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第90話、光とジョー(前)

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城乃内は代表室の扉の前にきてノックをした。
「どうぞ。」
中から光の声した、城乃内はドアをゆっくりと明け中へ入る。そこには光が座ってまっていた。
「しばらくぶりだったわねジョー。」
「お久しぶりです、獅堂さん。」
「ひとめあなたを見たくてね、帝国の基地からここへすっ飛んできたのよ。」
「私のためにわざわざ・・・・。」
「今でもやっているのエンジェリック・レイヤーてものは。」
「いまはもう止めてしまいました。それよりも本当に獅堂光さんなのでしょうか?。聞いた話では背が低いと聞いていましたが、
私と同じ背丈なので・・・。」
「たしかに数年前は私は背丈が低かった、145センチしかなかったからねえ、背を伸ばしたい一心で私は高校時代は新体操を
していたのよ。」
「そうだったのですか・・・。」
「そういえば、川崎から聞いたけどウチの研修に不服を言ってきたというけどそれはなんでなの?。」
「私は、治安維持志願ではなく流通への業務を希望しているのです。それがやっていることは実弾を使った射撃訓練に格闘など
軍隊の訓練ばかりです。」
「川崎から聞いているでしょ。エレメンタル・フォースの実態は異世界の治安を守る組織だってことを・・それに新入社員はみんな
この研修は義務付けられている。」
「戦場で人殺しをすることがですか!?。」
「実際に戦場へ行くのは治安維持部門だけ、それにエレメンタル・フォースは軍隊ではない自衛隊みたいなものといってもいい。
それにこの研修はけっして無駄ではない。」
「いまエレメンタル・フォースは異世界で戦争をしていると川崎さんから聞きましたが・・・。」
「そうね、オートザム正規軍が異世界の平和をまもるためにディアマンテ帝国に戦争を始め、エレメンタル・フォースはオート
ザム側について物資を輸送したり治安維持の隊士をオートザム正規軍へ派遣させている。」
「その物資を運ぶ仕事はまさか?。」
「そう、そのまさかよ物資輸送は流通部門の仕事、直接戦闘には参加しないが戦場へはいく。」
「それでは敵に狙われることも・・・。」
「当然あるわね、だから自分の身を守るためにこういった研修は必要なのよ。」
「そういうことだったのですか・・・。」
「でも給料はいいわよ。そうねジョーの場合はすぐに役員クラスにとりたててもいいわね。」
「私が役員に!?。」
光は自分のかばんから書類を取り出しそれを読み上げた。
「城乃内最、1983年2月15日生まれ、関東最強のエンジェリック・レイヤーの一人で、そのファイティングスタイルは極寒の精密機械と称される。
ガード重視で重量型の天使「白姫(しらひめ)」を操る。」
「よくわかりますね・・・。」
「エレメンタル・フォースの情報網はすごいのよ、それにジョーは中学時代に妹さんを亡くしているわね。」
「はい・・・。」
「それにその制服まるで、ノースコリアン(北朝鮮)かロシアの軍服みたいね・・。」
「よくいわれます。北の人とか、ロシアのスパイとか・・・・。」
「でも神奈川の商業系の高校生なんでしょ。」
「はい・・・・。」
「不良みたいな外見だけど、成績は学年でもトップクラスなのね・・・。」
「そういう獅堂さんだって不良みたいですよ。髪真っ赤に染めてるし・・・。」
「私もたしかに人のこと言えないわね・・・・(^^;)。」
そこへ、クーカイファウンデーション支部の女性一般社員が代表室へお茶とお菓子を運んできた。
「ありがとう・・。」
女性一般社員は代表室を出ていった。
「さて、ジョーさえよければ、このクーカイファウンデーションで留学させてもいいんだけど、どうする?。」
「でも私は高校があるから・・・。」
「ここから通うこともできるよ。特別に転送ゲートを用意しておくから、それでいつでも現実世界と行き来できるようになるわよ。」
「そんな便利なものがあるのですか。」
「といっても、人だけしか通れないのよ。私がかつて、ジュノン(※FF7より)へ留学していたころ使っていたものなんだけどね。それにここへきたとき
驚いたんじゃない?。」
「もう、驚きまくりですよ。スペースコロニーとか、あらゆるもので・・まるで未来SFの世界そのものです。」
「だからいったでしょ。エレメンタル・フォースに入れば、ジョーの知らない世界を知ることになるって・・・。私も昔、龍崎さんにそういわれたこともあった。」
「龍崎?。」
「異世界最強の戦士でもあってこのエレメンタル・フォースの創立者・・・。近いうちにあわせるわね。」
「獅堂さん、ぜひここクーカイファウンデーションで留学させてください。」
「いいわよ。エレメンタル・フォースの実権や人事は私が握っているので私がOKと言えば、いつでも手続きしてあげる。明日は私がこの
クーカイファウンデーションを案内してあげるね。知り合いも沢山いるし。」
「あ、ありがとうございます。」
光は鈴木に電話を入れた。
「鈴木、ガイナン氏に連絡をとってデュランダル号の部屋を手配してくれる?。ええそう、ジョーの宿泊先としてね、たのむわよ。」
「なにからなにまで・・・。」
「礼はいわなくてもいいわよ。私はあなたが気に入ったただそれだけよ。」
しばらくして鈴木から連絡があった。
「獅堂代表、デュランダル号はゾハル探索でしばらく出るので部屋は貸せないそうです・・・・。」
「それなら仕方ないわね・・・・。わかった、部屋は私の方で手配する。」
結局、クーカイファウンデーション内の26市街区画のホテルを手配することになった。光はフェラーリF40の助手席に城乃内を座らせ、26市街区画へ
向かった。
「じゃあ明日また向かえに行くから今日はよく休みなさい。」
「獅堂さん。」
「なに?ジョー。」
「その車凄いですね。」
「これは私の愛車F40よ、ジョーもしっかり勉強して役職につければこのような車も購入できるようになるわよ。」
「はい。」
後に城乃内はマクラーレンF1というスポーツカーを入手することになる。
「じゃあまた明日あいましょう。」
光のF40はタイヤを空転させて、ホテルをあとにした。

続く
管理人:PN.らくがきねこ

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