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第60話、クーカイ・ファウンデーション編(8)第二ミルチア(5)
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そして内線電話がなった。アンドリューがピックする。
「私だ。」
「定時訓練の時間ですが、どうしましょう?。」
「うむ、いつも通り行う。」
「わかりました。」
「そうだ、ヤマナミ中佐、君はたしか元自衛隊パイロットだったそうだな、君にも参加してもらおう。」
アンドリューはヤマナミにパイロット用のメットを渡した。
「一度、空を飛び立つと、なかなか地面にはいづらいものだよ・・・キャプテン・ヤマナミ・・・。」
場所は飛行場に変わる、山波はフライト・スーツに着替えていた。
「バージル中尉、今日の定時訓練にはゲストとしてヤマナミ中佐が参加する。」
「ほう、ぜひ中佐殿のお手並みを拝見したいものですな。本来オレはエイグスという小型の人型兵器のパイロットだが、戦闘機も
のりこなせる、ついてこれるかな?。」
「のぞむところです。」
飛行場には少尉たちの姿もあった。
「あいつが飛ぶのかよ、隊長はなに考えてんだ!?。」
そしてラピスたちも
「おいラピスだいじょうぶかよほっておいて・・。」
「ラズリ、我々にはどうしようもないでしょ。」
山波の乗る戦闘機のキャノピーがしまる。無線からはバージルの声
「ヤマナミ・・・・聞こえるか?。」
「コードネームは”ユート”でいいです!、感度良好!!、日当り良好(笑)。」
光は外から山波機に向かって大声で叫ぶ。
「まじめにやれ!!山波っ!!」
「(聞こえてたのかよ!?(^^;))。」
「ランニング・テイク・オフ(※滑走路上でいったん停止せず、そのまま速度を上げて離陸すること、作者も旅行でANAにのったと
きこれを経験した。時と場合によっては旅客機でも行われる。)でやるぞ・・・離陸後すぐに一回ひねりその後高度5000まで一気に
垂直上昇!!遅れるなよ!!。」
「イエッサー!!(了解)」
機体はゆっくり進む。
「(ランニング・テイク・オフのあと一回ひねり、そして急上昇・・・アクロではないこれはコンバット・フライト(戦闘飛行)・・・・スクランブル
発進時や敵に基地を急襲されたときのインターセプター(迎撃機)の発進手順だな・・・小松では何回やったか・・・・・。)」
バージル機がゆっくり進む。
「(バージル中尉が滑走路軸線を中心に回り込んだ・・・続く2番機、3番機は、隊長機の出力全開による乱気流をさけるために機体軸線
をやや外側の位置にもって行かなければならない・・・)。」
バージルは山波機を見る
「(ほう・・・さすがだな・・・軸線を外側にずらすなぞ・・・、それに引き換えうちの2番機は・・・・。)ようし!!離陸!!」
機体は次々と離陸をしていった。
「(あのバージル中尉の声、タクトに似てるな・・・。)」
「一回ひねり!!。」
バージル機と山波機はきれいに機体をひねらせた。しかし他はもたついているようだった。
「うわ・・・あひ・・・」
「あいつはもう死んだな実戦なら・・・ユート・・・君なら損害をどう見る。」
「敵が滑走中を攻撃したのなら2番機以後の右翼3機は全滅でしょう・・・左翼3機はひねった間におとしてますから、流れ弾に当たった
としても致命弾ではありません。」
「さすがだな。君を星団連邦にほしいぐらいだよ。」
「おそれいります・・・。」
下ではラピス、ラズリ、光、アンドリュー中佐が見上げていた。
アンドリューは光の右肩に手をあてた。
「シドウさん、彼はいい腕をお持ちですなさすが元自衛官だったことはある・・・失礼ですが彼とはどのような関係で・・・。」
「私の同僚です。それ以上でもそれ以下でもありません!!。それにこういったプライベートな質問や肩に手をかけるような行為は
つつしんでいただきたい!!セクハラですよ。アンドリューさん!!」
「あ・・・いや・・・・。」
「それにしてもあなたの部下のヤマナミとやらはすごいのね、バージル中尉について飛ぶなんてそうできるものではないわ。」
「・・・・・・。」
それからしばらくしてバージルたちが戻ってきた。キャノピーが開き、山波は平然としていたが他の少尉をはじめ隊員たちはすっかり
ヘバッテいた。
「なさけねえな、ったく・・・・たまにコンバットフライト(戦闘飛行)をやっただけでこのざまだ。」
「・・・・・・・。」
「しかし、今日は楽しかったよ、ユートまた一緒に空を飛びたいね・・・。じゃあな。」
「・・・・・・。」
「集合!!なんだおまえら!!。」
そしてラピスたちと光が山波に近寄ってきた。
「ホントにすごいのね、みてて怖かったよ。」
「あの隊長もスゴ腕だね他の連中がついていけない・・・」
「なんてたって迫力があるね。アンドリュー司令といい、うちのヘルマー代表もどなったりするけどあれほどの迫力はないわね。」
「ああ。」
光はラピスたちにこういった。
「あいつらはただの人殺しさ!!バージル中尉といいアンドリューさんといい帰るぞ山波ッ!!。」
「あ、ああ・・・。」
光と山波はこのあとアンドリュー中佐と顔をあわせることは二度となかった。光はバージル中尉とはまた顔を合わせることになるが、
それは別の物語である。
続く
管理人:PN.らくがきねこ
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