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第19話、龍崎勇との出会い(6)

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「それは・・偶然、アメリカの船に助けられたってわけだ。弾は心臓にあと1センチというとこで止まってたんだ。
それで命を取り留めることができたんだ。そして船はカリフォルニアのロサンゼルスへ行きそこで治療を受けた。
だが、傷は回復したものの、記憶がなくてね・・そのまま入院を続けていた。そこへある女性がオレを看病してくれて、
記憶が戻らないまま、ロスで出没した魔物(※ゲーム、パラサイト・イヴ2より)を退治する日々が続いた。」
「その間、エレメンタル・フォースはどうなったんです。」
「その時から既に光るが実権を握りエレメンタル・フォースを運営していたよ。でも魔物と戦っているうちにオレは
記憶を取り戻し、ロスでの魔物退治が終わったあと、日本へ帰ることにした。そして空港のロビーにはすっかり
美しく成長した光のすがたがあったんだ。だが・・・」
「どうなったんですか?」
「思いっきりこぶしで光はオレをぶん殴ったんだ。」
「やるーっ!!」
「そしてこういわれた。」
回想、成田空港にて・・・
光に殴られた龍崎はその場に倒れこんでいる。口からは血が出ていた。
「今までどこへ言ってたんですか!!。人に散々迷惑をかけさせて!!どれほど心配かけたかわかっているんですか!?」
「・・・すまない・・・」
「私はてっきり死んだと思っていたんですよ。なぜ速く戻ってこなかったんですか!!ナツキさんが・・・・ナツキおねえちゃんが・・・ううう。」
光はその場で泣き崩れてしまった。
そして龍崎は光の両肩をつかんで答えた。
「夏姫の身にいったい何があったんだ!?光っ!!。」
舞台は再び龍崎邸
「オレは光のF40に飛び乗って夏姫が入院している病院へ急いだ。夏姫はオレが死んだと思い込み自殺を図ったと光はいったしかしそのまま
ずっと意識が戻らない日が続いているというのだ。そして病院へ駆け込んだとき夏姫は集中治療室に入れられてずーと昏睡状態が続いている
ということだった。病室には村上さんもいた。医者が言うには外傷はすっかり回復しているというだが夏姫本人が意識が戻るのを拒絶している
としか考えられないというのだ。オレは夏姫のを取って叫んだ。オレは戻ってきたぞ!!とな・・・。それで奇跡は起きた。今までずーっと昏睡
状態が続いていた夏姫が意識をとりもどしたのだ。」
「よかったじゃないですか・・。」
「そしてそれを一番喜んだのは光だった。夏姫が起き上がると光は夏姫に抱きついて大声で泣き出したんだ。姿は大人になっていてもこのときは
子供に帰った感じだった。それから夏姫はみるみる回復し、オレの看病の甲斐もあってかついに退院することになったんだ。そのとき出口にいたのが
ふみこさんだった。」
回想、病院の出口
「龍崎勇さんですね。お初にお目にかかります。私は尾瀬戸文子と申します。」
「ふみこ!!」
「ナツキ!!退院おめでとう!!これ退院祝い。」
「知り合いなんですか?」
「ふみこは中学のころからの親友よそしてコスプレ仲間でもあるのよ。」
「はあ・・・。」
「さて龍崎さん私はあなたの祖父龍崎薫様からの手紙を預かっております。どうぞ。」
龍崎はふみこさんから手紙を受け取りその手紙を読んだ。
「いさむ・・・この手紙を読んでいるということは無事に戻ってきたんだな・・・いまお前は家がないのだろ・・・わしの家をお前に”貸して”やる
あげるのではないぞ貸すだけだぞ、なにわしは香港で余生を送るつもりじゃ家賃はいらん。大切に使ってくれ、家のことはわしの弟子の娘
ふみこさんが管理してくれてる、身の回りの世話もふみこさんにまかせておけばよい。聞けばおまえのヨメさんはふみこさんとは中学の頃
からの親友だそうじゃねえか、これも何かの縁じゃな。しっかりやれよ。龍崎薫より。」
龍崎邸・・
「こうしてオレは今このおじいちゃんの屋敷に住ませてもらっているわけだ。わかったかな。オレの話はこれで終わりだ。」
「龍崎先生ぜひ、ともに異世界の治安を守りましょう。」
「こちらからもよろしく頼む、山波そして本田。」
「オレはマナーがなってない失礼な奴だと思っていたが、あんたの話を聞いてたら面白そうだからよオレもつきあわせてもらうよ。」
「本田!!先生に向かってあんたはないだろ!!」
「いいんだよ、オレはきにしてない・・・それからお前ら、その頭はずいぶん短いな・・ウチは長髪も自由だからよ。髪伸ばせや。光も腰まで
髪を伸ばしてるし、オレは人は外見より中身だとおもってる、それよりお前らの住むとこ探してやらんといかんな。まそれはこっちで手配
するから、決まるまでここに住んでいいよ。」
「なにからなにまですいません、本田おまえも頭さげろ!!。」
「部屋や間取りに関してはふみこさんに聞くといい。もうすぐナツキも戻ってくるし、今日はゆっくりやすめ、ふみこさんの手料理はうまいぞ。」
そして本田が龍崎に詰め寄った。
「龍崎先生、オレを弟子にしてください・・・。」
「弟子か・・・ああいいよ。山波もオレの弟子になるかい。」
「先生がそうおっしゃるなら・・・」
「きまった、おまえらはオレの2番目と3番目の弟子だな。一番弟子は当然光だ。」
「ただいま。」
「ナツキがもどってきたぞ、オレのカミさんだ。」
「ユウちゃん、お客さん?」
「そうだ、今度エレメンタル・フォースに入隊した山波くんと本田くんだ。」
「お初にお目にかかります。山波裕人と申します。かつては小松で航空自衛隊にいました。こちらは同僚の本田拓斗です。」
「龍崎夏姫です。(※結婚しても獅堂の姓だったが、退院後龍崎の姓を名乗ることになった。)」
そして夜になり、夕食が用意された。
「(ごはんにみそしる、焼き魚につけものそして納豆・・・総帥の家だからもっと豪勢かと思ったのに・・)」
本田そう頭の中でおもっていたが、いざ食べてみると、
「うまい!!なんでこんなにうまいんだ。」
「だからいったろ、ふみこさんの手料理はうまいって。」
「でも、以外ですね。龍崎先生が我々といっしょに食事するなんて。」
「オレは総帥を名乗ってるとはいえ、えらそうにするつもりは毛頭ないし、自分だけがいい食事をするつもりもない。エレメンタル・フォースに
いてもそうだ、食事の時のほかの一般隊士と同じものを食べてる。また贅沢は好かんのだ。」
「それがユウちゃんのいいところなのよ。みんなユウちゃんの人柄にほれて、仲間になりたい人がいまでも大勢いるのよ。」
「本田君もオレの話を聞いてすっかり感化されちまってよ。」
「オレ、龍崎先生に一生ついていきますよ。」
「たのむぞ、本田拓斗。」
こうして、龍崎と本田はシェイク・ハンド(※握手のこと)をかわしたのだった。
龍崎邸の楽しい夜は更けていく。

続く
管理人:PN.らくがきねこ

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