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第45話、クレフ編(6)ダーク・ロード誕生(前)

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「導師クレフ、ひとつたずねてもよろしいでしょうか?。」
「なんだね?山波君。」
「エンツォは確かにいまではディアマンテ帝国の皇帝ですが、エンツォの意見も、もっともだと思うんですよね。」
「セフィーロを滅ぼそうとしてもか!?。」
「滅ぼす!?、自分だったら、改革のために国をつぶすようなことはしませんよ。」
「だが奴はそれを実行しようとしたのだ。しばらくしてエンツォから招待状が来たのだ。西暦で言うと1990年ごろ
だったかな。その招待を私は受けて、エンツォの国へいくことにした。」
回想、セフィーロにてマコトとクレフそしてザガートもそばにいる。
「クレフ様これは、エンツォ様からの手紙では・・。」
「ああ、エンツォが辺境の惑星に新しい国を作ったそうだ。自分の名前の一部をとってディアマンテ帝国としたそうだ。
それでぜひこの新しい国に招待したいと書いてある。」
「ディアマンテ帝国!?確かにエンツォ様のフルネームはエンツォ・エ・ディノ・ディアマンテといいますが・・。」
ザガートは首をかしげた。
「しかし導師クレフ一人では心配です。私もお供させてください。」
「私以外にも何人か招待したいとあるので、来てくれると助かる。」
「わしも行く。」
「マコトも行ってくれるのか。」
「・・・ああ。どんな国か興味があるのでな。」
アルシオーネも現れた。このころはまだクレフの弟子だったのである。
「私も同行してもよろしいでしょうか?。」
「お前も来てくれるのか。」
「はい・・・。」
クレフは精獣を召喚しそれにまたがってディアマンテ帝国へ向かうお供には神官ザガートとアルシオーネそしてマコトがいた。
ディアマンテ帝国本都・・赤い袈裟掛けを着たロイヤルガードたちが赤い絨毯の両恥に端にたっている。その間をクレフたちは
歩き出した。そして玉座には濃い目の茶色い袈裟懸けを着た男がいた。エンツォである。
「ディアマンテ帝国へようこそ、導師クレフそこにいるのはマコトだな。あとは・・・。」
「神官ザガートにございます。」
「魔導師アルシオーネです。」
「ザガート・・・アルシオーネ?、あっそ・・どうでもいいや・・」
「・・・・!!。」
ザガートとアルシオーネははエンツォの態度に少しムッとしたようだ。
「とにかく4名を第一級の客人としてもてなそう。インスパイア中将はいるか?」
一人の軍服を着た男がやってきた。
「およびでございますか陛下。」
「この者らに、我が国を案内してやってくれ。」
「かしこまりました。・・・・お初にお目にかかります。導師クレフ様、手前は帝国軍最高司令官ダラーラ・インスパイア
と申します。かつてはオートザム軍の総司令をしていました。」
「オートザムだと!?。」
「何か?」
「いや私の弟がオートザムへいったので・・・・。」
「そうだったのですか、ではこちらへ。」
クレフたちを乗せたリムジンは国の中を進んだ。中心地は都会だったがしばらく進むと緑広がる大地になった。
「このへんはまだ未開の地でしてね。どうです緑ある豊かなところでしょ。」
「ああ、よくこんな場所を見つけたものだエンツォは。しかし中心地は機械のようなものがあったが・・・都会といい・・。」
「オートザムの文化を取り入れたのですよ。陛下は常に新しいものを取り入れてるのが好きな方なのですよ。それに私の母国
は草木なぞ一本もありませんでした。ここは都会と自然まさに理想郷です・・。」
「・・・・・。」
クレフは何もいわなかった。
「いいとこではないか・・・。」
マコトはそういった。そしてコレが後に悲劇の始まりになろうとは予想もしていなかったのだ。やがてリムジンは城へ
戻り、夕食パーティーとなった。ザガートやクレフたちはタキシードをまとい会場へと移動した。しかしそこにマコトの
姿はなかった。アルシオーネは素敵なパーティドレスを着用していた。
「マコト様の姿が見えませんね・・・。」
「そういえばそうだな・・・。」
>一方マコトはエンツォに呼ばれていたのである。
「どうだろうかマコト・シドーよ改めて私に仕えてみる気はないか。」
「・・・・・。」
「考えてもみろ。セフィーロはいずれ崩壊する、それは間違いないのだ。しかし、ここは違う柱なぞ必要としない。
わたしはこの短期間でここまで国を発展させたのだ。いまや軍事能力はオートザムをもしのいでいる。おまえなら
側近として仕えるにふさわしい。」
「・・・・。」
「まだ迷っているのかシドーよその迷いが6才の娘に敗れた原因ではないのかね?。」
「ヒカルのことは言うな!!。」
「ヒカルというのかお前の娘は・・・。」
「そうだ。今はもう10歳ぐらいになっていると思うのだが・・・、」
「そうか・・・お前は確か強くなりたいのが目的で異世界に来たのだったな。私に仕えればさらに強い力を与えてやる。」
「さらに強い力・・・。」
「そうだ。それには闇の力を得るのだ。自分の娘に負けたのが悔しいのであろう。憎め、そして怒れ!!己の暗黒面を受け入
れるのだマコト・シドーよ。」
エンツォはなにやら妖しい力を使いだした。
「憎い・・・己の無力さが憎い・・・。自分が強くなるためなら、バテレンの言う悪魔にこの身をささげてもいい・・・・。」
「そうだ。それでいいのだ。これからは私に仕えよ。」
こうしてマコトはエンツォの術中にはまってしまうのだった。
「おまえはこれから闇の君主ダーク・ロードと名乗れ。」
「ダーク・ロード・・・。わかりましたエンツォ様。」
「それではまず手始めにセフィーロを攻略し、そして滅ぼせ!!。」
「つぶすのですか?。」
「そうだ、どうせほっておいてもセフィーロは崩壊する、ならば我々がこの手で引導を渡したほうがよいであろう。違うか?」
「し・・・しかし・・・あそこは軍隊はおろか戦えるものは殆どいません。それに民達はどうするのです?。」
「彼らには、私の異世界征服のためのいけにえとなってもらおうかな。」
「クレフ様を裏切るおつもりですか?」
「私がこの国の皇帝になった以上、もう奴に仕える義理なぞとうに捨てているわ。」
「・・・・。」
「おまえにいいものをやろう・・。」
エンツォはマコトを連れ、ハンガー(格納庫)へ移動した。
「こ・・・・これは!?。」
「私が生み出した魔神だ、本来は今は亡きディーノ様の言う異世界の魔法騎士のために提供するつもりだったがな・・・レイアース
のプロトタイプだこれは、名はプロト・レガリアだ。」
「プロト・レガリア・・・しかしこのようなものはどのようにして操ればよろしいのでしょうか?わしはこのようなメカにはうとくて・・・。」
「メカとは違う、これは巨大なよろいといったほうがよい、中にはいって、普通に行動すればいいのだ。たとえば中で右手を上げれば
この魔神も同じ動きをする。」
「つまりこの魔神とやらシンクロするということですか?。」
「そうだ。だから、こいつがダメージを受ければ、自分にも受けるこの魔神がウデを切断されれば、乗るものも同じように切断されるわけだ。」
「何も・・・そこまでしなくても・・・・。」
「私は魔神に関してはつねに完璧さを求めている。その結果がこの魔神とのシンクロなのだ。オートザムのギアをベースにしてもよかったのだが
それでは、私の求めるものには到達できない、魔神は己の身と一体化させることによって、その強さを発揮できるのだ、だから私はあえて、魔神
ダメージを乗るものにも味わせるようにした。そのほうが戦いの実感も湧くからな。あとお前にアーマトループス(※装甲兵、トループスは複数系
で単体はトルーパー)も与える。さあ行くのだ、ロード卿!!。」
「かしこまりました。エンツォ皇帝陛下。」
こうしてマコトはロード卿として、魔神に乗り、多数のアーマトループスを引き連れて、セフィーロへ向かった。
そんな出来事とは知らずクレフとザガートそしてアルシオーネはパーティーを楽しんでいた。
「導師クレフ。」
「なんだ、ザガート。」
「マコトの姿が見えませんが・・・。」
「そういえばそうだな・・・。」
そのときである。クレフにセフィーロから通信がきたのである。
「導師クレフ様!!急いでセフィーロへお戻りください!!。正体不明の敵がうわーっ!!。」
「おいっ!!何があったんだ!!クソッ!!、ザガート直ぐに戻るぞ。」
「しかしマコトはどうするのです。」
インスパイアがたずねてきた
「どうしたのですかクレフ殿。」
「セフィーロが何者かに襲われている。もしマコトがきたら先にセフィーロへ戻ってると伝えてほしい。」
「・・・・・わかりました。」
しかしクレフはセフィーロを襲ったものがマコトであるとはこの時点では知る由もなかった。そしてクレフとザガートとアルシオーネ
はセフィーロに戻ってきたときは街は火の海と化していた。人々は逃げ惑っている。そこには黒い巨大な人間らしきものが次々と街
を破壊していた。
「あれはいったいなんだ!?。」
「もしやギアでは?。」
「ばかなギアなわけがない。」
そのとき黒い巨人から声が聞こえてきた。
「おそかったな導師クレフそしてザガート、アルシオーネよコレはエンツォ様から授かった鎧、魔神プロトレガリアだ。セフィーロは
このダーク・ロードがつぶす!!。」
「ばかな、エンツォだと!?それにダーク・ロード!!。」
「導師クレフ!!。」
「プレセアか無事だったのか。」
「ここは危険です。こちらへ。」
「導師クレフ私も魔神で向かえ撃ちます。」
「まてザガート、あの3体は異世界のものにしか使えないように、ディーノ様が封印してしまったのだ。封印をとく
にはディーノ様か異世界のものだけそのディーノ様もこの世にはいない。となるとマコトしかいない。」
「大丈夫です。導師クレフ、実はこの私自身が作り出した魔神があるんですよ。」
「それは真か!!、ザガート!?。」
「はい。ここはお任せを」
ザガートはその場で魔神を召喚した。すると、まるで赤いマントをまとった黒騎士のような姿をしていた。それにザガートは乗り込み、
プロト・レガリアに戦いを挑んだ。
一方アルシオーネも精獣を呼び出し、帝国軍と一戦を交えはじまたのだった。
「(エンツォ様が何故このようなことにでたのか、解せぬ・・・それにしても皮肉なものだエンツォ様からさずかった魔法や魔神
をこのような形で使うことになろうとは・・・。)」
ザガートの魔神はプロト・レガリアに対して剣を振った。そして剣先から黒い球体が表れプロト・レガリアへむけて放った。
「レクサス(闇衝招撃)!!。」
「ぬううっ!!」
クレフはその戦いを見守っている。
「あの感じマコトのフォース・・・いや何か邪悪なものを感じる。確かめねば・・・。」
「どこへ行かれるのですクレフ!!。」
クレフは城の地下へ走り出した。そこにはなんと魔神が置いてあったのである。
「(なぜこんなことに・・・なったのだろうか・・・。)」
クレフの魔神はセフィーロで作られたものではなくオートザム製のギアであった。エンツォが魔神を編み出すのに参考に
オートザムから持ってきたものであった。機体名はGTS。
ザガートは苦戦していた。そこへクレフのGTSがちかよる。
「大丈夫かザガート!?。」
「なんとか・・・。それはオートザムのギア動かせるのですか!?。」
「なんとかな。」
クレフはビームソードを抜いたするとプロトレガリアもビームソードを抜いたのだった。

続く
管理人:PN.らくがきねこ

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