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第86話、帝国本都へ潜入

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山波達を乗せた戦艦NSXはデボネア帝星の上空を飛んでいた、辺りは山脈地帯に突入している。
「基地らしきものが見当たりませんね・・。」
山脈を過ぎて森林地帯でNSXは止った。すると、森林の一部がスライドし中は基地への入口だった。NSXはゆっくりと垂直に降下しはじめたのだ。
「すげえ!!森のなかにこんな隠し基地があるなんて・・・。」
「ここはまだ、帝国側にも見つかっていません、エレメンタル・フォースはこの基地を使ってもかまわないとの大統領直々に申しています。」
「お父様がそんなことを・・・。」
「そういえばエリーはドナルド大統領の娘なんだよな。」
「兄弟が7人いて私は3女になります。」
NSXが着地すると同時に秘密の扉は閉まったのである。そして山波達はNSXから降りてきたのだ。
「コレだけの設備を完成させるのに、よく敵に見つからなかったなあ・・・それに費用もバカにはならないはずだ。」
「通常の基地の10倍の費用がかかりました。空調装置に格納庫、整備工場に管制設備、そして宿舎と完璧な設備です。」
「本当によろしいのですか?ナカジマ大佐、こんな立派な基地をエレメンタル・フォースがつかっても。」
「はい、帝国の戦闘空母と機動要塞を破壊してくれたお礼でもありますので。」
龍崎は基地を見てこうつぶやいた。
「この基地をエレメンタル・フォースが使うからには、もう帝国の思いどうりにはさせん。」
山波はタクトと部屋が隣同士になった。
「ついに来たんだな、帝国の母星に・・・。」
岩崎と光が山波の部屋にやってきた。
「山波君、明日帝国の本都へ潜入しようと思うのよ。」
「なんだい!?やぶからぼうに・・・・。偵察か?でも危ないじゃないのか?。」
「それなら大丈夫コレを見て。」
光はテーブルに一枚の大きな図面を広げた。それは帝国の地図であった。
「どうやって入手したんだこれ?。」
「ナカジマ大佐が先に来た正規軍から得たものよ。」
「なるほど・・・。」
「帝国の本都はここから、8000キロ離れている。エルザ号で行けば4時間で到着できる。帝国も民間の船には甘いみたい。本都へはエルザ号で
いく。私と岩崎そして山波君とあと2、3人は連れて行きたいね・・・。」
「そしたら、タクトとアルシオーネそしてエリーだな。だけど、代表自ら行くのは敵に捕まりに行くようなもんだぞ。」
「もちろん変装していく。私もそこまでバカではない。」
一方そのころ、帝国本都のディアマンテ城にはマキシマ大佐が皇帝に呼ばれていた。
「とうとう、エレメンタル・フォースがこのデボネア帝星に乗り込んできたようだな。」
「はっ・・・・。」
「どの辺りに降下したかは定かでないが、用心に越したことはない。そこでこちらも新しい指揮官を取ることにした。」
「シグマ中佐の後任だ。入って来い。」
すると中から、紺色の軍服を着た女性将校が現れた。
「ドクトゥス・レイナードと申します。」
「レイナード?、セビル大佐と同じ苗字だな。」
「セビルは私の兄です。兄の意思をついで帝国軍に志願しました。よろしくお願いします。アコード・マキシマ大佐。」
ドクトゥス・レイナード、後にゼノサーガで地下組織スキエンティアの一員になるがそれはまだ先のお話・・・・(注、ドクトゥス・レイナードの詳細
設定は作者の設定につき実際の設定とは異なります(^^;)。)
「レイナード中佐はマキシマ大佐の直属になる、しっかり面倒みてやってくれたまい。」
「かしこまりました、陛下。」
そして、マキシマとレイナードは本都の市街地を進んでいた。
「まさかセビル大佐に妹がいたとは、私も知らなかった。」
「私は兄の仇をとるために帝国に入りました。」
「・・・・そうか、私もセビル大佐には命を助けてもらった恩がある。」
「全身サイボーグと伺いましたが・・・。」
「ああ・・・。セビル大佐のおかげで私は命拾いしたのだ。」
「私は、獅堂が憎い!!しかも私の配属先は暗殺部隊、兄の仇をとるにはちょうどいい。」
このころのレイナードは光をそうとう憎んでいる様子であった。
場面は変わり、髪を茶色に染めた光は岩崎、山波、タクト、エリーそしてアルシオーネを引き連れてエルザ号に乗り込んだ。
茶色の髪になった光を山波はじっと見ていた。
「見事な変わりぶりだな、目の色まで茶色にするなんて・・。」
「目の色はカラーコンタクトだよ。」
「変装は妥当だな・・・。ここじゃ俺たちはお尋ね者だからな・・・。」
アルシオーネは黒いライダースーツのような戦闘服を着用し、めがねをかけていた。
「二人とも早く、ブリッジへきて。」
光と山波はエルザ号のブリッジへ移動した。
「いよいよ帝国の本都へ乗り込むのか、その人数で大丈夫なのか?。」
「今回は偵察が目的よ、だから変装したわけ。」
「くれぐれもムチャはするなよ。おいトニー出港するぞ。」
「アイサー!!。」
エルザ号はゆっくりと上昇しエレメンタル・フォースの秘密基地を後にした。

続く
管理人:PN.らくがきねこ

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