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第16話、龍崎勇との出会い(3)
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「その泥棒の名前は”怪盗シャドーX(エックス)”!!」
「怪盗シャドーX!?」
「そうだ。おれは葛西先生から独立して、風水の探偵家業をはじめた初仕事の相手がそいつだった。」
「警察に任せればいいのに。」
「そうもいかない・・・あまりのすばやさにその姿を見たものはいない盗んだ後には貼り紙が張られていて、
”怪盗シャドーX参上”と書かれたものしか残っていないというのだ。その事件を担当してたのが糸魚川警部
だった。おそらく異世界の能力を使ったものとオレはにらんでいたがね。また出会いもあった。阪神大震災で
家は壊れ、東京へ越してきた女性がオレのマンションの隣に越してきたんだ。名前は獅堂夏姫、」
「獅堂夏姫?獅堂光さんのお姉さんですか?」
「にたようなもんだな。従姉妹で光の親父さんの弟の娘といっていた。表向きはな。」
「表向き?どういう意味ですか?」
「それはいずれ話そう。そのナツキと部屋が隣ということで休みはよくデートしたものだ。」
山波が突然たずねだした。
「龍崎先生もしやその人は先生の奥さんでは?。」
「よく知ってるな。さては光が教えたな、まあいい話を続けよう。やがて糸魚川警部から連絡があり、犯行予告が
きたのだ。それでオレはその盗む場所に隠れて見張っていたのだ。なぜ犯人の姿が見えないかその謎を解くために
ね。また犯人による停電にそなえ、暗視ゴーグルも備えていた。しかし停電は起きず、犯行予告時間通りにものが
盗まれていたのだ。しかもオレの目の前でだ。」
「突然ものが消えたのですか。」
「そうだ、だがオレはもしや非常識的な方法でやったんじゃないかとにらんだのだ。」
「非常識な方法!?なんですかそれは?」
「時間を止めるということだ。そうすれば犯人は時をがとまってる間自由に動けるわけだ。」
「そんなことできんのかよ、バカバカしい。」
「普通はそう思うのが常識だ。だから非常識な方法といったのだオレは」
「ありえねえよ!!そんなこと!!」
「本田、ちゃんと先生の話を聞けよ!!」
「・・・・そして、オレは次の犯行予告の時に、会えてオレはその場所に時を止めて張り込みをした。」
「時を止める!?そんなことができるのですか!?先生!!」
「ああ、異次元世界での修行の賜物ってわけだ。そしてオレの読みは的中した。シャドーXが現れたのだ。姿は真っ赤な長い髪に
エルフのようにとんがった耳、そして動きやすい黒いボディースーツをしてた。」
「戦ったんですか?」
「もちろんだ。だがシャドーXは強く返り討ちにあってしまったよ。”呪縛の冷気”という魔法にやられてね・・・で気づいたら、オレは
シャドーXのアジトにいた。どこかの下水道のなかにこしらえたんだろう・・・でもよくできていてね、シャワールームまで作られていたよ。」
「なんで下水道の中ってわかったんですか?」
「天井にマンホールのふたがあったんだ。でもたいしたものだ。そのときシャワールームから短めの黒いバスローブをした女性がでてきた
のだ。よくみたら、あの赤い髪をした怪盗シャドーXだったのだ。不思議なことに捕らわれの身でありながらオレは縛られた形跡もなかった
そして何か冷たいものを飲むかといわれてね、飲むと答えたらリンゴジュースを出してくれたよ。」
「リンゴジュースですか・・・普通はお酒ですよね。」
「ああ・・どうやらシャドーXはまだ未成年だということがわかったのだ。」
龍崎はシャドーXに自分と同じ能力があるということで仲間にならないかという誘いをうけたことをはなした。
「当然断ったさ。そしてオレはスキをみてそこを逃げだし、再度シャドーXにリターンマッチをうけたのだ。今度は風水師として。
シャドーXが現れ俺はシャドーXの魔法を封じることにした。魔法を封じられたシャドーXはもはやオレの敵ではなかった。そしてついに生け捕る
ことに成功したのだが、その正体にオレは驚いた。なんと、隣の部屋にいたナツキだったのだ。そしてナツキはその場で泣き出してしまうがやがて警察
も来て逮捕されてしまったのだ。後でわかったのだが、盗んだ品々はすべて金にして、その金で阪神大震災の義捐金に割り当てていたというのだ。」
「けっして自分の欲得にしてたわけじゃなかったんですね。」
「ああ・・・だがオレはなんとしてもナツキを助けたいと思った。それで葛西先生に相談しにいったのだ。そしたらFF財団(※フリーダム・ファクトリー財団の略)
へ連れ出され、その総帥に会うことになったんだ。その総帥はオレと同じように異世界の文化を取り入れるだけでなく、貿易もしていてのし上がった
人であった。その総帥はなんと女性で村上成美と名乗っていた。ナツキを助ける条件はFF財団へ入るということだった。そしてオレはその条件を飲んだのだ。
それがナツキを救う方法でもあり、オレの異世界の研究に利用できるとにらんだからだ。だがオレはすぐに中東へ飛ばされた。自分の力でナツキを救えと。」
「なんですか!!それは!!それをうけいれたのですか!?先生は!!」
「ああ、かえって自由に行動できるそれでおれは中東へ行きそこでオレは叔父にあったのだ。」
「叔父とは龍崎先生の母親だったお兄さんのことですね。」
「そこまで、光はしゃべったのか!!・・・いいだろう・・そういうことだ。そこでオレは傭兵部隊の隊長を任せられ、テロリストと戦ったりしていた時には砂漠の
戦場やジャングルにも・・・つまりその報酬でナツキを救うしかなかったのだ。」
「FF財団がだせばいいのにそんくらい・・」
「そうだな・・・でもFF財団はそれをしてくれなかった個人的な理由で金はだせんということだ。だが帰ってそれでよかったのだ。自分の腕をますます磨くことが
できたからね。そして1年の契約が満了して、オレは日本へ帰ることになった。」
続く
管理人:PN.らくがきねこ
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