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第37話、ロータス・ナカジマ

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山波と光はオートザム空軍基地でパイロットや隊士の育成をしていた。F14の後部座席に光が座っている。


山波のF14は第2オートザムの上空を飛んでいた。
「現在第2オートザム上空・・・今のところ異常はない。」
「セフィーロの人たちの意思の力はホントに感心する。機械文明の進んだオートザムと何のトラブルもなくこうして
共存しているのだから・・・。」
「ここはセフィーロの圏内なのか光。」
「そうよ、前にも説明したけど旧オートザムはいまでは政府機関と軍事施設があるだけ。そのなかに私達の基地
もあるけどね・・・」
「旧オートザム・・オレはあまり好きになれない・・・草木一本もないそれどころか大地までもが機械化している・・」
「改めて考えると、オートザムがセフィーロを侵略しようとした理由もわからないでもないわね。」
「なぜ第2オートザムに基地を作らないのだろうか・・・」
「第2オートザムはセフィーロの領内よ。基地なぞ設置したら、オートザムの人はともかく、セフィーロの人々の不安
をあおることになってしまう。そんなことしたら、デボネアの二の舞になりかねない。」
「そのためにナカジマ大佐(オートザム軍最高司令官)はディアマンテ帝国のデボネア帝星に前線基地を設け先手
をうとうと様子を見ているんだな。」
「私はあの人は好きにはなれないが、セフィーロのことを考えてくれているのね。イーグルのころがまだよかったかも。」
「ナカジマ大佐ってたしかイーグル・ビジョンの後任でしたね。」
「そうよ、私も始めてあったときはてっきり日本人かと思ったしね。」
「オートザムは他民族国家ですからね。」
ここで回想シーンにはいる、時間をさかのぼり、時は西暦1999年・・・光は川崎と鈴木の両名を従えて、旧オートザムへ
きている。
「ここがかつてのオートザム・・・。」
「こんなとこで本当に異世界の文化を学べるのですか?獅堂大尉(※1999年当時はまだ階級は大尉だった。)」
「・・・・・・。」
旧オートザムの空港に到着した。そこには銃を持った兵士達が待ち構えている。
「旧オートザムへようこそ。私はオートザム軍最高司令官のロータス・ナカジマと申します。」
「エレメンタル・フォース代表獅堂光です。こちらは私の側近、川崎と鈴木です。」
「あなたですか、伝説の魔法騎士とは・・・あなたの武勇伝はジェオやザズから聞いております。ジェオやザズ、
そして、イーグルはアナポリス(※士官学校のこと)の生徒だったころ私は彼らの先生をしておりました。いまは
イーグルの後任でNSXの艦長も兼任していますがね。」
「NSX・・・。」
「そういえば獅堂さんは我がオートザムの旗艦NSXに乗艦したことがあるようで・・。」
「昔の話です。」
「我がオートザムはセフィーロの人たちには感謝しています。セフィーロの領内に新たに我々の領土を提供してくれたのですから。
何でも獅堂さんが進言したそうで・・。」
「私はただ・・・異世界の人々が幸せにそして争いもなく暮らせればいいと願ってましたので。」
「この旧オートザムもいまでは政府機関と軍事施設として使っていますがね。本来ならここを放棄してもよかったのですが、
セフィーロの領内に基地なぞ設けたら、セフィーロの人たちに不安をあおってしまいますからね。ここじゃなんですから官舎へ
行きましょう。」
光たちは官舎へ移動した。
「そういえば今回はオートザムの文化を学びたいと聞いておりますが・・。」
「はい、我がエレメンタル・フォースはまだ設立したばかりです。異世界の文化を取り入れ、自分達のものにしたいと思っています。
現に我々の本国も海外から文化を取り入れ、豊かな国に成長しています。」
「なるほど、しかしコレは私の一存では決めかねる。どうだろうか、私が親書を書く故、大統領にあってみては。」
「大統領?」
「名前はビジョン大統領、イーグルの実の父親でもあった。たぶん君ならあってくれるだろう。」
「イーグルの父親・・・・。」
場面はF14のコックピットに戻る。
「そのナカジマ大佐のおかげで私は大統領におめどうりを許され、私の願いを聞き入れてくれたのよ。そしてたくさんの隊士を
オートザムへ留学させ、今日に至っているわけよ。」
「それで、エレメンタル・フォースはオートザム製の装備が多いのか・・。このF14もかなり改造されてるしね。装甲もジュラルミンから
硬化テクタイト、エンジンも強化され今じゃハイパースペースはおろか、宇宙空間まで航行できるようになっている。ビーム砲もオプション
で装備できるときたもんだ。いくらなんでんも非常識すぎる・・・」
「こんなのまだいいほうよ。松本零士の作品じゃSLが宇宙空間を走ったりまたヤマトまでもが・・・。」
「それはマンガだろ!!(これもそうだけど・・・)」
「そろそろ基地へ戻ろう。総長と代表が不在はまずいしね。」
「ああ、総帥はいまだスピラから戻ってこないしな。」
山波と光を乗せたF14は基地へ帰還した。二人はフライトスーツから戦闘装束に着替えた。
司令官室・・ここでは山波と光が常駐している。オペレータの豊田もここにいる。
「オートザムからな何か動きはあったか?明里」
「今のところ何もありませんね。」
「なにもないってことはいいことよ。」
「そうですね。」
そのとき内線電話がなった。ピックしたのは明里だ。
「はい司令官室です。・・・オートザム軍のジェオ・メトロさんとザズ・トルクさんがお見えになってますがいかがします?。」
「ここへとおして。」
「わかりました。」
それからしばらくして、ジェオとザズが血相を変えて入ってきた。
「ユート!!、ヒカル!!おまえらいったい何をやったんだ!!サイモン大統領がおまえらに会いたいといってきている。それとタクトもだ。」
「なんだと・・・私と山波君なら話はわかるけど、なぜタクトまでもが!?」
「そんなの俺が知るか!!、とにかく3人は大統領官邸に出頭しろといってきている。」
光は直ぐに受話器を取った
「本田拓斗を司令官室に出頭させて、それと車を手配して。」
そえから本田も司令官しつへ入ってきた。
「よう、おっさん元気だったかい。」
「相変わらずだなタクトは。」
「なんだよ光、いきなり俺を呼び出して、これから俺のドラネコ(※F14のこと)をオーバーホール(※分解整備)しようとしてたのに・・。」
「ごめんねタクト。サイモン大統領が私達に出頭しろといってきてるのよ早く背広に着替えてちょうだい。」
「おれもかよ・・ユートとヒカルだけでいいんじゃないのか!?。」
「タクト、おまえもよばれてんだよ、!!ま、ハラくくるんだな。よくて切腹、最悪なら銃殺かもナ・・・」
「おどかすなよ、ユート!!」
「俺たちもお供しようかヒカル。」
「そうしてくれると助かる。」
山波たちを乗せた車は大統領官邸へと向かった。サイモン大統領とはいったい何者なのだろうか・・・。

続く
管理人:PN.らくがきねこ

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