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第87話、新しい仲間、ジョー

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エルザ号は、民間の貨物船なので帝国側に検問を受けてもすんなりと進むことができていた。そして本都まであと30キロと
いうところまでエルザ号は到着していた。
「ここからは、車で本都へ移動する。」
大型のワゴン車を光は手配しており、それに山波達は乗り込んだ。光の運転で車は本都へ向かう。
「以外と普通の地球と変わりはないんだな・・・。」
「てっきり、魔界のような所を想像していたが・・・。」
「そんなものよ。でも用心に越したことはない。」
光はいつもよりも真剣な表情になっていた。
そして車は次第に町並みらしい所を進むようになっていた。
一方エレメンタル・フォース東京本社ビルでは留守を預かっている、川崎が身長は169はあるだろうか、カーキ色の軍服のような制服
を着ている女性と面接をしていた。
「君がこのエレメンタル・フォースに入りたいというのだな。年はいくつだね。」
「18です。」
「となると、もう高校は来年の春、卒業見込みってわけか・・・。」
「はい・・・。」
「うちは確かに過去や経歴は問わないが君は何か人より秀でたものはあるのかね?。」
「いえ・・特になにも、あるとしたら普通の人よりも想像力が高いぐらいです・・・。」
「履歴書みると、エンジェリック・レイヤーとかいう約6分の1ぐらいの人形をつかって関東大会で準優勝したと書いてあるがどんな競技が説明して欲しい。」
「自分の思考で人形をあやつり、その力で相手の人形と戦うのです。」
「なるほど・・・。君は高校での成績もかなりいいようだし・・・そうだね流通部門でなら君を採用すろことはできる。ところでここがどういうところか
君は理解しているのかな?。」
「はい、表向きは貿易関係の企業ですが、異世界の治安を守る組織と伺っております。」
「それは誰から聞いたのかね?」
「ここの代表獅堂光という女性からです。」
「何、君は代表と面識があるのかね?。」
「はい、半年ぐらいまえになります・・・。あれは関東大会の決勝がおわったあとでした。」
回想、半年前エンジェリック・レイヤー関東大会が終了し控えしつへ戻る背の高い女性、そこに紺色のビジネススーツをまとった光がサングラスをして
たっていた。
「関東大会残念だったわね。」
「あなたは?。」
「私はこういうものよ。」
光はその女性に名刺を差し出した。
「エレメンタル・フォース代表兼流通部門統括、獅堂光・・・!?。」
「そう、私はあなたが今日決勝で戦った人形のモデルとなった。その人よ。」
光はサングラスを外した。
「じゃあ、あなたがあの伝説の魔法騎士だった獅堂光・・私はあなたを尊敬しているんです。まさかここでお会いできるなんて。」
その女性は光に握手を求めた。光はそれに応じる。
「あなたいい目をしているわね。名前は?。」
「城乃内最(sai jyounouchi)といいます。」
「ジョーと呼んでいいかしら?。」
「かまいませんが。」
「ジョー、私のところへ来るつもりはない?。」
「エレメンタル・フォースへですか?。」
「そう、ここじゃなんだから場所を変えよう。」
場所はある喫茶店に変わる
「エンジェリック・レイヤーって結構面白いものなのね・・・私の姪の望もそれにはまっているのよ(^^;)。あなたを負かした相手はなんて子なの?」
「鈴原みさきといってました。」
「一度あってみたいものね・・・さて本題に入るけど私の所へ来ない?。」
「なぜ私を誘うのです?。」
「あなたには人をひきつける何かがあるのよ。それにあなたの学校は神奈川の商業系(※これは作者の独自の設定です。)じゃない・・・流通部門
なら即戦力ね・・・。」
「なぜ私が神奈川の商業系の生徒だとわかるのです?。」
「その制服のデザインよ、そう見られるデザインじゃないからね。」
「なるほど。」
「私は流通部門の統括をもしているのだけど、秘書とマネージャーがいないのよ。全部わたしが掛け持ちしててねそれはもう忙しいものよ。」
「・・・・うわさじゃ異世界とも貿易をしているといいますが本当ですか?。」
「商業系だけあってするどいわね。その通りよ、でもこれは他言無用で願いたい。」
「学校からも口止めされています。」
「ならいいけど・・・・そう、ジョーがエレメンタル・フォースに入ればあなたが知らない世界を見ることができる・・いまあなたはきっとこう思っている。」
「な・・・なにをですか?。」
光は少し目をキツクして嘲笑しながら答えた。
「あなたは今の世の中にタイクツしているのでしょ。」
その言葉にジョーは返す言葉がなかった。
「もし、その気があるのなら、いつでもウチの本社ビルにきなさい。」
そして場面はふたたび東京本社にもどる。
「そういうことだったのか・・・・。代表にスカウトされたのなら話は別だ・・・君はついている代表に誘われるなんてことは滅多にないのいだよ。あの人は
人を見る目はたしかだ。」
「そんなにすごいのですか・・・。」
「いままでに代表にスカウトされたのは、総長の山波裕人に治安維持部門の本田拓斗、クーカイファウンデーション支部長のの鈴木速人そしてこの私、
川崎浩人だ。あと監査方の岩崎敬介は自己アピールで代表に採用されたすごい奴だ。代表にスカウトされたものはみな幹部クラスにまでのぼり
つめている、君にもその素質はあると認められたんだ。」
「わたしが・・・・。」
「今、代表は長期出張でここにはいない・・そうだね学校もあることだから当面はこの本社ビルで研修を受けてもらう。来年の春には正式に配属だ。」
「わかりました。」
城乃内最は後に獅堂光の側近にまで抜擢されるがそれは別のお話・・・・。
デボネア帝星本都まであと10キロのところで光の襟のインカムに反応があった。
「私だ、何のようだ川崎。」
「代表は前に流通部門に助手が欲しいっていってたじゃないですか。」
「ああ・・・。」
「実は今日面接で一人みつけましてね・・・名前は城乃内最、半年前のエンジェリック・レイヤー関東大会で準優勝しています。しかも神奈川の商業系の
高校で成績も優秀です。」
「ジョーがエレメンタル・フォースに・・・。」
「まだ高校生なので、当面は本社で研修を受けさせることにしました。」
「そうか・・・それでいい・・・来年の春までにはなんとしても生きて本国へ戻るようにするよ。」
「了解しました。お早いお帰りをおまちしています。」
しかし、本国へ生きて戻れるのは治安維持部門は殆どいなかった・・・。城乃内がエレメンタル・フォースに正式に配属されるのは帝国との戦いが終わって
からとなる・・・・。

続く
管理人:PN.らくがきねこ

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