このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
第10話、商業都市チゼータ
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チゼータそれはかつてデボネアとの戦いの時その混乱に乗じてセフィーロに侵略した国のひとつである。
国にイメージはアラビアン・テイストが漂い、人々はほとんどが女性だったが、デボネアとの戦いの後、
他の国からの移民もあってか現在はチゼータの人口の4割が男性になっている。またここはいろんな国々
からの貿易船も頻繁に行き来するようになっており今では異世界でも指折りの商業都市に発展している。
だが、人口問題は今も深刻な問題を抱えており、チゼータ本国はもうひとつの領土を必要としていた。
そしてそのコロニー建設のための入札がここチゼータで行われることになったのである。光は異世界への
貿易や治安維持だけでなく、移民計画の仕事も携わっていたのであった。
光とモコナたちをのせた船は進む。
「あと2時間でチゼータに到着します。」
「ご苦労・・私は部屋へ下がるついたらまた呼んでくれ。」
「はっ。」
この異次元航行船はエレメンタル・フォースに配属されてるものだが、今の技術では異次元へ行く船なぞ、
できるわけがない、これはもっとも文明の進んだ国、オートザム(※かつてデボネアとの戦いでセフィーロに
侵略した国のひとつ)で建造されたものである。現在エレメンタル・フォースのエンジニアたちはここでその
技術を学ぶために留学もさせている。もちろんその仕掛人は獅堂光その人であった。
光は自室でかつて魔法騎士だったころの海と風が写っている写真を見ていた。
「海ちゃん・・・風ちゃん・・・私は今エレメンタル・フォースの代表としてまた異世界へきている・・また会いたい・・」
モコナもそばにいたが、モコナは何もいわなかった。
しばらくして船はチゼータの空港に到着した。
「川崎中尉は私のお供を・・鈴木中尉はモコナと留守番を頼む。」
光と川崎は空港で自動タクシー(※オートザム製)に乗り、チゼータの中心地を進んでいる。その周りの
風景はあたかもアラビアン・ナイトに出てくるような町並みであふれていたのだ。
「ここがチゼータか・・・活気がある商業都市と言うだけのことはあるわね。」
「そうですね、でもほとんど女性ばかりですねこの国は。」
「男性もいるわよ。この国の4割だけどね。」
「これはどこへ向かっているんですか少佐。」
「チゼータ王宮よそこでコロニー建設の入札があるのよ。今回の入札は」なんとしても落とせと総帥からいわれてるわ。」
そして自動タクシーは王宮内の敷地に差しかかった時、川崎ば外を見て叫んだ。
「どうした!!川崎!!」
「しょ、少佐ぁ、外にバカでかいカレー鍋が・・・」
光はそれを見て大笑いした。
「なあんだ。あれはこのチゼータの機動要塞ブラヴァーダよ。」
「異世界はなんでもありなんですね。」
そして自動タクシーは王宮の正門に到着した。外には2人門番がたっていた。
光は門番に通行証を見せると門番は光たちを入札会場へ案内してくれたのである。
王宮の通路にて・・・
「すごいところですね。こんなとこで入札があるなんて・・・」
「ホントね・・」
入札会場に到着した。中にはいろいろな国の人たちが大勢おり、その視線は光に集中した。
「エレメンタル・フォースの代表は女だぜ。」
「あれはたしか獅堂光、6年前にセフィーロを救った英雄だっていう。」
「こんなとこへ何しに来たんだ・・?」
「うわさじゃあの髪は血でそめたとか・・・」
「だから、あんなに真っ赤なのか!?。」
「裏じゃ、異世界中から傭兵を集めてなにやらたくらんでいるらしいぜ。」
光はただ無心に指定の席についた。
「少佐、かなり悪いうわさがたっているようですね・・・」
「いわせておけばいいのよ。・・」
「はあ・・」
会場に二人の女性が入場してきた。タトラとタータ(※チゼータの姉妹王女)である。
「これより、チゼータコロニー建設の入札を始めますが、まず600億G(※異世界統一通貨の値)からです。これより一番低い
価格の入札者を落札とします。また今回はクライアントを2社受け付けます。いいですね。」
「2社なら望みがありますよ少佐。」
「・・・・そうね。」
いよいよ入札がはじまろうとしている。
続く
管理人:PN.らくがきねこ
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