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第48話、クレフ編(終)知られざる光の過去

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エンツォの部屋からでた光と山波は城の外へでた。そしてかつて光が泊まっていた部屋に移動した。
「ずいぶん広い部屋ですね。」
「ここは私がデボネアと戦っていたときはここで寝泊りしていたのよ。」
「龍咲さんや風とかいう人も?。」
「そ・・・でも懐かしいわね。7年たった今でもあの戦いは忘れない・・・。」
「以前光と海へ泳ぎにいったとき光の体に傷はひとつもなかったけど、本当にデボネアの戦いはすごかったのか?。」
「なぜ私の体に傷がないかは回復魔法があったからよ。もしなければ私の体は顔や体中に一生消えない
傷があったかもね。でもね山波君体の傷は消せても心の傷は消えないものよ。それで私は一度暗国面に落ちたことも
ある。」
「光がか!?。」
「当時14歳だった私は理解できなかったが、今思えば私はノヴァと言う分身をセフィーロの裏に放置したことによって、
わたしはエンツォのようにはならなかった。と思っている。」
「そうだヒカル、エンツォは柱に疑問を持ち始めてからおかしくなり暗黒面に落ちたといってもいい。」
「さっきから暗黒面、暗黒面といってますがなんなんですか、スターウォーズじゃあるまいし。」
「山波君人には誰にもフォースと言うものを持ているのよ。私やクレフそして龍崎さんもね。」
「フォース?」
「フォースというのは魔法の源といってもいい。セフィーロは意思が支配する世界だ、だから念じる力が強ければそれだけ
かなう力になるのだ。そして信じる心が力になる。」
「信じるこころ・・・。」
「つまりフォースは良いほうに動けばよいほうに行くが悪いほうは悪い事が動くようになる。それが恐怖、憎しみそして不安だな。」
「それがデボネアを生み出す元となったのだそして憎しみを抱ものは魔物になったり、悪そのものとなる。それが暗黒面だ。
エメロード姫のようにな。」
「エメロード姫・・・。」
「ヒカルたちにザガートを殺されたことによって、エメロード姫はザガートを殺された憎しみを増長させそして暗黒面に飲み込まれて
しまった。だが奥底に良心が残っていたのが唯一の救いだったな・・・・・ん。」
光の両目からは涙が溢れ出していた。
「私がもっと速くそれに気づいていたら、ザガートやエメロード姫と話し合いセフィーロを救えたのに、当時の私は無知だった。
それが私は無念でならない。!!」
光は泣き出し山波はそれをなだめている。
「でもそのような出来事があったから、龍崎総帥と協力し異世界の治安を守る組織エレメンタル・フォースを作ったんだろ光は。」
「そう・・・エレメンタルとは精霊そして風水を意味しフォースとは人に宿る”理”の力それがエレメンタル・フォースの由来・・・。
私はその資金を捻出するために現実世界では貿易会社として活動しいろいろやった。時には非合法スレスレのことも・・・・。
そのためいつも、同業者からネタまれ、命を狙われることも何回もあった。でも私は負けなかった。高校の時は龍崎さんの下で修行
をつみ、サバイバル術、風水術、経営学、そしてあらゆる国の言葉にFF魔法・・・(※FFシリーズの魔法の総称)も頭に叩き込まれた
それだけじゃない。戦いかたや人の殺し方、あらゆる乗り物の操縦方法も私は覚えたおかげで切り抜けることができていた。」
「そんなことして苦にはならなかったのか?。」
「私が今までにしでかしたこと(※ザガートやデボネアの件)に比べれば、ちっとも苦にならなかったそれが私の”罪”の償いとして
受け入れていたから・・・そして気が付いて見たら、かつての私の面影はなかった身長も145から168になり、高校でもトップで卒業
顔つきも大人びた表情になっていた。そんな自分がいやでたまらなかった。でもそれを癒してくれるものを私は見つけた。」
「それは何だヒカル?。」
「それは人々の笑顔よ、私は世界中の人々につくしてきた。そしていつも感謝されていた、その笑顔をみると私の今までのしがらみ
は次第に開放されていった。そして、山波君に出会った。」
「オレに・・・。」
「そう、休みの時は島の子供たちの遊び相手をしていたけど、山波君は私にいつも優しくしてくれている。そして海ちゃんと風ちゃんが逝って
しまった日のことも・・・。」
光は山波に抱きつき、山波はそれを受け止めた。
「おまえは山波君のことが好きなのか?。」
「・・・・ええ、いまでは私のよき理解者よ。」
「そうか・・・・。」
「もうもどらなきゃ。本当にいろいろ教えてくれてありがとうクレフ。」
「もし帝国本拠地に乗り込むときになったら私を呼んでくれ光。」
「・・・・わかったわ、クレフ。」
山波と光はセフィーロを去っていった。

クレフ編、終
管理人:PN.らくがきねこ

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