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第42話、クレフ編(3)獅堂武誕生そして・・・
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「それから私はマンジロウにかくまわれて、彼の取り計らいで幕府の海軍塾の先生をすることになった。
だがさすがに異人とかいう格好は目立つので、日本人になりすまし、行動をすることにしたのだ。」
それから月日が流れ、クレフとシドーは万次郎とともに幕府の軍艦操練所内の訓練船観光丸で生徒たちに
航海術を教えていた。そのとき、小柄な男が一人の男を連れて観光丸にやってきたのである。そのものたちの
名前は勝海舟と坂本龍馬であった。
「光、この坂本龍馬の出会いがお前の祖先のルーツでもあるんだ。」
「坂本龍馬が!?」
観光丸甲板上
「おお、龍馬じゃないか、久しぶりじゃなここで会えるとはたまげたぜよ。」
「わしゃあ、勝先生の弟子にしてもろうたがじゃ。」
「そういえばおまえさんらは同じ土佐の人間じゃったな。」
「ここじゃなんだ中へ入ろうぜよ。勝先生、龍馬。」
そして船内
「粗茶ですがどうぞ。」
「おお、流暢にしゃべるにゃーこん異人さんは。」
「わしが拾うたがじゃ、ハリスとヒュースケンの側近じゃたクレフとシドー言うがじゃ。」
「ほじゃけど、和服もなかなか似合ちょるぜよ。」
「異人のままじゃとヒュースケンの二の舞になるがじゃ、ほじゃからわしが日本人に化けさせちょる。」
「しかし髪の色なんとかせなならんにゃー。」
「こ・・・こればかりは・・・」
「黒く染めやおんしら・・それと名前もそれらしくせんといかんぜよ。」
「我々に日本人になれと!?。」
「そうじゃ、おんしら日本人になれや。わしがかっこいい名前付けちゃるきに。」
「坂本さんがですか?」
「紙と筆はあるがか?。」
「これつかえ龍馬。」
「すまんのう・・おんしはシドーいうたのう。」
「はい。」
「獅子のようにたくましい武士ということで。おんしのシドーを流用し名前は”獅堂武(たける)”ってのはどうじゃ。」
龍馬は紙に書いたその文字を見せた。
「獅堂武・・・なんていい響きだ。気に入りましたよ。坂本さん。」
「次はおまんじゃな。クレフ・・・おまんはどうみても侍には見えないどっちかいうと学者の雰囲気があるがじゃ。そいで
名前は呉府門左衛門(もんざえもん)でええじゃろ。」
「も・・もんざえもんだと・・なんでシドーがタケルで私がモンザエモンなのだ!!坂本君。」
「不服かい?。」
「いや・・これはこれで気に入っている。」
「くれふ・もんざえもん?あ゛ばばばばばば!!。」
光は腹を抱えて大笑いした。
「そんなにおかしいか!!ヒカル!!。」
クレフは顔を真っ赤にしていた。
「でも私の祖先の名付けした人が坂本龍馬というのが一番驚いたよ。」
「・・・・それから私は坂本龍馬とも知り合い、幕府の海軍塾の医者としてそしてシドーは語学の先生を万次郎とともに
携わり、それはもうまく行ってた。しかしある事件が京の街で起こった。」
「ある事件?」
「もしや池田屋事件では。」
「それもあるだが事件はそれだけでなかった。」
神戸海軍塾・・。塾生たちが坂本龍馬や勝海舟の前の押しかけてきた。
「いかせてください!!京へ志士達をそして北添や亀弥太(※2人は土佐の脱藩藩士で池田屋事件で新選組の手にかかる)の仇を・・。」
クレフがとめる。
「それはならん!!ここは幕府の海軍塾だ。ここが取り潰されてもよいのか!!。」
とめていたのはクレフだけでなかった。坂本龍馬も今に暴走寸前の塾生を必死に押しとどめている。この海軍塾の大半は長州や土佐等の
勤皇の志士が大半を占めていたのだ。そして池田屋事件のあと直ぐに禁門の変が始まってしまう。その禁門の変で久坂玄随をはじめとする
多くの長州藩士が散っていく、桂小五郎(※後の木戸孝允)は逃げ去ったようだ。そして京の街も大半が焼け出されてしまう。
「この禁門の変が決定的となってついに幕府の怒りを買ってしまい、神戸海軍塾は取り潰しとなり、勝海舟は江戸で蟄居(※謹慎のこと)そして私
とシドーは御役御免となってしまうのだ。」
「そのあとどうしたのですか?」
「坂本龍馬と行動をともにし薩摩(※鹿児島)へいった。」
「薩摩?あの西郷隆盛のいた。」
「そうだまだあのころは西郷吉之助だったがな。」
クレフの話はまだ続く。
続く
管理人:PN.らくがきねこ
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