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第1話、ジリオン誕生(1)

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アメムガ暦3996年(西暦1962年)に人類が初めて宇宙へ進出してから40年もの月日が流れた、ここオネアミスでは宇宙へ進出してから飛躍的に文明が発達し、
わずか半世紀で宇宙旅行はおろか他の星にまで自由に行き来できる時代になったのである。
そしてアメムガ暦4043年(西暦2009年)一人の女性がここマガツミ市にある宇宙軍本部へやってきたのである。
兵舎へ移動した女性は自分の部屋を探していた、そこにはギターを弾いている女性がいたが、演奏はあまりうまいとはいえない、それでもなんとか楽譜をみながら
演奏している。しかし嫌になったのかその女はギターを叩きつけようとしていたその時であった。
「やめや!!高いんやろそれ!!。」
新入りの女性が怒鳴った。するとギターを演奏していた女は。
「私には才能がないんだ!!。」
「いつからやってるん?。」
「3日前・・・。」
「まだはじめてまもないやんか、そないぐらいであきらめるのはあかんて。」
「新入りだな。私はオネアミス宇宙軍第46期生のマリー・H・アサギリ中佐だ。」
「あたしは・・・。」
「まった!!、あててやろうか?そうだな名前はオネアミス宇宙軍第47期生ナギサ・L・マツダ少佐、リマダ共和国出身、父親は日本人で自動車整備工場の社長、
母親はいうまでもないリマダ共和国の人間、そして趣味は機械いじりどうだ?。」
「全部あたってる、何モンや、魔法でもつこうたんか?。」
「ちょっとした推理だよ、まず名前はそこに名札があるそれを見たんだ。」
「なんであたしがリマダ出身ってわかったんや?」
「その喋り方だよ、リマダなまりがつよい。」
「オヤジの国籍と自動車整備工場の社長ってのは?。」
「その本だな、みたとこその本はここオネアミスで発行されたものではない、オネアミスの本はだいたい縦開きだが、その形態は横開きだ、そして国籍は名前がマツダ
というと大体父方がその苗字であることが多い、それに君はリマダ人にしては肌の色が違うだから父親の遺伝でそうなったとみた。それにその本は自動車整備の
マニュアルでそういうものはここオネアミスでは簡単に手に入らない、となるとその本は君のお父さんが社長ということがわかる。」
「最後にあたしの趣味が機械いじりってのは?。」
「手だ。」
「手?。」
「手をよくみると肌の荒れ具合から機械油によるものだ、女性にしては手が荒れているのでね。」
「ほんますごいんやなマリーは。」
「ちなみに私も父親が日本人だ、だから苗字もアサギリっていう。」
「ミドルネームがあったな家柄は貴族かなんかか?。」
「このあいだ医師免許をとったんだ、そして国から”オネアミス”のミドルネームを授かった。」
「歳は幾つなんや?。」
「16。」
「16ってあたしより一つ年下で医者になったってのかい!?。」
「うまれつき、私は頭がものすごくいいんだ。」
「何やそれ、あたしも頭はいいほうだが医者はきいたことないで。」
「私もよくはわからないが20年ぐらい前ここオネアミスで新人類育成計画があったようなのだ。」
「異世界人の交配によって作り出す超状の人間を作り出すってやつかい。」
「ああ・・・、私の父は無作為に選び出されてこのオネアミスへやってきたそして私と兄が生まれたって共和国でもやっていたのか!?。」
「そのようやな・・・。オヤジも無作為に選ばれてあたしとアニキが生まれた、そのせいかメカには異様に精通しとるんやなこれが。」
「ちなみに私のIQは300ある。」
「IQ300だと、あたしだって180はあるというのに。」
「180もあればすごいほうだよ、私が異常なんだ、だからこんなロボットまで作ってしまう。」
すると向こうからたまごを横にしたようなものが飛んできた。
「オパオパ・・・マリー・・・チャリチャンミヨンデル・・・オパオパ・・・。」
「うわっ何やこれ?。」
「私が作ったヘルプロイドのオパオパだ昔異世界ではやったゲーム(ファンタジーゾーン)をもとに作ったんだ。」
「おまえホンマ天才やで。」
「さ、行こう。」
「行こうってどこへ?」
「仕事だよこれから早速宇宙船ラーダット号に乗って植民惑星の調査へ出かけるところだ。」
「すごいよなわずか40年でここまで宇宙への進出が発展するなんて。」
マリーとナギサは部屋を出て、屋上へ移動した。屋上には宇宙軍がチャーターした高速ヘリが止っているカネアの600レン先にあるオネアミス・リマダ宇宙空港へ行くヘリであった。
「配属早々に宇宙へ行くことになろうとはおもってもみんかった。」
「私も宇宙へ行くのは初めてなんだ。」
マリーとナギサは高速ヘリに搭乗する、そこにはチャリチャンミが猫のシャーミー(三毛猫のオス)をいっしょに乗せていた。
「中佐殿、またそのロボットを連れて行くんですかい?。」
「うえっ、そういうあんただって少佐殿でその猫つれていくんだろうが。」
「けったいな奴やな。」
「新入りか?、オレはチャリチャンミ・ロマノーヴァ少佐だそしてこっちは三毛猫のオスのシャーミーだよろしくな。」
「ナギサ・マツダ少佐やで。」
「マリーとは同期なんだ。」
オネアミス宇宙軍は最低階級が少佐となっている40年まえとかわらずぐうたらは集団に見えるがいざ任務となると真剣になるのだ、そして高速ヘリは2時間で宇宙空港へついた。
そこには大型の宇宙船が停泊していたのである。チャリチャンミが指をさしてこたえる。
「あれが俺たちがのる宇宙船ラーダット号だ。」
「すっげー、これに乗るってか、40年ほど前あたしらの国がロケットを欲しがるわけだ。」
「そうかナギサはリマダ出身だったな。」
「昔は敵同士やったがあのロケットの打ち上げ以来友好国になってもうたがな。」
「リマダ訛りがすごいな。」
「しゃあないやろ、やっとオネアミスの言葉が喋れるようになるのに苦労したんやでホンマ。」
「それよりも早く搭乗しないとパイロットの血圧が上昇するってもんだ。」
マリー、ナギサ、チャリチャンミは宇宙船に搭乗した。そしてまもなく宇宙船は上昇しオネアミス星をあとにした。
ラーダット号はプレアデス星団にあるある惑星へ向かっていた。キャプテンは元宇宙軍2期生のマティ船長だ(マリーの母方の祖父)。
「まもなく目的地の星に到着します。」
チャリチャンミが答えた。
「よし大気成分の分析にかかれ。」
「了解、無人偵察機を発進させます。」
ハッチが開き無人偵察機が目的の星へと飛び立っていった。ブリッジの大型パネルには無人偵察機から送られている映像が映し出されている。
「遺跡があります。」
「先住民がいたというのか?。」
「おそらく。」
「人はいませんね、いろんな動物がいます、大気成分は人が住むのには十分適合しています。」
「よし、さっそく上陸を開始する。」
宇宙船ラーダット号はその星へ大気圏突入し南極あたりに上陸した。
「気温は氷点下30度、防寒服を着用してください。」
ナギサとマリーは制服の上から防寒服を着用して上陸を開始した。
「寒いなさすがに南極だけに難儀なところだな。」
「ホンマにココに人住めるのかい?。」
「ここはさすがに寒すぎて無理だよここは南半球で南極点に近いところにあるんだからな。」
「オパオパ・・・・サムイ・・・・。」
「ロボットのくせに寒いゆうな!!。」
「吐く息が凍ってしまう。」
そんな寒いなか遺跡を調査することになったのだ。
「中は結構暖かいな、防寒服を脱ごう。」
3人は遺跡の奥へと進んでいくすると小さなピラミッド状の置物を発見したのだ。ナギサが触れようとしたとき。
「ヘタにいじらない方がいい、罠が仕掛けてあるかもしれない。」
「マリー」
「オパオパ、罠がないか調べてみてくれ。」
「了解。」
オパオパが解析した結果罠がないことが確認されたマリーは手袋をはめてピラミッドのカバーを外す、するとそこには小さな宝箱とガンケースがあった。
「何やこれ宝石箱かいな?。」
「・・・・。」
マリーはガンケースを開けた、そこには黒色の銃らしきものがあったのだ。そして宝箱には古代文字が彫られていた。
「この文字は古代文字オネアミス語ではないな、ナギサわかるか?。」
「リマダの文字でもなさそうやな。」
「そういう時はこの私が作ったヘルプロイドのオパオパが役に立つ、あらゆる国の言葉を翻訳できるからな。」
「そんなすごい機能があるのかさすがIQ300のマリー中佐。」
「茶化すなチャリチャンミ、オパオパ翻訳してくれ。」
オパオパはその宝箱の翻訳を始めたすると
「我々、マリスノ民ハ”ジリオニウム”ノ発見ニヨリ、巨大ナ水惑星トノ接触ヲ前ニ新世界ヘ脱出スル道ヲ見ツケタ。我々ガココニ生キタ証トシテジリオニウムヲ遺スイツノ日カココニ帰ル
トキニ備エテ。」
「巨大な水惑星・・・・アクエリアスのことかな?、新世界・・・マリスの民、ジリオニウム?。」
マリーは考え込んだ
「どうやらこの星の名前はマリスというらしい、この遺跡といいここに先住民がはるか昔にいたということがはっきりした。それにこれは古式銃なんでこんなものがここにあったのだろう・・・。」
「さあな、それに新世界か・・・みんなどこへいったんやろか?。」
「オネアミスとか色々な所だな。とりあえずこの宝箱を開けてみよう。」
マリーは宝箱を開けたするとそこには赤く光る宝石が沢山入っているのであった。
マリーはその宝石を手にとって見つめる
「あたたかい、まるでルビーのように赤い石だ。」
「案外その銃のエネルギーだったりしてな、見てみいこの古式銃にはコネクターらしきものがあるでそれとこれがそのエネルギーパックのようやな。」
マリーは古式銃を手にとったそしてその赤い石をエネルギーパックにつめたそのときであった。
「銃が光りだした!!。」
するとさっきまでは黒い石のような古式銃が金属のような質感に変わったのである。
「どうなってるんだ?。マリー撃って見ろよ。」
チャリチャンミがそういうとマリーは早速外にでて遺跡の近くにあった岩を試撃ちした。
「トゥックウウン!!。」
その音と同時赤い光の弾が一瞬にして岩を消し去ってしまったのである。
「すごい、なんて威力があるんだこの銃は。」
「なあマリーあたしにも貸して。」
マリーはナギサに銃を渡そうとしたがナギサは銃を握ったとたん痺れが生じたのだ。
「なんやねん、電気みたいのが走って持てへんで。」
チャリチャンミも持とうとしたが持つことはできなかった。
「どうやらこの銃には意思があるようだな、最初に触れたものがこの銃の持ち主というわけか・・・・。」
「その銃の名前はどないするんや。」
「ルビーバレットと名づけたよ。」
「ルビーバレット?なんや?。」
「赤い光の弾それにルビーのようにかがやいたジリオニウムまさにふさわしいじゃないか。」
「とにかくそのルビーバレットを閉って本部へ届けようぜそれにまだ調査は続いているし。」
マリーはルビーバレットをガンケースにしまい、遺跡をあとにした。
ラーダット号はマリスの民がいたということから調査した星の名前をマリスと命名するのであった。

続く
管理人:桜ヶ丘うーくん

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