このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください




針尾送信所塔その2


                        
針尾送信所塔のクローズアップを紹介してまいります。

先ずは全景を。
向かって右側に大村湾があります。
左が1号塔。
真ん中、やや手前にありますのが3三号塔棟。右が2号塔号塔

佐世保海上保安部
http://www.kaiho.mlit.go.jp/07kanku/sasebo/info/hoanbu/tsushin/hario/hario.html

2号塔です。

塔の一つ、全景を。
1号塔です。

では、ここから表面のクローズアップを見てまいりたいと思いますが、その前に今一度遠方からのクローズアップを。

この針尾電波塔は鉄筋コンクリート製です。
またセメントはその製作においてセメントを流し込むための枠が必要となります。
こちらにも縦に筋があり、細長い板を並べて沸くとしていたことが伺えます。そしてその細長い板は長さがそろえられていたと思われ、横方向の筋が等間隔に見えます。

では、近くから望遠で表面を撮影したものを。

うっすらと縦筋が横向きに問うかんっかくの筋が見えます。
やはりこれはセメントを固める際の木枠の跡と考えられます。
そしてそれは縦に細長い板を並べた、その細長い板の長さは統一されていたと考えられます。つまり、この横方向の筋は、おおよその目視を行う際の物差しとして使えそうです。

さてこの塔の表面にある横向きの筋(セメントの板の跡の上端が並んで形成される横の筋)の間隔は、残念ながら正確にはわかりませんが、他の訪問者様などにもうかがったところ、おおよそ150cmくらい?と思われます。

では、横の筋の感覚は150センチ程度、という情報をベースに、塔の表面の観察と合わせて塔の構造を考察してみたいと思います。

先ずは窓。
遠景の写真でもわかりますが、おおよそ等間隔に四角い窓が開いています。この窓は一定の高さに4箇所づつ。また一段上の窓は45度ずらして開けられています。

さて、先ほどの横の筋
皆様がこの塔の内側から窓を覗いた状態をご想像ください。
この画像の中央にある窓の二つ下の横筋
に仮にフロアがあるとしますと、この窓は丁度、やや身をかがめて顔をひょっこり出せるサイズにみえてきます。

別の角度から見た窓です。
これは塔のかなり下の位置の窓です。
窓は綺麗に四角に空いており、窓も一番外は縁取りがあります。
またやや台形に外へ広く作られているようにも見えますが、目の錯覚かもしれず断定はできません。
内側は暗くて上手く写っていませんが、内側もふちが作られているようにも見えます。内部は真っ暗です。
奥行きについては、推定のしようがありません。もしこの窓の奥行きが塔の厚みと同じだとすれば(つまり窓のところだけ壁が薄く作られて四角く窓が開いているのではなく、同じ壁の厚みで窓を四角く開けた場合)、この塔の高さの割りに、壁は余り厚くない印象がありますが如何でしょうか。
また窓ですが、縦が50センチあるかないか、程度ですし、これは外を見るためではなく、外の明りが一寸でも入ればいい、といった程度に思えます。

別の窓を。
これは塔のかなり高い位置のものです。
画像が小さく、また角度が異なり判断しづらいのですが、先ほどのものより窓の奥行きがやや浅くみえます。もしかすると塔の上側は壁が薄いのかも、と想像します。

もうひとつ、やや高い位置の窓です。
窓の下側がやや崩壊していますが、先に見た窓と同じくある程度の奥行き、やや台形に見える、大きさも大体同じに見えます。
また雨の跡でしょうか、窓の下のしみがあり、またここの窓はそれが緑色で、苔が若干生えた様に見えます。

同じく窓で、低い位置のものです。窓の大きさ奥行き形は全て統一されているように見えます。
こちらも雨のものと思われる水垢とやや青く苔状のものがみえます。

ではつづいて、テーブル状の突起を見てみます。
3本の塔は、それぞれ真ん中から少し上くらいの高さのところに、小さなテーブル状の突起があります。
3っつの塔はそれぞれ中央へ向けてこのテーブルが設けられています。
これのクローズアップを見てみます。

まずは2号塔を。

つづいて3号塔です。
先ほどと同じく、横向きの筋が約150センチ間隔で、という過程で、このテーブルを見てみます。
恐らく身を乗り出したり出来る様、上半身(半身)くらいは乗せられるテーブルを作ったと考えます。
クローズアップでわかりますとおり、簡単な手すりしかなく、落下防止などの工夫がなされているようには見えません。
またどうも人がこの上に乗るには小さすぎる様に思えます。
これらから推定として、この窓は、外を覗く程度の機能ではないでしょうか。身を乗り出して周囲を見るために、簡易なテーブルが設けてあるわけです。
3本の塔を結ぶケーブルの貼り具合を見渡せるわけです。

またこのテーブル状のものは、塔にあとから取り付けた様に見えます。
下の二本の支えは先端がボルト止めです。
テーブルも塔との間に僅かですが隙間があり、またテーブル両端で塔に固定されています。

2号塔のテーブルを、真横から。
やはり人が上に乗るには小さいですし、落下防止の為のものは全く見られません。
三つの塔のテーブルに共通ですが、それぞれ何かを引っ掛けるための輪状のでっぱりが見えます。
これは想像ですが、ひょっとするとここの輪に引っ掛ける形で電話線を張っていたかもしれません。塔のメンテナンス等で使えますし。

ではつづきまして塔の頂上を。

ここにはかつて塔の中央にある送信所からケーブルが伸びて、これを保持していましたが、戦後、これが取り外されました。
その後でこちらのキャップ上のものが取り付けられたようです。
先に紹介いたしました佐世保海上保安部のHPにも
『頂部には正三角形(1辺18m、重さ9トン)のかんざし(空中線展張装置)が設置されていたが、落下等危険防止のため、昭和55年3月〜昭和58年11月にかけて撤去。』
とあります。
横向きに白っぽい筋が見え、恐らく固定していた輪状の冶具があったと思われます。

別の塔をやや離れた位置から。
下からでは死角ですが、上に赤いランプがあります。
また頂上ですが、手すりが設けてあります。これも先のセメントの横筋が約150センチだとすると、丁度、手すりとして良い高さに思われます。

さて塔の構造を推察するため、対岸から観てみます。
まずは3号塔の全体像を。

さて先ほどの対岸から撮影しました3号塔をクローズアップしました。
下から二番目の窓にご注目ください。
窓が明るく見え、空の色と同じいろです。
偶然に、窓から丁度反対側の窓が見えたのではないでしょうか。これは、予期していなかったことですが、、たまたま対岸でカメラを構えた際に、円筒の両方に開いている窓の延長線上(高さも左右も)であったわけです。
また反対の窓から向こうの明かりが見える、ということはつまり、この塔の構造は中空の”ちくわ”状と推定できます。

以上、針尾電塔のクローズアップと、構造の推察を行ってみました。



 




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