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第3話、空白の6年(2)

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光の運転するフェラーリF40は滑川インターを通過した時、
「もうすぐ有磯海サービスエリアに到着するわね。」
「まだ大丈夫ですよ。」
「私が休みたいのよ!!」


F40は有磯海サービスエリアに立ち寄った。小松基地を出てからまだ一時間ほどしか経過してなかった。
「ここからだと2時間ぐらいで長岡には着くわね。山波君食事でもしよ、おごるから。」
「いいんですか?」
「私が誘ったんですもの。遠慮しなくていいのよ。」
この有磯海サービスエリアからは境海岸の松並木と雄大な日本海の眺望、晴天時には能登半島が見える。
特に夏がオススメ!(実話)光と山波はエリア内のレストランへと足を運ぶ。
「さてと、何処まで話したっけ?」
「龍崎さんとか言う人にあったでしたが・・」
「そうそうあれは私がまだセフィーロへ行く前の話なんだけど・・・。」
光は龍崎のことについて話をはじめた。山波は最初に頼んだコーヒーを飲みながら聞いている。
龍崎勇1976年生まれ血液型A.B型イスラエル出身、父親の名前は龍崎真(まこと)職業はジャーナリスト、母親はドイツ系
ユダヤ人と中国人の混血で名前は不明・・なぜなら龍崎が生まれたあとすぐにテロにあって他界。その時龍崎真も巻き添えを
受け行方不明・・・結局母方の兄に引き取られ、イスラエル人として育ちその叔父のもとで戦闘術、暗殺術などの英才教育を
させられ10歳になるころにはもう戦場に立たされていた・・。
「ずいぶん波乱に満ちた人生ですね・・・。」
「まだまだよ・・ここからが肝心なの。」
光の話は続く・・。その叔父の教育ぶりに見かねた父方の祖父がその勇を引き取り香港へ・・・。ここで初めて龍崎勇と名乗る。
「祖父の名前は龍崎薫、私の父様の知り合いだったのよ。」
「その人は何をしていたんでしょうか?」
龍崎薫は香港でも有名な風水師でその術によって香港に住む魔物を退治していたという。勇はその祖父に風水術を学び、17には
祖父をもはるかにしのぐ超級の風水師に成長していた。
「それで私の家に下宿することが決まったのよ。あの時はまだ学校だったんで、一番上の覚(さとる)兄様が成田までいって
龍崎さんを迎えにいったのよ。」
来日した龍崎勇はオレンジ色で丸い形をした鼻眼鏡をかけていて、髪は長く後ろに束ねていたまた身なりも普通とは違った姿だった。
それから次の日曜日に、まだ中2だった光は龍崎勇をつれて、東京見物のガイドをしたことも山波に話していた。
しかし龍崎は光が東京タワーへ社会科見学へ行く前日に姿を消してしまう。”さらに力をつける”と書置きを残して・・・
「いったい何処へいったんですかその龍崎と言う人は。」
「それは私もわからない・・でも私たちがデボネアを倒して現実世界に戻ってからよく年に龍崎さんと再会するんだけどね。」
「しかし、いままでの獅堂さんが異世界で戦っていたことはよくわかりましたが・・・一つ思うんですがね。」
「何が?」
「ザガートとエメロード姫の件はともかく、デボネアとの戦いのことですよ。そもそもデボネアとはセフィーロの人々の不安と
恐怖心が生み出したものだと聞きましたが、セフィーロのひとたちはちょっとおかしいんじゃないんですか?」
光はその言葉で少しムッとした表情をしたが何も答えなかった。
「柱にたよりすぎですよ。セフィーロとやらは意思の力が支配する世界でしたよねだったら自分たちで立ち上がるべきですよ。
あんなんじゃまるで口をあけて親鳥が餌を持ってくるのを待つひな鳥と同じですよ。」
「・・・さすがに現役の自衛官だけのことはあるわね山波君。実は私もそう思っていた。」
「思っていたなら何故!!」
「とにかく聞きなさい!!結果的にはセフィーロのひとたちは立ち上がって私たちに”信じる力”与えてくれたから、私たちは
デボネアを倒すことができた。そして私はこれを機に柱制度を廃止させたわけ」
「・・・そうだったんですか・・」
「でも以外ねこんな作り話のような話を真剣に聞いてくれるなんて。」
「海さんからもそのことをある程度聞いていたんで。」
「・・そうなの、さてここでようやく本題に入れそうね私の空白の6年について。」
光は山波に中学卒業前に不思議な夢を見たことを話始めた。その内容は光、海、風はなぜか同じ学校にいて光は新体操部員・・
卒業を前に海は親の転勤で金沢へ風もやはり親の転勤で海外へ行くその別れで桜の木の下で誓いを立てようとしたときに
もう一つのセフィーロが地球に侵略しようとして、それを守るために戦ったという夢であった。
しかもその夢は半分現実のものとなり龍咲海は金沢へ引越し、鳳凰寺風はイギリスへ留学ということだった。
中学卒業後まず海を見送るために羽田へ向かいその後で風を見送るために成田で別れた。そしてとうとう自分ひとりになった
時、光は空港で大声をあげて泣き出してしまった。その時光は龍崎勇と再会するのであった。時に1996年のこと・・
「私ねあの時は本当に海ちゃんと風ちゃんがいなくなって成田で泣いてた時、龍崎さんに再会したのよ。でも知らない女の人
つれていたけどね。」
知らない女の人は”ナツキ”といい元泥棒だったらしい・・龍崎は光の家をでたあと、マンションへ引越しそのナツキと言う
人と付き合い始めたでもそのナツキは実は泥棒でいろいろな宝石や美術館を襲う怪盗だったというからびっくり龍崎はその正体
を知らす怪盗と戦っていたというのだ。やがて正体がバレたナツキは警察に捕まるが未成年だったので罪は軽くて済んだが・・
龍崎は本当にナツキを愛してしまい。ナツキを救うために中東へ傭兵として出稼ぎに行きちょうどそこから帰ってきたというの
であった。
「そのナツキって女の人は今何を?」
「龍崎さんと結婚して幸せに暮らしてる。」
光は高校へ入るが、部活は剣道部ではなく新体操部に入部したという。
「なぜ新体操部に剣道はどうしたんです?」
「剣道は実家が道場だからいつでもできるしそれに私身長を伸ばしたかったのよ。新体操だと体全体を使うじゃない。」
「それが理由で新体操を・・」
「でもそのおかげで高校を卒業したころには身長が168にまで伸びていたのよ。」
「なるほどでも、まだわかりませんね。なぜエレメンタル・フォースの代表になったかが・・・」
光は再び話を始めた。その内容は、光が高校生になった時、龍崎に今までの自分のいきさつを全て話しその龍崎は光の話を真剣
に聞いていた。やがて龍崎の口から・・・それはいったいどんな内容なのか?いよいよ光の空白の6年が明らかに!?

続く
管理人:PN.らくがきねこ

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