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第15話、龍崎勇との出会い(2)

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ひょうたんの中の飲み物を飲み終えたあと・・・そして、
「ふむ、お前らは元自衛官か・・・それもF15のパイロット・・・即戦力だな。あいつの見る目はたしかだ。
光が直接誘うというのはめったにない、発足以来光のスカウトを受けたのはお前らを入れて4人しかいない。」
「4人目?・・他の二人はどんなひとなんですか?」
「一人は鈴木速人、エレメンタル・フォースの都市開発と移民計画事業の統括代理で側近を務めている。奴はある
建築会社の設計を担当していた。また常に新しいものを取り入れ、ここまで発展させるのに貢献してる。
次に川崎浩人、エレメンタル・フォースの総長でソロバン超特急(ウソ)で計算が得意、ウチの勘定方(経理)でもある。
やはり光の側近だ。だがこれだけではない。あらゆる武術に長け光の数少ないガード(用心棒)だ。元傭兵で、
フランスの外人部隊にもいたこともあった、文武両道のつわものだ。」
「そんなすごいんですか。」
「ああ、お前たちは光が統括している治安維持部門の補佐をしてもらう。お前らの階級は中尉だ。そして山波、君は
光の側近になって彼女を補佐してもらう。川崎の後任だ。今度川崎は異動で経理のほかに日用品開発の統括をする
そして本田は、山波と同じ用に光のガードだ。」
「龍崎さんおっと、龍崎総帥・・・」
「かまわん!!龍崎さんでいい。なんだ。」
「なんで、自分たちをこんなによくしてくれるんですか?」
「おまえたちが選ばれた人間だからだ。特に山波裕人、おまえはいい目をしているそれだけのことだ、それに光がいいと
いえばオレに何の異存もない。エレメンタル・フォースの実権はオレではなく、光が握っている。オレはタダの”みこし”よ。
この組織を作ったということで”総帥”を名乗っているだけにすぎん。もっとも光をあそこまで出世させたのはこのオレだけどな。
他に何か質問は?」
「獅堂さんは世界中で隊士の募集に奔走してるといってましたが、自分ら含めて4人とはなんか話が会わないんですが・・」
「募集はしてるただそう簡単に集めるのとはわけが違う、一騎当千のつわものそしてずば抜けた能力の持ち主となるとそう簡単には
集まらんよ、代わりのものに募集もさせている。あいつは代表であって治安維持部門統括だが、流通も携わってるからな・・・・
ま、あいつは土方歳三と坂本龍馬を混ぜ合わせたようなもんだ。だから有能な側近は必要不可欠なわけよ。さしづめオレは勝安房守海舟と、
近藤勇そして坂本龍馬をまぜたようなもんだ。他に質問は?」
「なぜこの組織を作った目的を教えてください。龍崎先生。」
「先生ときたか・・・いいだろう教えてやろう。長くなるがそれでもかまわないか?。」
「はい、お願いします。」
「あれは、オレがまだ風水師だったころかな、光の家で下宿することになってしばらくして葛西信夫(しのぶ)という御仁に出会った。」
「葛西信夫?」
「そうだ、オレはその人に弟子入りして、幽霊退治の仕事をはじめた。まだ18だったよそして葛西先生はさらにオレにこうはなした。」
「最近は幽霊だけでなく、魔物までもが出てくるようになった。おそらくどこかに異次元へつながる”道”があるとオレは見ている。
異次元の魔物に対抗するにはこっちも異次元で力をつけるしかない。」
「と、いっていた。それから、葛西先生とオレは異次元への”道”を探す旅にでたのだ。それがあの東京タワー閃光事件の前日のこと
だった。だが、そのまま下宿先の獅堂家を飛び出すわけには行かなかったんで、書置きを残して旅立ったのだ。」
「どこへ行ったんですか?」
「チベットだ。葛西先生はそこに異次元への”道”があるといってそこの寺院で修行を始めた。修行はけっして楽ではなかった。その後
”道”をみつけ”次元の狭間”(※FF5にも登場)へ行き無数の魔物と戦って力をつけた。またそこで異世界への”道”を発見したのだ。」
「異世界への道?」
「そう、でもオレは自分の意思の能力を使わずに物理的なもので異世界を行き来できる方法はないものかと考えたのだ。」
「物理的なものっていったいなんですか?」
「そうだなあ、異次元航行船いわゆるタイムマシンみたいなものだ。」
「そんなのができるのですか?」
「だが、今の世界の科学技術ではそんなものを物理的に行き来できるのははっきり言って無理だ。でもなんとしてもいけるようにしたい
そこでまたオレは異世界を奔走した。そして見つけたのだ。」
「見つけてそれをどうしたのです?」
「本来ならもって帰るがそれでは自分の力で行ったことにはならないどうするかそれは学習だ。」
「学習?」
「そう、オレはその異次元航行船の作り方を学び、またその文化も学んだ。いわゆる留学だ、半年はいたな。」
「半年も、そんなに」
「ああ、古来日本の文化はほとんどが外国から学んだものばかりだ、時は女王卑弥呼の時代からすでに始まっている、中国からはじまり、
ポルトガル、エスパニア(スペイン)、オランダ、そして幕末にはアメリカやイギリスからの文化の取り込みだがこのために多くの日本人が、
犠牲になった。異国を追い払う攘夷と開国でな、このために坂本龍馬や新選組等もその中にいたのだ。やがて明治になり日本は西洋の
文化を取り込むようになり近代国家の先駈けとなろうとしたのだが、急な発展は不平士族までもがうまれてしまい、楽な道のりではなかった。
今はどうだ、かなりの近代化していると思うが、異世界にはまだ我々の知らない文明がある。それを学び力をつけれればますます国は発展
するとオレは考えたのだ。だが世間は誰も信じなかった。一時オレはウソツキのイカレタ男と呼ばれたこともあったが、葛西先生もそれに然り
でも、ごく一部ではあるが世間は異世界の存在を信じるようになったのだ。それがあの東京タワー閃光事件だ。」
「東京タワー閃光事件・・・」
「そう・・・そのころオレは既に異次元の世界にいたが、異世界へのゲートと悟った。いずれは光にその話を聞こうとしたがそんな暇はなかった。
異世界で修行と留学を終えたオレは、また現実世界においてもその敵と戦うことになるのだ。相手は泥棒・・」
「泥棒・・・!?それがなぜ異世界と関係があるのですか!?」
山波たちはあっけにとられていたそしてそれが龍崎勇の運命を大きく変える出来事になるのであった。

続く
管理人:PN.らくがきねこ

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