このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください




RAM (M4A5)

RAM カンガルー
ミリキャスト社
奥からRAMタンク 。手前二台がRAMカンガルーです。
RAMタンクはカナダオリジナルの戦車で、M4A5とも呼ばれます。M4シャーマンの親戚筋というわけですね。
車体足回りやエンジンはM3グラントで信頼性の実績があるものを採用。また生産コストや補給の面でも有利であったと思われます。
RAMカンガルーは、RAMタンクの砲塔と車体内砲弾ラックなどを外し、兵員を載せる様に改造したものです。世界に先駆けた、本格的な装甲兵員輸送車(APC)の実現です。
RAMタンクは大砲が威力不足であった為、すべてRAMカンガルーに改造。ヨーロッパ戦線で活躍しています。まあ、トラックに乗るより戦車の中に載っていく方が、兵隊も気が楽かもしれませんね。
ミリキャスト社の製品にはRAMタンクの各種とRAMカンガルーの各種があります。これらは車体がまったく同じパーツで、砲塔の有るなしだけの違いです(ちなみにメーカーのミスで、カンガルーに砲塔が入っていたことも)。というわけで、RAMタンクを購入すれば、砲塔をつけたり外したりしてタンクとカンガルーのコンパチが出来たりします。まるで実車と同じ?(勿論、実車ではRAMカンガルーをタンクにはしませんが)。
また、本キットはカナダ軍で採用されたピッチの細かいキャタピラをちゃんと再現しています。ミニスケールでは唯一かもしれません。ハッチ類など細かい部品の欠損が激しいのは難点ですが。
しかし、こうしたものをラインナップするミリキャスト社も、さらにきっちり入荷している大阪のホビーランドにも、本当に感謝感激です。
写真の2台のRAMカンガルーですが、車体サイドにドアがあるなしの違いがあります(後期生産型はドアを省略)
RAMカンガルー
ミリキャスト社(上)、クロムウェル社(下)
RAMは、さらに後期になると小銃の砲塔が省略されます。さらに足回りで車輪のボギー(車輪2個で構成されている、Yの字を逆さまにした形のもの)も形が変更になります。
M3のもの(写真上)からM4(写真下)で主流のものへ移行しています。それぞれのカンガルーを制作してみました。
RAMタンク、RAMカンガルー
RAMタンクとRAMカンガルーを上から。
砲塔搭載の主砲は、最初の写真のタイプとは違い、長砲身化されたものを模型化しています。
RAMカンガルー
ちょっと上から見てみました。
RAMタンク
小砲塔搭載型のRAMタンク。といっても、先ほどのRAMタンクの砲塔をこっちに載せ代えただけです。
クローズアップ
車体内部
室内をデンっと横切る動力シャフト、底にある脱出ハッチまでちゃんとモールドされています。ちゃんと室内表現までされています。
資料によっては椅子があったとされていますが、その配置までは言及していません。キットには入っていませんでしたし、省略しています。
ただ、がらんどうでは寂しいですし、歩兵を載せたいですね。

RAMタンクは、実践に参加するには火力が足らず、いわば役立たずの戦車ともいえます。しかしながら機械的な信頼性は高く、前線の求めに応じたバリエーションが多数存在します。そうした量産の効く良い機械をつくり、それを必要に応じてバリエーション化するという工業技術的発想に魅せられ、ちょっと張り切ってバリエーションを出来るだけ網羅した制作をしたいと考えています。
つくりかけ
写真は現在製作中のRAMカンガルーで、実戦写真を参考にしています。前に乗せている四角いものは、イギリスやカナダ軍で用いられたジェリカン(燃料容器)。また、ワイヤーを初めて金属素材で使用しました。これはミニスケール用に販売されているものです。太さが均一でケバもなく、また工作も形をつけやすいなど、なかなか使えると思います。さらにアンテナ基部とロコ社の機銃を搭載しています。

このたび、何とかパーツも揃いましたので、以下ラインナップを揃える制作にかかる予定です。
・各車体のRAMカンガルー
・RAM砲隊観測
 (RAMタンクの主砲をダミーに。砲塔上部に砲兵観測鏡を。)
・RAMガントゥアー
 (RAMカンガルーの牽引車。車体後部に牽引治具、前部に砲などを押す突起を装着。25ポンド砲とペアにしたいですね。)
・RAMワラビー
 (RAMカンガルーの砲弾運搬車。砲塔を外し、蓋を取り付ける。)
・RAMベジャー(火炎放射型。クロムウェル社で入手。砲塔の位置に機銃砲塔がつきます。)
・RAM回収戦車
 (折りたたみ式のクレーンをRam車体に装着。クレーンはロコ社の戦車から移植する予定。)
・75mm砲搭載
 (6ポンド砲を75mm砲へ変換。わずかな数が試作されました。クロムウェル戦車の主砲を移植。)
・ RAMタンク架橋
 (マッチボックス社のチャーチル戦車の架橋を流用。車体前の突起で簡易橋を引っ掛け、前へ掲げるように吊り上げて運搬するものです。)
SEXTON
クロムウェル社コンバットレディシリーズ
RAMの車体を流用したもの。
イギリス連邦で多く使用された25ポンド砲を自走化したもので、アメリカのM7プリーストに良く似ています。なかなか模型化されませんでしたが、このほどやっと手に入りました。2台もあるので、初期生産型、後期生産型にしようか、と考えているところです。

→みに・ミーの部屋へ戻る





このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください