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第6話、獅堂光(4)

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「本当につらいこと?」
「あれは私がまだ龍崎さんの下で修行しているときだった・・・・。」
回想、1996年7月下旬、光の高校は夏休みに入りFF財団の総長となった龍崎もとで秘書件アシスタントを
している。
FF財団にも今のエレメンタル・フォースと同じように治安維持の部門があり、龍崎は総長と兼任で治安維持
の統括をしていた。そしてある異世界で魔物に侵略された街を救出すべく、その掃討作戦に行くことになった。
もちろん龍崎は行くことに・・・龍崎はこれも修行だといって、光を連れ出したのだ。
FF財団の治安時事部門は異世界のいわば警察組織のようなものだった。なので、こういった作戦はその世界の
人が手におえないとき、出動となっていた。侵略された街から50キロ離れたところに陣を敷き、光はそこのコマン
ダーの柴田(※FF財団治安維持部門総司令のちに龍崎が抜けたあと統括に)という人にあった。
「柴田です。ほう・・彼女ですか、たしか2年前、東京タワー閃光事件に関わっていた元魔法騎士とは」
「ああ・・・。いまオレが彼女を鍛えている最中だ・・・。修行もかねてここへ連れてきた。」
「いいんですか?龍崎総長、いくら彼女の修行とはいえこんな最前線につれだしたりして。」
「・・・・・・。」
そして掃討作戦が始まった。龍崎も自ら戦場へ向かう、そして光にマシンガンを渡した。
「おまえもこい!!」
「私も行くのですか!?。」
「そうだ。オレにしっかりついて来るんだ!!はぐれるなよ。」
龍崎は走り出し、光もそれについていった。魔物側の中には人間の部隊も存在していた。龍崎はマシンガンを乱射し、
次と敵をたおしている。そして岩陰に隠れ、光も龍崎のそばにいた。敵は容赦なく銃で攻撃してくる。龍崎は岩陰から
チャンスをうかがっていた。
「ついてこい!!。」
龍崎は走り出し、光も遅れまいと必死についてきている。後ろで爆発もあった。そして二人は塹壕に飛び込んで敵を
やり過ごす。光はすっかり息を切らしていた。
「いいか光、走るときはもっと銃身を低くしろ。」
光は息切れしながらうなづいた。
「怖いか!?光、だが戦場では戦い続けるんだ。戦場で敵との戦いをやめたら、そのときはおまえの命のないときだ。
わかったな?光。」
そしてさらに奥へと二人は走る。光はマシンガンで次々と魔物や敵兵を倒していく。
「そうだ光、敵を倒すときは容赦するな!!。的確で冷静なマシンとなれ!!。」
そのあと、光は無我夢中で敵を倒し、ようやく基地についた後は敵や魔物の死体をみて嘔吐の連続だった。豊田芹香
(※エレメンタル・フォースオペレータ豊田明里の姉、芹香(Serika)である。年は光より3つ年上だ。)が嘔吐する光の
背中をさすっている。
「大丈夫?光」
「ありがとう芹香さん(Serika)。それにしても死骸ってのは本当に気持ち悪いものね・・・」
「光は人を殺したのは初めてじゃないの?。」
「私が始めて殺したのはセフィーロの魔物だったけど、あのときは倒したら消えたけど・・・今回はそれが生なましく・・」
「凄い返り血じゃない、着替えたほうがいいわよ新しい戦闘装束もらってくるから。」
「芹香さんはいつFF財団に・・・。」
「私も光と同じ時期にはいったのよ。柴田少佐の副官だけど、光は総長のアシスタントでしょ。すごいよ。」
「でも、今回は任務とはいえ敵とはいえ沢山の人を殺してしまった・・・それに戦争っていうのはこんなに残酷だなんて思い
もしなかった。うううううう・・・。(ノдT)」
光はその場で大声で泣き出してしまったのだ。芹香はただ光を優しく抱きしめ頭をなでるだけだった。
「あなたは本当に優しい人ね・・・敵を殺して平然とせず涙すろ光をみて安心したわ。」
「ありがとう芹香さん。」
そこへ一人の兵士がやってきた。
「獅堂伍長、龍崎少佐がお呼びだ。」
「柴田さん、光はまだ体調が・・。」
「いいんだ・・・いま行きます柴田少佐。」
光はブリーフィングルームへ移動した。そこに龍崎が座っていた。
「よくきてくれた。光、今日の君の活躍はとてもすばらしかった。さすがオレがおめがねにしただけのことはある。どうだろうか?。
君を2階級特進で曹長に任命しようとおもうのだが・・・。」
「・・・・・つつしんでお受けいたします・・・。」
「そうか、受けてくれるか、街が開放されるのももう少しだ。しっかり励んでくれ。」
「はい・・・・。」
「・・・・・・。」
光はそのままブリーフィングルームを後にした。
そして戦いは続き、何とか魔物軍から制圧することに成功した。しかし悲劇はおきたのだ。
魔物との戦いで芹香が意識不明の重態になったときである。まだ基地までは遠い回復物資もなかった。そして光が必死に芹香
を抱えて呼びかけている。
「芹香さんお願い!!何か話して!!お願い!!芹香さん!!。」
そして龍崎がそばへ来た。
「光、そこをどけ。」
「龍崎さん?。」
「それ以上苦しませるな・・・、苦しませても報われん・・・。」


龍崎は銃を取り出し、芹香を射殺してしまったのだ。
「龍崎さん!!なんて事を!!。まだ生きてたじゃない。」
龍崎は芹香の懐から銃を取り出した。
「な・・・何をするの!!」
「死体は銃を撃たないからな・・・。お前がもっていろ。」
「・・・・・。」
「おまえの言いたいことはわかっている。なぜ芹香を殺したかだろ・・・。ここはまだ戦場のど真ん中だ。基地までは遠いそれに
もう物資も殆どないのだカプセルアイテムも同様だ。仮に補充を待っていたとしてもいずれ芹香はたすからなかった。断腸の
思いではあるが、時には味方をもこの手で殺さなければならないのだ・・・いいかコレが本当の戦いというものだ。おまえが
今までセフィーロで戦っていたのとはわけが違うのだ、それを覚えておけ・・・・。」
光はただ何も言わずうなずくだけだった・・・。両目からは涙が流れ続けていた。
「いくぞ!!。」
「龍崎さん、芹香さんをこのままにするつもりですか!!。」
「死体を埋めている間に自分が死体にはなりたくないからな・・・・。」
「・・・・・・!!。」
龍崎はそのまま基地へ向かって歩き続けた。光もそれに続く。
「(悪魔・・・!!)。」
光は龍崎を心の中でそうののしった。
再び舞台はリサのアパートにもどる
「あのあと、掃討作戦はFF財団の勝利に終わり、芹香さんの葬儀がFF財団本部にて行われた。私が本当につらい思いをしたのは
厳しい修行でも敵を殺すことでなく、時には味方をもこのてで殺さなければならないことだった。・・・・」
「そんなことが・・・・。」
「龍崎さんは傭兵の出だったこともあって戦いなれていたけど・・・私は6回目の作戦でようやくなれた・・・・。そのあとも私はセフィロスの
乱(※FF7)や獅子戦争(※FFT)でコマンダー(※指揮官)となってクラウドたちの戦闘指揮をしている龍崎さんをサポートした。そして
いつのまにか私の階級は中尉になってた。中尉になれば指揮官の資格があたえられ、他の兵士の育成をすることになる。パーティーの
アイテムや健康管理、ダンジョンの把握そして魔物のデータや弱点、そして的確な戦闘指示が要求され、決して楽ではなかったが死ぬ
ことはなかったので、私はその道を選んだ。」
「リュウザキって人も?。」
「あの一件がもとで、龍崎さんも指揮官となった。そしてその初仕事がミッドガル(※FF7)だったのよ。」

続く
管理人:PN.らくがきねこ

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