないわけね・・・。」
「・・・・・ボルシチ、おかわり!!。」
光は2杯目をおかわりした。
「凄い食欲ね。」
「・・・だが、私の苦労はそれだけでなかった。まず当時の私は頭は良くなかった。剣道とケンカが強いだけでこれといって何もとりえもな
かった。しかも勉強もできないアホ娘で数学と理科はいつだって0点だった(笑)。」
「そうには見えないけど・・・。それに高校はCLAMP学園でしょ、私も聞いたことあるけど、あそこは海外からも留学生も来てるそうじゃない。
ヒカルはそこではどんな学科を受けていたの?。」
「国際商業科だったかな。部活は新体操部。インターハイにも出たことがある。」
「どうしてそんなに急に頭がよくなったか知りたい私は。」
「そうね・・・。」
ここで回想シーンに入る。西暦1995年、光は実家で受験勉強をしている。そこへ勇美(いさみ)が部屋へ夜食をはこんできた。
勇美は長男、獅堂覚の妻であり、すでのお腹の中には子供をみもごっていた。妊娠8ヶ月だった。
「それをいうならみごもるですわ。」
「うるちゃい、ファーブラのおばはんはひっこんどれ!!ナレーターはこの作者(らくがきねこ)様だぞ。」
「ひどいわ、タータじゃなかった。らくがきねこさん。私お姉ちゃんなのに・・・(TT)(ファーブラとタトラは同じ井上喜久子さんですんで・・・(^^;))。」
・・・・・(^^;)冗談はさておき、勇美は光に上着を羽織った。
「あたたかくしないと風邪ひくわよ。」
「義姉さま・・。ありがとう。でも義姉さまこそ無理しないで、お腹の子にさわるよ。」
「大丈夫よ光。」
それから光は毎日、右手で頭をささえながら、無数の参考書に目を通している。そしてその中にはCLAMP学園の模擬問題集もあった。
そばには風の姉、空がついて、光に勉強を教えている。そして何とかCLAMP学園に合格するのであった。
「海ちゃんと風ちゃんがCLAMP学園に進学すると知って、私も同じ学校に入りたくて必死に受験勉強した。」
「でも本当によく入れたのねまさかカンニングか裏口・・・。」
「ズダーン!!」
光はその言葉でいすからずり落ちてしまった(^^;)。」
「あんた・・・・いってはいけないことを・・・」
光はリサの頭を梅干し(笑)にした。
「ちゃんと実力で合格したのよ!!。」
光の話はまだ続く。

続く
管理人:PN.らくがきねこ

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