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第93話、再会編(2)戦場のメリークリスマス(後)

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「ジェオ。」
「なんだユーノス?」
「メリークリスマス。」
「ああ、メリークリスマス。」
「クリスマスか・・・・こんな敵の母星にも冬はあるんだな・・ロシアにいたころを思い出す。」
「イワン・・・そうかお前はヒカルと同じ世界の人間だったんだな。」
「もうすぐ本体と合流するぞ、ジェオ、イワン。」
そして場所は秘密基地にかわる
「エルザ号がクリスマスプレゼントを持ってきたぞ!!整備班は集合せよ!!。」
「やっと来たか・・・こんなクソ寒いのにマシューズの旦那もゴクローちゃんなこった。」
「オレのF14のエンジンも届いたかな?。」
「レイアースMK−3に乗り換えたんじゃなかったのか?タクト。」
「F14だってまだ使える。時と場合にはF14がいいときもあんだよ。ま・・・ここの稼動率は正規軍とは比べものにならないからな、
部品の消耗率もケタはずれと来たもんだ。しかもカタログ通りの耐久性を確保したことなぞ一度もないと来ている。」
そしてハンガーではトニーとハマーそしてケイオスが切り盛りしていた。
「ビームキャノンもってきた?。」
「オレがたのんだレーザーカッターは?。」
詰め寄る隊士たちにトニーは奮戦している。
「はいはい押さないで!!、品物はあるんだから。」
「40ミリのバルカンある?。」
上では龍崎と戦闘装束に着替えた光がその様子を見ていた。
「いつみてもあの光景は・・・砂糖に群がるアリンコだなありゃ。」
「みんな、命にかかわりますからね・・・。」
「流通部門も大変だな、そうだろ光。そういえば流通部門に新しい隊士をとって今クーカイファウンデーションにて留学させているそうだな。」
「はい・・・。」
「まあいい、おまえのことだきっと何か考えがあってのことだろう・・・。以前オレがおまえにジュノンへ留学させたように・・・。」
龍崎はそういってその場を去っていった。
「陸戦部隊、帰還しました。」
「ジェオたちが戻ってきたようだね。」
光はハンガーへ移動した。
「お帰りジェオ、どうだった敵の方は?。」
「あのマキナトループスてのは本当に厄介な相手だ・・・。今までの敵とはワケが違う、正規軍が次々と敗れた理由がよくわかったよ。でもこの
新型ギアのおかげで何とか一糸報いることはできたが、今エレメンタル・フォースで配備されているのはこのFTOⅡ3機とレイアースMk−3を
入れても6機しかいない・・・・何体か増備できないのか?ヒカル。」
「増備したいのはやまやまだけど、機体は正規軍優先になっているし、しかも新型ともなるとコストがかかる・・・・。特にレイアースMk−3は1機で
新型ギア4機分の値段がかかっている。」
「6機じゃこころぼそいぜ・・・・。」
「ジェオ、今ナカジマ大佐から通信があって、GTOⅡを10機こっちに回してくれるそうだ。」
「ホントかユート!?。」
「まさにクリスマスプレゼントっていったとこだな。」
「全部で16機か・・・当分の間はマシューズが手配している間これで時間が稼げる。」
「いままでのエイグスやエイムスそしてFTOとGTOはもはや帝国のマキナトループスにとてもかなわない・・・それに大型で場所もとっていたけど、
今回の新型は3分の2ぐらいにまで小型化したから機動性もよくなった・・・。」
「戦闘機はどうなります?。」
「相手がマキナトループスでない限りは問題ないけど、殆ど援護中心になるわね。そのためにもレイアースMK−3は航空部隊と海上部隊に不可欠
なのよ・・。」
そこでタクトがたずねてきた。
「レイアースMk−3を量産化できないのか光?。」
「それは私に言うよりも山波君に聞いたほうがいいんじゃない?本田君。」
「できないことはないが、コスト面から考えたら、かなり性能や耐久性は落ちるぞ。実はザズさんと新しい機体を設計しているところなんだ。」
「性能が落ちるのは量産型の宿命ね・・・でもアーマトループスに対向できるのかよ?。」
「当たり前だろ。できなきゃ意味がない・・・。それよりも光、今のエレメンタル・フォースの財政は大丈夫なのか?。」
「いまのところはオートザム本国やクーカイファウンデーションからの資金援助があるから大丈夫だけど・・・。」
「クーカイファウンデーションで思い出したが、なんで援軍をよこさないんだ?。」
「クーカイファウンデーションだって別の案件があるから無理よ、それにエルザ号を貸し手もらっているじゃない・・。」
「はやく戦争が終わってほしいよ。」
そこへザズが現れた。
「ユートいるか?。」
「なんでしょう?。」
「さっき届いた新しい武器な早速取り付けてみたんだ。」
山波達はレイアースMk−3のあるハンガーへ移動した。
「まず機体の色は山波機が青、タクトは緑、そしてエリーは赤だになるようOSをそれぞれプログラミングしておいた。そして武器は山波機はビームランチャ
とレーザーカッター、ちなみにビームランチャーは飛行モードの時機種のしたに取り付けられるようになっている。タクト機はライトアローとレーザージャベリン、
飛行モードの場合は翼の両サイドにミサイルポッドを換装してある。エリー機には垂直離着陸機能のほかに40ミリバルカンと、キャノンブラスターを
装備させた。」
「するとアレかユートは空中戦重視で、オレは地上と空中両方の機能、そしてエリーの機体は垂直離着陸機能があると言うことは地上攻撃重視か・・。」
「そういうこと、そして機体の名前もユートがスーパーセレス、タクトはヤクトウインダム、エリーはレイアースカスタムに変更した。」
「同じ機体でも装備が変わればここまで変わるのか・・。」
「ヤクトウインダムか・・でもライトアローっていう武器の名前は気に入ったぜ。」
「F14はどうすんだ?。」
「できることなら、マキナトループスにも対向できるように改造してほしいな。特に耐久性をあげてほしい。」
「わかった何とかしよう。」
「レイアースMk3も帝国のマキナトループスに対向するためここまで改造するとはさすがザズだな。」
「でも帝国もマキナトループスに限らずもっと凄い魔神をだしてくるかもしれないな・・・。」
「レクサスにゲルニカか・・・・特にレクサスはレイアースMk3によくにていた。違うとしたら飛行モードは俺のはF14タイプだがアッチはX29というカナード翼
だった。」
「ゲルニカは誰が乗っているかはしらんが、レクサスは心当たりがある。」
「誰なんだ、タクト?。」
「マキシマだ・・・・アコード・マキシマあいつ以外考えられん。」
「あいつ生きていたのか!?。浜松の航空ショーで死んだと聞いていたが・・・。」
「ユート、ゲルニカは任せるが、レクサスはオレがこの手で片付ける。奴には”借り”があるんだ。」
「借りってなんだ?タクト。」
「すまねえユートコレばっかりはいくら親友のお前にも口が裂けてもいえねえ・・・こいつはオレとマキシマの問題なんだ。」
「・・・・わかったよタクト。」
そのころ帝国の司令部ではロード卿とマキシマ大佐がいた。
「ロード卿、各植民惑星から次々とこのデボネア帝星に集結しつつあります。」
「うむ・・・・。」
「しかしなぜここまでエレメンタル・フォースをマークするのです?オートザム軍ならまだしも。」
「エレメンタル・フォースにはクレフの弟子ヒカル・シドーがいる・・・・。彼女は危険だ・・。それにエレメンタル・フォースを侮らないほうがいい、あいつらは
我が帝国の戦闘空母そして機動要塞までも沈めた連中だ・・オートザムですら歯がたたなかったものをだぞ。」
「そういえば、機動要塞が沈められたことによってその責任をとるためにいま捕らえられているクライスラー将軍閣下はいかがいたします?。」
「軍法会議にかけるまでもない・・・ただちに処刑せよ、とつたえろ。」
「はっ。」
そしてここは帝国の留置所、ここに元機動要塞の艦長ジャック・クライスラーが捕らえられていた。レイナード中佐は2名のアーマトループスを引き連れて
クライスラーの独房の前にたった。
「クライスラー将軍閣下残念です、あなたを処刑しなければならなくなりました。」
「それは陛下の命令か?レイナード中佐。」
「はい・・・。」
「わかった、手錠はいらん私は逃げも隠れもしない。」
クライスラーはレイナードらに連行され、刑場へ向かった。そして刑場に到着したとき、クライスラーは柱に手を縛り付けられ、目隠しをされようとしていた。
「目隠しはいらん。」
そして5名のアーマトループスがクライスラーに銃口を向けようとしたその時であった。
「レイナード中佐!!敵がここへせめてきました!!。」
「なんだと!!早く応戦しろ!!。クソッ!!レジスタンスの奴らか。」
刑場は一瞬にして銃撃戦になった。そこへ黒づくめの戦闘服を着たメガネを女性が柱に縛り付けられていたクライスラーの両手をほどいたのである。
「君はだれだね!?。」
「あなたを助けにきました。私はエレメンタル・フォースのアルシオーネといいます。」
「エレメンタル・フォースだ!?敵である私を何故助ける!?。」
「話はあとです。さあ早く!!。」
「何をしている!!撃て!!。」
アルシオーネは耳につけていたイヤリングを外しそれを思いっき地面にたたきつけた。すると閃光がほとばしりレイナードらの目をくらませたのである。
「岩崎さん!!、ジャック・クライスラー将軍を保護しました。」
「よし!!撤収だ!!。」
本都に潜入していたエレメンタル・フォースの監査方の岩崎は途中から加わったアルシオーネと合流し帝国のレジスタンスらと諜報活動をしていた。
そして機動要塞が沈められた責任をとる形で艦長であったジャック・クライスラーが帝国の暗殺部隊によって処刑されるとレジスタンスから情報を得て
帝国の情報をさらにつかむためにクライスラーを救出するのであった。
クライスラーを乗せたアルシオーネと岩崎はオートザム軍の中型輸送機に乗って秘密基地へ向かっているとこであった。
「なぜ私を助けた?。」
「助けなければ、あなたは処刑されていましたよクライスラー閣下。あ申し遅れました、私はエレメンタル・フォースの監査方兼医師の岩崎敬介といいます。」
「イワサキ?。」
「家は大阪の薬剤師をしてます。どうです、一度は死んだ身、あなたのその才能をエレメンタル・フォースに役に立てては?。聞いた話じゃあなたは帝国へ
来るまではオートザムの将校だったそうじゃないですか。」
「あ、あああ・・・。」
「クライスラー閣下。」
「なんだ?。」
「メリークリスマス。」
「そうか今日はクリスマス・イブだったな、すっかり忘れていたよ。・・・・ありがとうイワサキとやら・・・処刑される身であった私を助けてくれて。」
長いクリスマスはこうして終わりを告げた。

続く
管理人:PN.らくがきねこ

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