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第4話、獅堂光(2)
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「CLAMP学園に合格して、いの一番にお礼にいったのは風ちゃんのお姉さんだった空さんへだった。休みの
時はいつも夜遅くまで教えてくれたからね。でも運命と言うのは残酷だった。」
「何かあったの?。」
「海ちゃんは親の事情で金沢へ引っ越すと言い出し、風ちゃんも留学でイギリスへ行くということを知らされた。
私は海ちゃんや風ちゃんと楽しい高校生活を送りたいためにあんなに必死になってCLAMP学園を合格したの
は無駄だったとおもった・・・でも、空さんは自分の休みも惜しんで私に教えてくれたことに報いることに決め、私は
CLAMP学園に入ることを決意した。さて場所を変えよう、続きはリサのアパートで話すね。」
会計を済ませた光は再びF40に乗りリサのアパートへ向かった。
40分後、モスクワの市街地にF40は到着した。そしてリサのアパートに到着した。C2機関で働いているわり
には、意外と質素なたたずまいだった。そしてたくさんの写真が飾られている。光がある写真を指差した。
リサは制服から、私服に着替えている。そして。髪を下ろし、ノースリーブの白いブラウスのしたは紺色のジーンズ
をはいている。
「それは私が10歳のころの写真よ。そのときは母と二人だけで中国で暮らしていたのよ。」
リサは日本語で答えた。
「きれいな人ね。私のママといい勝負だわ。リサは中国人との混血だからてっきり語尾に〜あるってつけるとおも
ってたけど違うのね。」
「あ・・・あのね・・・。それは漫画の中の世界アルよ・・・。」
「ほらいった。」
「ていうのは冗談だけど中国の人全てが語尾にアルなんていわないよ。それに私の国籍は今はロシア人だし。
光のお母さんてどんな人なの?。」
「私のママはいまは私を28で生んだから48かな・・・でも外見は20代後半ぐらいなんだ。名前は榎本佐那子
ママは17で父様に惚れて結婚したんだ。」
「17で・・・でもよく両親が許されたのね。」
「おじいちゃんは反対していたらしいそれで、駆け落ち同然で結婚して、覚兄様が生まれて許されたのよ。」
「よかったね。」
「コレが私のママの写真去年の夏に撮影したのよ。」
「凄い若いじゃない。本当に48なの?。いまこの人は?」
「ママは貿易商で、いつも家にはいないんだ。それに私が6つの時に父様がいなくなって、ママは苗字も榎本に
戻したけどね。いまは北海道の実家にいる。」
「会いにいってあげたら?。」
「そうだね。リサも一緒に行く?。」
「いいよ。」
「話を続けようか・・、私が中学を卒業して直ぐに海ちゃんと風ちゃんを旅行に誘った。場所は北海道。実は私は
北海道で生まれたのよ、場所は函館でも物ごころついたころには既に東京へ引っ越していた。だから私はこの
目で自分の生まれたとこをみたかった。だから分かれる前に海ちゃんと風ちゃんを連れて行くことにしたんだ。
でも本当は飛行機で行きたかったけど。18歳未満は保護者が同伴しないと乗れないから、寝台の北斗星で
いった。まず札幌へでて。クラーク博士の像がある羊ヶ丘展望台へいったとき、私は思いっきりボケかまして
こういったのよ。」
「なんていったの?。」
「大声で”Girls Be Ambitious!!(※少女よ大志を抱け)”てね、実際は英語では”Be ambitious a girl”なん
だけど、そのときは海ちゃんや風ちゃんが大笑いしてたのを今でも覚えてるよ(^^)。」
「本当は”Boys, be ambitious(少年よ大志を抱け)”なんだよね。」
「それぐらい当時の私でも知ってたわよ、あの時はギャグでいったのよ(^^;)。」
リサは紅茶を入れていたそして中にブルーベリージャムをいれている。
「ロシアンティね。それからバスや鉄道を使って最後は函館の五稜郭へいき、ママの実家に泊まった。その後は
はつかりに乗って盛岡そして東北新幹線にのって東京へ戻ったのよ。今なら飛行機でいけるけど18歳未満だった
からこの方法をつかってた。」
「ゴクローさんなことですね。」
「そして東京へ戻った私は東京タワーの大展望台で誓いをした。それはいつもでも友達でいるということ・・。」
「なぜ、東京タワーの大展望台?。」
「それは海ちゃんと風ちゃんに初めて会った場所でもあったから・・・・。そして運命の時は来た。まず羽田で、
海ちゃんと別れそして成田では風ちゃんと別れた・・・・。保護者に覚兄様そして風ちゃんのお姉さんの空さん
が残っていたけど・・・。私はとうとう一人ぼっちになってしまった。自分の学校にも友達はいたけどホントに心
から信頼できるのは海ちゃんと風ちゃんを置いていなかった。そして私は成田でいままでこらえていた涙がたえ
られなくなって、とうとう私は大声で泣き出してしまった。」
「友達と別れたことがよっぽど悲しかったのね。」
光はリサの入れたロシアンティを飲んで一息入れた。
「でも、その日私の運命を大きく変える人に再会した。その人の名前は龍崎勇(Isamu Ryuzaki)。」
「龍崎勇?。」
「龍崎さんは香港でも有名な風水師の一族で、龍崎さんのおじいさんが私のおじいちゃんと知り合いだったんだ。
それで、一時私の実家に下宿していたこともあった。そのころはまだ海ちゃんや風ちゃんとは知りあってなかった。」
時は1994年の春にさかのぼる。光は自分の部屋でのんびりしていた。その夜の7時ごろ、光の二番目の兄、優
(まさる)が風変わりな男を連れてきた。髪は背中まで伸ばしており、後ろで結んでいる。そしてオレンジ色のレンズ
をした鼻眼鏡をかけていた。紺色のジーンズそして白い襟なしの長袖を半そでにまくりあげていて、ノースリーブの
茶色いベストを着ていた。身長は180センチ(※1994年当時)で年齢は18になったばかりといっていた。
そして優が龍崎に話した。
「ここが龍崎君の部屋だ。いまは誰も使っていないから、遠慮しなくていいよ。」
「・・・・・。」
「あ、言葉わかるかな?。」
「・・・・・・。」
龍崎は18になって初めて日本へきたので、日本語を覚えはじめたのはつい最近であった。
そして光が龍崎に挨拶をした。
※中国語は翻訳がめんどくさいので、日本語に訳してます。
「私は、獅堂光と言います。中国語なら少しできますので。私でよければ通訳しますが・・。」
「それはありがたい、何せ日本は初めてなので日本語はまだほとんどわからないんだ。」
「優兄様は、”ここが龍崎君の部屋だ。いまは誰も使っていないから、遠慮しなくていいよ”といっています。」
「凄いな君は中国語ができるのか?。」
「私の学校では中国語も教わっているので、何とかしゃべれるんです。」
「年はいくつなんだ君は。」
「14です。でも外国語はできるんですが、他はさっぱり・・・いまでも数学と理科はいまだに0点なんです。」
「英語はしゃべれるか?。」
「英語ならいつも通知表は”5”なんで問題ないです。」
「じゃあ英語で話そう。・・・・オレは中東のイスラエルで生まれた。そして母親はオレが生まれて直ぐにテロで死に、
ジャーナリストだった親父もそのテロに巻き込まれていまだ行方知れずだ。それで叔父に引き取られたんだが、
その叔父は傭兵部隊の隊長で・・・物心ついた時から、戦い方やサバイバル術を教えられたんだ。」
「本当なんですか?。」
「ああ・・・。10歳ではもう戦場に立たされていたよ。そしてそれを見かねた祖父がオレを引き取るといってね。
イスラエルからホンコンへ移住することになったんだ。・・・場所を変えよう・・。」
場所は龍崎の部屋に移る。
「話を続けるか・・・・。祖父の下に引き取られた俺はとにかくすさんでいた。無理もない10歳で戦場に立たされ、人を
殺したりしてたんだから、そりゃもう暴れたりする凶暴な性格だった。だがある事故が起きてね、オレは頭を大怪我して
意識不明の重体だった。だが奇跡的に意識を戻したオレは。おじいちゃんや姉さんに素直に言うことを聞く少年になった
んだ。本当にあの時は頭を怪我してよかったと思ってる。」
場所は再び現代に戻る。
「それから私は、龍崎さんを東京見物のガイドをしてついて回ったのよ。そして龍崎さんも日本語を必死に覚えていた。」
「ヒカルは14の時からもう英語と中国語ができてたのね。」
「ママが貿易商だったんで、外国語は習わされていたのよ。」
続く
管理人:PN.らくがきねこ
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