このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

第2話、ジリオン誕生(2)

戻る時はブラウザで”戻る”を指定してください。

オネアミスへ戻ったマリー達は、宇宙軍本部の司令官室にて調査報告をしていた。
今の宇宙軍司令官は元オネアミス水軍空母サーディンの船長をつとめていた、キャティ・レイ・マシールという25歳の女性である。
「マリー中佐の報告によると、惑星マリスは人が住むには適切であると書いてあるようだけど、先住民はいなかったのかしら?。」
「遺跡が何ヶ所も存在しており、かつていた形跡はあったようですが、過去に大きな水惑星との接触があり外宇宙へ脱出しもはや
もぬけのからだったため、接触はできませんでした、しかし・・・。」
「しかし?。」
「あの星には何種類かの動物が生息しているのを確認しています。それに木の実や果物類も確認されました。」
「食料資源はもんだいないようね、見ての通りここオネアミスは人類がはじめて宇宙へ進出してから飛躍的な進化を遂げたしかしそれと
引き換えに人口爆発やそれにともなう大気汚染が深刻化されている、政府はここ”地球”と同じ環境の星に何名か移住できないかと
我宇宙軍に依頼してきた。人がすめるとわかった以上、早急に移民やそれにたいする都市の建設が必要となるわね。」
「それらの資材や人材の運搬を宇宙軍でやろうというわけですね。」
「そのとうりだ。」
しかし宇宙軍には大型宇宙船はラーダット号しかないそれに資材の資源は現地で調達するとしたとしても、人手がたりないのが現状であった。
そこで・・・。
「マシール将軍、私の兄が派遣されたエレメンタル・フォースにも依頼してみては?。」
「エレメンタル・フォースか・・・。たしかにあそこは我々以上の規模もあるし都市開発部門もある、人手がたりないだけでなく運搬船もないとなると
依頼する必要性がある。ところでマリー中佐。」
「はい?。」
「南極にある遺跡で見つけたルビーバレットとやらとジリオニウムは今後の都市建設にはなんら関係ない、しかもルビーバレットはあなた以外装備
できないときている、ガンケース越しなら持てるようだがあの銃は暫くの間私が預かるよいな。」
「別にかまいませんが。」
マリー達が発見したジリオニウムとルビーバレットはマシール将軍が預かることになった。そしてまもなく宇宙軍はマリスの都市建設にエレメンタル・フォース
を派遣させることになった、そしてエレメンタル・フォースの代表獅堂光がオネアミス宇宙軍本部を訪れるのであった。
そして光はマシール将軍と対面していた。
「ひさしぶりですね、マサトシ大佐とシロウ大佐を私がスカウトして以来かしらキャティ。」
「そうですね光さん。」
このとき獅堂光は29歳で7年前にエレメンタル・フォース総長の山波裕人と結婚しており2児の母親でもあった、
「カイデン元将軍は元気かしら。」
「今年で100歳になりましたがいまでも健在です。」
「水軍の空母の船長が宇宙軍の司令になったのは祖父の意思を継ぎたかっただったわね。」
「はい、私が宇宙軍の司令になって5年になりますが、このオネアミスがこんなに文明が進化を遂げるのは私自信正直驚いています、祖父が建造させた宇宙戦艦が
といっても当時はただの有人人工衛星でしたが、いまではラーダット号という本当の大型宇宙戦艦が建造されるほどになりました。」
「エレメンタル・フォースも他の異世界の技術を学んでいろいろ取り入れたりしてるけど、ここまでオネアミスが進化するなんてね。」
「今の宇宙軍にはこのあいだ加入したばかりの47期生のナギサ少佐は技術将校ですし、マリー中佐も医者の資格を持っている有能なものばかりです。」
「でもそれは20年前にFF財団で行われた異世界人同士を交配させれ作り出す新人類育成計画によるものだった、そしてこのオネアミスとリマダでその人間が
4人生まれそのうちの2人は私が引き取った・・・そしてそのナギサとマリーはその実の妹たちでやはり普通の人間ではないその証拠にマリーは16の若さで
医師免許を取得しナギサもまた整備士の資格を取得している、私はそのナギサとマリーを我エレメンタル・フォースが引き取ろうと考えている。」
「ナギサとマリーをですか?。」
「そう、あともうひとり、純粋なオネアミス人チャリチャンミ・ロマノーヴァも引き取ろうと考えてもいる、エレメンタル・フォースもじつは人手不足でナギサは技師として
マリーは医者として、そしてチャリチャンミはオペレーターとして即戦力となるだろう。」
そのころマリーとナギサとチャリチャンミの3人は非番の日でマリーの実家にいた。
「ここが私の部屋でもあり、アトリエだ。」
あたりは沢山の書物や実験材料、フラスコ、試験管などがおいてあった。
「さすが医者の娘だけのことはあるで。」
「私も医者だよ。」
「それにこの道具ほとんど昔の錬金術でつかう道具ばかりやないか。」
「そう、私はここで休みのとき錬金術をしているんだ、いま万病に効く薬を作っているところだよ。」
「いまどき錬金術かよ、科学も進歩しているのに。」
「錬金術は己の真理を究める究極の学問なんだよ。」
「このあいだも痩せるクスリが出来たといって実験で豚にのませた結果逆に太ってその夜のおかずにしたのはどこの誰だい!?。」
「うるさいな、錬金術にも失敗はつき物だ、こんどは大丈夫だとおもう。」
「マリーはいつもこんなんか?チャリチャンミ?。」
「そうだけど、クスリの調合の腕はたしかだぜ、現にここの診療所の患者の病気を何人も治しているしな。」
マリーの実家は宇宙軍本部からそんなに遠くなく、あるいて5分のアサギリ診療所であった、おもに内科、外科をしており、非番の日はマリー自身も小児科の先生と
して診察問診をしているのである。
「このあいだダドリーに毛生え薬を作ったのはよかったが副作用で老化してしまったからな髪も白髪になっちまったし。」
「うそつけ、日ごろの恨みといってワザと失敗したクスリを作ったんじゃないか、ナギサも気をつけなマリーは怒らせるとこうなるからな。」
「・・・わかったで、ほんま恐ろしいわ。」
そのとき電話がなった、マリーが受話器を取る。
「こちらアサギリ診療所です。」
電話の相手はマシール将軍だった。
「ナギサとチャリチャンミもいるかしら?、明日司令官室へ出頭するように。」
「わかりました。」
「なんやて?今の電話?」
「明日3人は司令官室に出頭するようにだって。」
「なんやろ?」
「マリスの都市建設に駆り出されるんじゃないだろうな?。」
「それも十分にありうるな。」
夜もふけてきたのでナギサとチャリチャンミはマリーの実家に泊まることになった。
はたして翌日なにが起きるのだろうか、今は何もわからいままであった。

続く
管理人:桜ヶ丘うーくん

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください