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第67話、復活のアルシオーネ(2)

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光は戦闘装束に着替え、龍崎の部屋へ出頭した。中では山波、タクト、ユーノスそしてアルシーネがすでにいた。
「遅かったな光。それでは光が来たんで、ミーチングはじめっぞ。」
光は龍崎の隣のいすに着席した。
「光はもう知ってからいいとして、自己紹介をさせてもらおう。」
「エレメンタル・フォース総長兼治安維持部門航空部隊統括の山波裕人中佐です。」
「オレァ、エレメンタル・フォース治安維持部門海上部隊統括の本田拓斗少佐だ。実家は宝蔵院槍術の道場やってる。
海上部隊といっても、海での白兵戦や空母から戦闘機で出るのが主だから、ほとんど航空部隊とかわらんよ。」
「自分はエレメンタル・フォース陸戦部隊統括のユーノス・マツダ少佐であります。かつてはオートザム陸軍で指揮官を
してました。今は人型兵器による、魔物や外敵の侵略から異世界の治安を守るのが主であります。また災害や戦災に
よって被害を受けた人たちへの救援物資の配達や復興支援等も携わっています。瓦礫や鉄骨などの除去には人型
兵器を用いています。それから・・・。」
「長えんだよ!!ユーノス!!。おまえだけベラベラしゃべってんじゃねえタコ!!。」
「あ・・・・いや・・・・自分は・・・。」
「タクトも言葉に気をつけろ。さて光、オマエはアルシオーネが何で生きてるか知りたいのだろ?。」
「・・・・・。」
「なぜなら、アルシオーネを助けたのはこのオレだからな・・・。」
「龍崎さんが!!。」
「ああ、あれはオマエがちょうどデボネアとかいう魔女と戦っていたときだ。」
時は西暦1995年の11月にさかのぼる。龍崎は師匠である葛西信夫(しのぶ)(※FF6のロックと同一人物)と次元の狭間で
修行をしている。そこはまさに地獄そのもので、魔物のレベルもケタ違いの強さであった。特にエクスデスエリアはもう最悪である。
龍崎は次元城で寝泊りしていたのだった。そこの女城主ハリカルナッツォ(FF5のボスの一人)はかつては敵だったが、今では
葛西の協力もあって、味方となっている。
エクスデスエリアここで龍崎と葛西は実戦訓練をしていた。龍崎はこのとき19歳。まさにヤング龍崎と言われているころだった。
「さすがにエクスデスエリアの魔物は強い・・・。エリクサーが足りないぐらいだ・・・・。ん、あれは?。」
白いドレスをまとった女性が倒れているのをヤング龍崎は発見した。それはアルシオーネだった。
「せんせー!!葛西先生!!。」
「なんだー!!、イサム!!コッチは忙しいんだ!!。」
「女が倒れてる!!。」
「ああっ!!、なに寝ぼけてんだ!!オマエは、またラミアクイーンか、メリュジーヌと間違えたんじゃないのか!?。」
「今度はマジに倒れてるんだってばで・・・・とにかく来てくださいよ!!。」
「ケッ!!しゃあーねええなああ。いってやっか!!。」
葛西はヤング龍崎のとこへ来たそしてアルシオーネをみてこう答えた。」
「オマエがこの女の面倒みいや!!。」
「オレがですか。」
「他に誰がいんだよ。オマエが見つけたんだ。責任とって面倒みろ・・・あーあ、ボロボロじゃないかこの服、」
「そんな・・・犬や猫とはワケが違うんですよ。」
「じゃあオマエ、この女が、魔物に食われちまってもいいっていうのかい!?。」
「・・・・・わ・・・わかりましたよ、面倒見ればいいんでしょ!!。見させていただきます。カサイセンセ・・。」
「ヨロシク・・・。」
ヤング龍崎はアルシオーネをおぶさって、エクスデス・エリア(※FF5のラストフロアのこと)を後にした。
次元城。
龍崎は自分の部屋へアルシオーネを運びベッドにねかせた。
「きれいな人だな、なんだってあんなところにいたんだ。とにかくボロボロのままじゃあれだ・・・。このままだと、読者が誤解招くからな。
とにかく着替え着替えと・・・お、これがいい・・・。」
龍崎は自分のシャツをだした。するとアルシオーネが目を覚ましたのだ。
「ん・・・・ここは。」
「気がついたかいここはオレの部屋だ。」
アルシオーネは自分が一糸まとわぬ姿になっていることに気がつきあわててシーツで体を隠した。
「変なことはしてないから心配するな。それにおまえの服がボロボロだったんでね・・とにかくこれを着ろオレのシャツだが、何も着てないよ
りはマシだ・・・。」
龍崎はアルシーネに自分のシャツを渡した。
「あなたが助けてくれたの?。ありがとう・・・。」
「礼を言うなら、オレにではなく、葛西先生にいうんだな。あの人がオレにお前の面倒を見れ言うから、助けただけのこと・・・でなければ
あのまま、魔物のお慰みかエサにされてただろうよ。」
アルシオーネはその言葉で青ざめた。
「なんだってあんなところにいたんだ。」
「わからない・・・。セフィーロの城にいて・・・私がデボネア様の居場所をいったとき、私の周りを黒い球体が・・・・。」
「デジョンの魔法だな・・・。それは。」
「デジョン?。」
「時空魔法の一種だ。そのデボネアという奴は、お前に何かを植えつけたかもしれないな。ある言葉をいうとその魔法が発動するように。
これを見ろ。」
龍崎は赤い丸い形をした。宝石を見せた。
「これは?。」
「魔法を増幅させるものらしい。これがお前の額についていた。これが原因で魔法が発動したんだろうよ。そういえばまだ名前聞いてなかったな
オレは龍崎勇だ。」
「アルシオーネ・・・・。」
「アルシオーネか・・・いい名前じゃないか。」
「龍崎さんはここでなにを?。」
「なにをって聞くなよな、修行だよ。」
「修行?。」
「自分が強くなるためさ。この次元の狭間は魔物がうようよいてレベルもハンパじゃないつよさだ。だからおあつらえ向きなんだなこれが。
とにかく当分はここら出ないほうがいい。この城内なら安全だ。また逃げるなんて考えないほうがいい。ここの魔物は強い、アルシオーネの
今のレベルではいったらすぐにあの世へ逝ってしまう・・・・。もうすぐ葛西先生も戻ってくるちゃんと御礼をいうんだぞ。」
アルシオーネは無言でうなづいた。
「いま食事を運んでくる、かなり体力が弱っているからな。」
ヤング龍崎は自分の部屋をでた。アルシオーネはヤング龍崎の部屋を見回した。あるのはわずかなクローゼットタンスとベッドそして、書物が
何冊かあるだけだった。
「何もない部屋なのね・・・・。」
そしてヤング龍崎が食べ物をもってきた。
「何をしてた?。」
「なにもないのね・・・。」
「ここでは、寝泊りできればそれでいい。だからそれ以外のものはほとんどいらないのだ。食いもんもってきたぞ、食って元気をだせ。」
ヤング龍崎はアルシオーネに食べ物を渡した。アルシオーネはそれを食べる。そして、両目からは、涙が流れていた。
「どうした?泣いてるのか?。」
「私にこんなにやさしくしてくれる人がいるなんて・・・・。」
「そうか・・・・、アルシオーネはどこの”世界”の人間なんだ?。」
「セフィーロ・・・。」
「セフィーロ?聞いたことないな・・・。」
「私はそこの神官ザガート様に仕えていた魔導師だったのよ、そしてそのセフィーロに異世界からザガート様を倒そうとする3人の魔法騎士が
現れ、私はそのものと戦ったが、結局勝てなかった・・・・。そのなかでも赤い髪をした小娘が憎たらしいほどつよかったのよ。」
アルシオーネには笑顔がこぼれていた。
「赤い髪の小娘?はてどこかであったような?。ま、いいや続きをきかせて。」
「それから、魔法騎士達にザガート様は倒され、そしてエメロード姫までも・・・・。行き場を失った私はセフィーロをさまよった。そのときデボネア
となのる闇の女王に拾われたってわけよ。」
「操られると知っててもか?。」
「ええっ、ザガート様の仇がとれるなら、魔法騎士と再びたたかえるなら、この身をささげてもいいと私は思っていた。」
「それで、デボネアはお前がまた寝返らないように額にこいつ(赤い宝石)をつけ、そして裏切ったときデジョンの魔法が発動するようにしたわけだ。
お前も運がいい、オレが、次元の狭間にいたから、助かったんだ。デジョンの魔法を受けたものはみんなこの次元の狭間に飛ばされる。そして
生きて戻ることはない。オレと葛西先生そしてこの作品を書いてる”作者”に感謝するんだな。」
「龍崎さんは大丈夫なの?。」
「オレは風水師でもあり、時魔導師でもある。だからオレとくれば元の世界に帰してやってもいいぞ。」
「もう、セフィーロには私は帰れない・・・・。」
「そうか・・・・。なら俺達の仲間にならないか?。」
「仲間に・・・。」
「そうだ。」
「・・・・少し考えさせて・・・・ところで、バスルームはどこなの?。」
「その角を右に曲がったとこにある。便所は左な。」
「ありがとう。」
アルシオーネはバスルームへ移動した。
ヤング龍崎は、ベッドに横たわりポケットから一枚の写真を取り出した。それは龍崎の家族の写真だった。右に姉のイサミ、中央がヤング龍崎
そして左には祖父の薫が映し出されている。ヤング龍崎はベッドに仰向けになって写真を見ている。
バスルームからアルシオーネが出てきて、写真を見ているヤング龍崎の姿をみていた。

続く
管理人:PN.らくがきねこ

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