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第31話、エレメンタル・フォース代表獅堂光(3)

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場面はオートザム、かつてデボネアとの戦いの時は一度は滅びかけたが、すこしづづではあるが着実に復興
しつつあった。オートザムの一般市民はセフィーロに第2オートザムをつくり住んでいる。旧オートザムは今では
政府機関や軍事施設だけが機能している。エレメンタル・フォースもここに支部と基地を設け、オートザムの文明
を学びとっていた。
そしてオートザム空軍基地の司令官室にはジェオとザズそして総長の山波の姿があった。
「久しぶりだなヒカル。ホント美しく成長したな。背もかなり伸びているし今いくつだ。」
「・・・二十歳よ、これは私からのプレゼント、ジェオはこれ、私が焼いたクッキーよ。そしてザズはこれ、フランスのブドウ酒とブランデー」
「おお、これはありがたいでもよく覚えていたな俺達の好きなものを。」
「忘れるわけないじゃない。ともにデボネアと戦った仲なんだし。」
「獅堂さんはホントにオートザムに知り合いがいるんですね。」
「あのヒカルが今じゃエレメンタル・フォースの代表とはねえ、えらくなったもんだな。」
「山波君私ね14のころNSXというオートザムの戦艦にのったこともあるのよ。といっても当時はオートザムとは敵同士でね。私は
捕らえられ、その戦艦の独房にぶちこまれた。」
「独房はないだろ独房は確かに軟禁状態にはしてたけどちゃんとミシディア条約(※ガンダムさんで言う南極条約実際のジュネーブ
条約みたいなもの)にのっとて待遇してたんだぜ。」
「冗談よジェオ。・・・・そういえばまたあそこへ行きたいんだけど・・・山波君花束はあるわね。」
「もってきたよ。これだろ。」
4人はオートザム霊園へ足を運んだ。そして光は山波から花束を受け取り、墓前に供えた。墓石にはこう刻まれている。
「(オートザムの英雄、イーグル・ビジョンここに眠る。)」
「(今日はイーグルの6回目の命日・・海ちゃんと風ちゃんと仲良くね・・・・)」
光はその場で泣き崩れてしまう。
「ヒカルの奴また泣き出した。」
「いつもああなんですか?」
「ああ、あのことが忘れられないんだよいまでも・・」
そのとき一人の中年男性があるいてきた。それをみたジェオとザズは敬礼をしていた。
「よいよい、わしはもう大統領ではない。今はただの中年のおっさんじゃ。」
「この人は」
「イーグルの親父さんだよ。ビジョン元オートザム大統領だ。」
「このかたが、私はエレメンタル・フォース総長のユート・ヤマナミ少佐であります。」
「君か、エレメンタル・フォースで活躍している若き総長とは。」
「はいそうであります。」
「あなたが獅堂光さんですね。息子とともに戦った魔法騎士とは。」
「そうです。私が私がもっと強かったら、イーグルは・・・」
「そんなことはない!!、息子はすでに余命いくばくもなかった。君が強かろうと弱かろうといずれ息子は死んでおった。息子は戦場で死ねて
さぞ本望だっただろう・・。」
「ユート・・・ここは気を利かせようぜ。」
3人はその場をはなれ、光とビジョン元大統領だけが残った。
「あの・・・泣いてもいいですか?」
「かまわない・・・思い切り泣きなさい。」
「・・・いったい私は何をしている・・・海ちゃんも風ちゃんも死に・・・私は何をしている・・・なにができる・・・私は何の力もないアホだ。・・・・」
光はビジョン元大統領の腕の中で大声をだして泣いた。
「ここまで聞こえてくるぜ」
「しかし見事ななきっぷりだね、大人になってなかなかあそこまで馬鹿泣きはできねーぜ。」
「ほうじゃのう・・・。」
「しかしあそこまで泣き虫だったとはヒカルが・・・・」
「あのひとは喜怒哀楽がはっきりしているんですよ。この間も一緒にフランダースの犬というビデオを一緒にみてたら、最後の場面で泣いてま
したからね・・・」
ふたたび東京オフィスに場面がかわる、手紙を書き続けている光は両目から涙が流れ続けていた。しかしペンは動いている。
光の実家・・・龍崎の姉、勇美もその手紙を読んでいてもらい泣きしていた。
「オートザムは訪問すると、さまざまな人種がいる他民族国家だった。名前もいろいろで、日本人みたいな名前の人もいた。治安維持部門
陸戦部隊統括のユーノス・マツダももとはオートザムの人間である。そしてイーグルの後任にはナカジマ(※元F1ドライバー中嶋悟にそっくり)
大佐がNSXの艦長に就任していた。そのナカジマ大佐のおかげで、帝国軍は撤退し、再び異世界に平穏が戻りました。航空部隊の山波君の
活躍もありましたが・・・いつ帝国軍がまた攻めてくるとも限りません・・・そのためいまエレメンタルフォース治安維持部門は日夜訓練に励んで
います。そしてこんな事件もありました。・・・」
フランス・シャルルドゴール空港出発ロビー・・・光(ゼノサーガカラーのスーツ着用)はフランスで空輸ルートの交渉を終えて日本へ帰る途中だった。
そしてロビーで一人の女性と接触してしまった。
「(赤くて長い髪・・・)」
「excusez-moi(※ごめんなさい急いでいたので)・・」
「Merci clea Suffit(※いえ、気にしないでください)」
「Au revoih(※さようなら)」
光はそういうとその場を去っていった。
そして飛行機に光は乗り自分の指定席へ向かったすると、隣にはさっきぶつかった女性が座っていた。


「おや、あなたは先ほどの・・・」
「あなたもこの飛行機だったんですね。」
「どちらまで行かれるのですか?」
「・・・日本へ帰るところです。私は柴門恵理といいます。フランスで留学をしていました。」
柴門恵理、この女性は実はオートザム政府サイモン大統領の娘で本当の名はエリー・サイモン、オートザム海軍パイロット候補生である。
いまは日本人になりすまして、この現実世界に来ていたのだ。後にエレメンタル・フォースに入隊することになる。
そして前方から声が聞こえてきた。
「・・・かる・・光!!獅堂光、オレを覚えているか?高校とき一緒だった土方(※モデルは大河新選組!の土方歳三を演じた山本耕史)だよ。」
「(ヒカル?、この女があのデボネアを倒した魔法騎士の獅堂光この人が・・。)」
「トシッ!?、土方利幸じゃないか!!」
「この便のパイロットはこのオレだ。乗員名簿をみてびっくりしたぞ。」
「こっちこそ、びっくりしたわよ。まさかおまえがパイロットになっているとは知らなかった。」
「元気そうでなによりだな。」
「なにあんたも元気そうだな。」
「パリ見物の帰りかい?」
「いいえ仕事よ。」
「仕事・・・フランスでか?・・・」
「・・・・・。」
エリーは黙って光達の会話を聞いていた。
「見かけほど暇じゃないよ。」
「そのほうがいい、人間暇だとろくなことがないからな。」
「土方キャプテン、副長がコクピットで呼んでいます。」
「おう、今すぐ行く。じゃこいつを空に押し上げたら、スッチー(※スチュワーデスのこと)に呼びにやらせるから、前部のラウンジに来てくれ、積もる
話もあるし。」
光とエリーを乗せた飛行機はシャルル・ドゴール空港を飛び立った。

続く
管理人:PN.らくがきねこ

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